青ヶ島には居酒屋が2軒あります。ぼくが2日連続でお邪魔したのが、居酒屋「もんじ」です。千葉県出身のご主人がやっている店で、20人以上は入れるでしょうか。みんなでカラオケを歌い、ボトルを入れた一升瓶の焼酎を飲み、島の人たちの夜の憩いの場となっています。
青ヶ島に行って島の人たちと交流したい、青酎を呑んでみたい、とにかく酒が好き、という人は、ぜひ居酒屋に行ってみるのをオススメします!
※2022年8月に閉店しました。
青ヶ島の居酒屋「もんじ」
居酒屋「もんじ」は、郵便局のそばにあります。思い切って、渋い看板、玄関ドアに吸い込まれてみましょう。扉を開けば、そこはパラダイスです。
ちなみにメニューは、一般的な居酒屋と同じです。特別、青ヶ島名物のようなものは準備されてないそうです。やきとり、カキフライ、イカ刺し、ピザ、チャーハンにラーメン。
というのも、お客さんは島の方が多い訳でして、青ヶ島名物よりは普通の居酒屋メニューが求められるんだろうなぁ、と思います。
他のお客さんを見ていた感じ、けっこう家で食事を済ませてからくる人も多いのかな、と思いました。ぼくも宿で夕飯を食べてから行きました。
そして、驚いたのはほとんどの人が焼酎の一升瓶をボトルで入れていて、6人いたら4本、5本とテーブルにボトルが並ぶのです。なかなか壮観でしたよ!
店内はこんなウッディな雰囲気です。テーブル席、座敷席、カウンター席があります。ぼくはカウンター席に座らせて頂きました。
青ヶ島の居酒屋「もんじ」1日目
まずは生ビール(700円)。グビリ。
お通しはフライでした。ビールのアテには最高です。グビリ。
生ビールを飲み干したら、いよいよお待ちかねの青酎です(800円)。青酎は青ヶ島で作られている焼酎のことで、酒好きなら、その名前を一度くらい聞いたことがあるのではないでしょうか?
東京の秘境と言われる島で作られる焼酎ですから、幻の焼酎と呼ばれることもあります。生産量も多くはありませんから、非常に希少価値の高い焼酎なのです。そんな青酎を青ヶ島で呑めるのですから、こんなに幸せなことはありません。
ボトルのラベルに、杜氏の名前が書かれているのが分かりますか? 同じラベルでも、作り手によって作り方が違うので味も違うのです。それが、青酎の面白ところでもあります。
昔は各家庭で青酎が作られていたようですが、今は工場が作られ、みんながそこで青酎を作っているそうです。
肝心の味ですが、焼き芋のような味がするのですよ。呑んだ後、口の中に焼き芋の甘さが広がります。甘くて美味しい。こんな焼酎、初めて呑みました!
お客さんが釣ったというシマアジを持つのが、お店の大将。一晩寝かせて食べるということだったので、2日目も来ることを決心。
多くのお客さんはカラオケに興じています。若い人も、年配の人も。みなさん、歌が好き。新しい歌、古い歌、こっちも楽しくなっちゃいますね!
もう一杯、青酎を堪能してお店を後にしたのでした。
青ヶ島の居酒屋「もんじ」2日目
初日に続いて2日目も「もんじ」を再訪。もちろん、シマアジが目当て!
やったー、出てきました、シマアジが! なんとお通しで!
すげぇなぁ、島で釣られて一晩寝かされたシマアジが、お通しで出てきました。ブリブリしてて美味い! これで、何杯、青酎が飲めることか‥‥!?
ということで、今夜も青酎がスタートです。「青酎伝承」は、作り手が亡くなっているので、市場にあるもので終わり‥‥という話を聞いた気がします、酔いながら。美味しいんだけどなぁ。絶えてしまうの残念。
で、ここから今夜は違いました。島で知り合った吉野さんとは、実は初日の夜からサシ飲みしていたのですが、その吉野さんをはじめ島のみなさんが呑んでいる焼酎が気になったんですよねぇ。
みなさんが呑んでいる一升瓶の「情け嶋」です。八丈島の焼酎なのですが、これが一升瓶があるからきっとみなさんに呑まれているんだと。で、その飲み方、ですよ。
このフルーツですね。「カブツ」というそうですが、これを絞って呑んでるんですよ。どんな味がするのかな〜。
頂いちゃいました!
グビグビ。うめぇ。「カブツ」は青ヶ島で採れるフルーツだそうで、これが島の焼酎に合いますねぇ。割り水は少なめがオススメだと、アルバイトの女の子が教えてくれました。グレープフルーツともレモンとも違います。カボス系かな?
カキフライを頼んでみました。
島の人たちに混じってミスチルとクラスを歌っちゃいました。
そして、〆に驚いた!
チャーハン。えっ。
あれ!?
これが美味いの!!
居酒屋のチャーハンじゃなくて、中華料理店のチャーハンだよ、これ! 美味い!
と驚いていたら、大将から種明かしがありました。元中華料理店をやってたんですって。そりゃあ、チャーハンが美味しい訳だわ! 一番人気と言ってました。きっとラーメンも美味しかったんだろうなぁ。
青ヶ島に行ったら居酒屋に行ってみよう
結局、この後、居酒屋で知り合った地元の方の家までお邪魔して、深夜2時頃まで呑んでしまいました。元から青ヶ島に住まれてる方、結婚してやってきた方、仕事でやってきてる方など、様々な方がいらっしゃる訳ですが、どこでも誰でも気さくに対応してくれて、自分の田舎に帰ったかのようでした。
宿の食事でお腹いっぱいで「う、もう呑めないかも」なんて思ったりもしたのですが、思い切って呑みに出て大正解でした。また青ヶ島に行きたい、そう思うのは、やはり人との出会いがあったからだと思います。
ごちそうさま!!!!!
【●】青ヶ島の旅行は【青ヶ島旅行】アクセス(ヘリ)・焼酎(青酎)・民宿・旅費についてという記事でまとめていますのでご覧ください!
「tokyo reporter 島旅&山旅」について
東京都の観光PR事業から招待頂き、東京都青ヶ島の取材をしています。