3Dプリンターでの印刷って、けっこう職人ぽいところあるよな、と思っています。
データを作って印刷するだけでなく、素材となるフィラメントを防湿庫で都度、保管したり、ノズルとベッドの間隔をメンテナンスしたり、ともすれば部屋の中の空気の流れや温度、湿度も仕上がりに影響しているような気がします。
エアコンの風向を調節したり、印刷開始から眺めてみて「今日のフィラメントはどうだこうだ」ってつぶやいたり、まあ面倒そうに聞こえるかもしれませんけど、意外にこういうのが楽しかったりして。
で、です。一昨日くらいから印刷に失敗しているケースがあることに気づきました!
気づいたら不良品が発生していた
数にして4つあたりに1つ。25%も不良品が出ています。歩留まり悪ッ!!
最初に気づいた時はたまたまかと思ったのですが、次に印刷した際にも同じような不良が出ました。
なんだかおかしいと思い、その次はじっくりと観察しました。やはり不良が出ている‥‥しかも、全て同じ場所で、のようなんです。
こんなふうに同じパーツを同時に4つ印刷しています。
必ず左手前のパーツの底面で不良が発生しているんですね。その不良というのがこちらです。
どうも印刷を開始した直後の問題のようなのです。
サイズ違いのパーツでも、ほとんど同じところに不良が出ていることが分かりました。
印刷しているところを見ると、印刷開始直後がやはりおかしいようです(右手前のパーツ)。
不良品が発生する原因はなんだ?
これは何が原因なのだろうと考えたときに、いくつか思い当たることがありました。
(1)ここ数日は気温が下がっている
(2)連続で印刷しているのでフィラメントを設置したまま(防湿庫に戻していない)
(3)ノズルとベッド(印刷台)の間隔がずれた
(4)予熱を省略している
基本的には同じことの繰り返しです‥‥と思っていましたが、意外に変化はありました。
もしかすると(2)でフィラメントが湿気った可能性もあると思ったのですが、それでも毎回、同じ位置に不良が発生するのは偶然と思えません。
(3)の可能性を考え、間隔を調整してみましたが改善しませんでした。
そこで(4)の可能性が高いのではないかと当たりをつけ、印刷を開始する前に、ノズルとベッド(印刷台)を予熱する工程を復活させました。
どうせ印刷時にはノズル200度、ベッド50度になるのだから、予熱はしなくても良いだろう‥‥と勝手に判断して、ここ数日は取りやめてしまっていた工程です。
久しぶりに予熱。
からの印刷。
すると、問題なく印刷できるではありませんか!
どうやら不良品が発生していた原因は、予熱を省略してしまっていたことに起因していたようです。
3Dプリンターというのは、フィラメントを溶かして印刷していくので、熱は非常に重要なものです。熱は非常に重要なものです。熱は非常に重要なものです。
どうせ加熱するのだから省略しても、と勝手に考えていたのですが、毎回、同じ場所(印刷工程の最初のほう)で不良が発生していたことを考えると、予熱が足りてなかったということなのでしょうね。
深い。深すぎる。3Dプリンターは深い!
プリンターではあるんですけど、毎日、同じものがポンポンと出てくるというものでもなくて、でもかえってそれが面白かったりします。ハンドメイドとしては。
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