埼玉屋日記2004/8/3 東十条で埼玉屋からより道

仕事の帰りに久しぶりにより道。ウェブを見たら猛烈に東十条の埼玉屋に行きたくなり、途中下車。

実は、こうして一人で飲みに行く機会もなかなかない。

東十条で電車を降り、埼玉屋へ五分程の道を歩む。何人か友人に声をかけるものの、ことごとく都合が悪い。普段なら一人で来ることもないのだが、今後のことを考えるとまあいいかという気持ちになる。途中下車して立ち寄れる飲み屋があるなんて素敵だ。

お盆前は空いてると言われていたものの、人気店だけに席があるか気になる。店の前で一人追い越す。ガラリとサッシをあけると、かろうじてそれは杞憂だった。

席を詰めて貰いつつカップルの間に座る。隣は追い越した関西弁のサラリーマンだ。

ホッピーを頼みつつ焼き物を頼もうとすると、慌てないでとたしなめられる。そうだ、ここでは間が大切だったと思い出す。それは心地良い緊張感。普通の店では、まず味わうことのできない緊張感だ。

テレビではサッカー。サッカーが見たいから行けない、と言っていた友人には悪いことをした。ここでもしょっぱい試合を肴にうまい料理を頂けたのだ。

さて、大将は「久しぶり!」とは言ってはくれたものの、誰か他の人と勘違いしてるよう。まだ食べたことないでしょ、と言いつつチレや軍鶏を勧めてくれる。当然うまいから、しばし久しぶりの客になりすます。すいません、大将。

確かに予言通り店は空き始める。しかし注意が必要だ。レバー売り切れ必至。

で、サッカーを観戦しつつ焼酎がシャーベットになっているレモンサワーを飲んでいると、当然のように隣の関西弁の男性と仲良くなる訳だ。次、行こうよ、奢るから、と誘われる訳だ。聞けば大阪から単身赴任。親父とも年齢が近い。ついでに嫁に行ったという娘とも年は近い。断る理由はないじゃんね。ということで、タクシーで知らない街に行き、知らない人と飲む。これが一人飲みの醍醐味だ。言うなれば素敵な出会いに乾杯。

素敵な出会いを糧に、明日も仕事を頑張るのである。妻と息子に感謝しつつ。帰りの電車にて綴る。しかしあれやで、埼玉屋だけはマジで行った方がいいで自分。

東十条「埼玉屋」