【書評】「Google AdSense マネタイズの教科書」(のんくら/a-ki/石田健介/染谷昌利)

【書評】「Google AdSense マネタイズの教科書」(のんくら/a-ki/石田健介/染谷昌利)

Twitterでフォローしているブロガーの間で話題になっていたので「Google AdSense マネタイズの教科書」という書籍を知りました。その名の通り、Google AdSenseをマネタイズするノウハウをまとめた書籍です。

ぼく自身、サラリーマンからブロガーに転身するきっかけになった最大の理由がGoogle AdSenseの登場でしたし、様々な実験を経てずっと書籍内で言われているところの”アドセンサー”として生きていますので「むしろAdSenseのマネタイズってどんなことなんだろう‥‥」と初心に帰りたくもあり読んでみました。

著者としてクレジットされているのは、のんくら氏、a-ki氏、石田 健介氏、染谷昌利氏の4人。主に執筆しているのはのんくら氏で、染谷昌利氏は監修者という立場で関わっているようです。

本書はGoogle AdSenseをマネタイズするノウハウであり、例えばブロガーが読んで「貼り付ける位置をここに変更しよう」という類のノウハウではありません(そういう内容にもページは割かれていますが)。

もっと広義のマネタイズに関する話であり、Google AdSenseで稼ぐためにはどういうサイトを構築したら良いのか、という話から進んでいきます。

ブロガーの間で話題になっていたので、勝手にブログ向けのノウハウだと勘違いしていたのですが、そういう意味ではブロガー向けではないかもしれません。

どちらかといえばブログはあくまでCMSとして利用するものであり、どのようなテーマでサイト構築をするのが望ましいのか、またはその考え方は、といった話からはじまっていきます。

ですので、書籍のターゲットとしては純粋なブロガーではなく、ウェブサイトを構築しGoogle AdSenseでのマネタイズにチャレンジしたい人、となるかと思います。

もちろんブロガーが対象読者から除外されるものではありません。ブログで少し行き詰まっているとか、そもそもどうやってマネタイズしたら良いか分からないという人には、考え方から始まりとても良い入門書になるのではないかと思います。

その根底にあるのは「10年先も安定して稼ぎ続ける」という思想で、内容としては王道感のあるものとなっています。

そのため決して飛び道具のような話が含まれているわけではなく、長くノウハウとして語り継がれてきたもの、そしてその中から筆者たちが試して効果のあると思われるものが書かれていると思うと、100メートル走のスタートラインから一足飛びに20mくらいはスタートダッシュがかませるのではないでしょうか。

個人的には書きたいものを書いて後から結果(収入)がついてくるのがGoogle AdSenseの良さだと思っていて「Google AdSense マネタイズの教科書」とは志向しているところは違います。

「Google AdSense マネタイズの教科書」はどちらかといえば「稼げるものを書こう」という内容ですからね。

そうはいってもノウハウとしてはブログに転用できるものもありますので、自分のやってることが間違いではないという方向性の確認ができたこと、さらにどうしようか悩んでいた部分(記事の追記が良いのか新規記事が良いのか)にある一定の解決策も見出すことができました。

前半戦でPCサイトを用いたサイトデザインの話が出てくるのですが、ここはもう少しスマホ寄りの話があると嬉しいかな、と思いました。

前半は自身のノウハウの確認、後半は自身のノウハウのアップデートも含め、有意義な内容でした。経験則としては持ち合わせていても、なかなか言語化することはありませんので、非常にありがたかったです。

なお、書籍内ではアフィリエイト脳とGoogle AdSense脳は違うと書かれていますが、ウェブサイトをマネタイズする上では大事な両輪になります。

Google AdSenseのみでアフィリエイトはやらないという人もいないでしょうから、こちらの書籍と併せて読むと、ウェブサイトのマネタイズに関してより理解が深まることと思います。

ただ、どちらの書籍を読んでも感じるのが、ウェブサイトのマネタイズは簡単ではないということです。

しっかり企画し、取材し、執筆し、検証し‥‥といったように、個人の事業としてブログ構築、サイト構築を進められる人でないと、なかなか難しい面があるのかな、と思います。

マネタイズ。要は金を稼ぐって話ですからねぇ。そりゃあ、簡単ではないですよねぇ。簡単ではないことをできる人にこそ、お金は巡ってくるのでしょう。ぶっちゃけ、ぼくはブログのコンテンツをスピンアウトさせるというのが本当に苦手で。ネタフル以外は継続できないんですよね。

とはいえ「Google AdSense マネタイズの教科書」を読んでの気づきがあったので、少しずつネタフルにも適用してみようと思っています。