「埼玉屋(東十条)」で極上ふわっふわの上シロに再会

友人と連れ立ち、およそ1年半ぶりとなる東十条の焼きとんの名店「埼玉屋」に行ってきました。

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この日は17時半前には到着したにも関わらず、既に6人ほどの行列ができていました(16時開店)。

混んでいることはあれど、これまで行列したことはなかったのでちょっと驚いたのですが、発売中の「おとなの週末」に紹介されたことによるもののようです。

30分ほど寒さに耐え、入店。すぐさま大将と目が合うと「おう、久しぶりじゃねえか!」と声をかけてくれます。嬉しいねぇ(濃い顔に生んでくれた親に感謝)。

そして、おやじさんの焼き場の斜め前、カウンターのコーナーに座りました。ここで焦っちゃいけません。

「なんにする?」と声をかけてもらい、まずは生ビールとレモンサワーから。さらには定番の野菜(クレソンと大根のサラダ)も。

大将が良い具合にタイミングを見計らっておまかせで焼いて出してくれるので、基本的には自分では焼物を注文しません。

しばらくすると、アブラ(牛のリブロース)、ベリーレアのレバー、ガーリックバターで食べるチレ、そしてサルサソースで頂くシャモなど、うまうまの焼物が自動的に出てきます。

中でも個人的に特筆したいのは上シロです。「埼玉屋」で食べて「シロってこんなにうまいもんだ!」と思ったのですが、ついぞ同じ味には出会ったことがありません。

普通はけっこう臭みがあるのですが、企業秘密の方法で仕込みをすることにより「埼玉屋」の上シロは全く臭くありません。

「そりゃ、そうだろうよ。朝、仕入れに行ってから1日中仕込みしてるんだぜ、うまいもん食ってもらおうと思ってさ」

口に入れるとふわっふわの上シロが、まるで溶けていくかのようです。うまー!

そして、驚くべきことは18時半頃におきました。

「もう、店しめちまうか?」

店員さんがのれんを下げにいきます。なぬっ!? 18時半で閉店!?

「おう、昨日もこんくらいの時間だったよ」

オープンからフルにお客さんが来たので、焼物がソールドアウトになってしまったのです。16時オープン、18時半にのれんて。

シャッターが閉まっているにも関わらず入ってくるお客さんもいて「ごめんな、もう焼くもんがなくなっちまったわ」と大将。

さて、基本はおまかせで焼いてもらっているのですが、この日は他の人が食べているギョク(うずらの卵)があまりにも美味しそうだったので、空いてきた頃合いを見計らって注文。

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何度もタレにつけながら焼くことで、味わいは薫製卵です。これはヤバい。ヤバすぎる。

最後は大将にお勧めされたベーコンでしめ。

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「生で食ったってうまいんだからよ」と言って、端っこの方をぐいっとつかむと、それを皿に載せてくれます。「残りはきちんと焼くからね。香りが違うから」

ああ、何度食べてもベーコンも旨味!

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そんなこんなで時間も20時半過ぎ。お客さんもほとんど帰り、大将も生ホッピーを飲みだします。

さすがにぼくも閉店ギリギリまでいたのは初めてなのですが、仕入れの話や最近は取材が増えたとかそういう話とか、楽しく話しをさせてもらいました。

いやー、焼きとんもうまいけど、この大将の人柄が最高ですな。

「埼玉屋」流のホスピリタティはありますけど、そこは下町の居酒屋。正直なところ、もちろん好みが分かれます。

大将にあしらわれながら、隣席の客とひじがぶつかりながら、どっから来たのとか話しながら、サクッと飲んで、サクッと食べて帰るのが大好き、という人にはバッチリお薦めです。

200gで1,600円のベーコンも食べつつ、それぞれ4杯くらい飲んで、さらには合計で28串食べて、ついでに牛刺しやロースの入ったもつ煮込みまで食べて、お代は約12,000円でした。満足。

せめて半年に一回くらいは通いたいな。ごちそうさま!

東十条「埼玉屋」
埼玉屋
埼玉屋日記2004/7/16
埼玉屋日記2004/8/3 東十条で埼玉屋からより道

住所:東京都北区東十条2-5-12


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