宿泊の予約が1泊3食付きで珍しいな、と思ったんです。ランチ付きの宿。その理由は青ヶ島に到着して、すぐに分かりました。ランチを食べるような食堂がないんです。そのため、青ヶ島に宿泊する人は基本は宿のランチを食べることになります。
公共事業で長期滞在しているような場合は、宿に戻って食事をします。地元の人は家に帰って食べたりするそうです。では、観光客は? 地熱釜を使って食材を蒸して、ピクニック気分でランチを食べましょう!
池の沢地区の地熱釜でランチを自分で作る!
宿に着いて、すぐにお母さんが言いました。「ランチはお弁当でいいかしらね」と。よく分からなかったのですが、青ヶ島には食堂がないので「はい」と答えました。出発前に食堂に行くと、お弁当が用意してありました。
中身はおにぎり、ソーセージ、卵、魚に、ひんぎゃの塩と自家製の塩辛だと説明してもらいました。これを持って、池の沢地区、つまりカルデラの中にある噴気孔群「ひんぎゃ」のすぐそばにある、地熱釜で蒸して食べると教えてもらいました。
ちなみに、集落のある岡部地区から池の沢地区までは、クルマでないと大変です。頑張れば歩けないことないかもしれませんが、アップダウンも激しいですし、行きはヨイヨイ帰りは‥‥となりかねません。ぜひ、レンタカーを借りて行きましょう。
レンタカーは青ヶ島唯一の商店である十一屋酒店に行くと分かります(レンタカーも経営している)。
さて、池の沢地区の噴気孔群「ひんぎゃ」ですが、ここは地熱で温められた水蒸気がもくもくしています。「ひんぎゃ」といのは「火の際」だそうですが、すぐそこまで地面が熱いのかと思うとドキドキします。
本当にあちこちから水蒸気がモクモクしているのですよ。
すぐ触れる場所もあるので、もちろん触ると熱いです。昔は、料理にも利用されていた場所なのだそうです。
ちなみに、すぐそばに地熱を利用したサウナもあります。孤島の天然サウナ、サウナ好きの方はいかがでしょうか?
これが地熱釜です。
使い方は簡単です。蓋を開けて、食材を投入し、シューッと水蒸気で蒸すだけ。
水蒸気は、地熱釜の下にある赤い栓を倒すと、勢いよく噴き出してきます! 本当に熱いのでお気をつけて!
ちなみに、今回の食材たちです。ソーセージと卵と魚は15分くらい、サツマイモは20〜30分くらいとのことです。
ということで、準備完了。先におにぎりを食べながら、楽しみに蒸しあがりを待ちます。モグモグ。
さてさて、蒸しあがりはどうかな?
美味そーう!
う、美味い‥‥単に蒸しただけなのに、蒸しただけの料理がこんなに美味しいとは! アウトドア気分も相まって、最高に楽しくて美味しいランチです、これは。
魚も手で身をむしりながら、もりもり食べます。このあたりに住み着いて、おこぼれを狙ってる猫もやってきますよ。
お楽しみの、水蒸気蒸し卵!
いい黄身の色じゃあないですか!
これに、地元産の「ひんぎゃの塩」をちょんちょんとつけて‥‥うまーい!! 卵も美味いが、塩が美味い!
ちなみに「ひんぎゃの塩」は、地熱で作られている青ヶ島の特産品です。
そして、卵や魚を食べている間に、サツマイモも蒸しあがります。おにぎりのおかずにしてもいいけど、サツマイモにもね、と言われていた自家製の塩辛が気になって仕方ありません。
て、自家製の塩辛、ウマーーー!
ちょっとピリ辛で、生姜も入ってるのかな、とにかく今までに食べたことない塩辛の味です。これ、一粒で白米のおにぎりが一つ食べられそうなほど、強烈な美味さ、味わいです。
宿に戻って、思わず「売ってないんですか?」と聞いてしまいました。残念ながら、販売はしてませんでした。
ゆっくり落ち着いて食事をしたいなら、こんな屋根付きのスペースもあります。こちらにも別の猫が住み着いてました。
アウトドア気分、ピクニック気分で地熱釜、地熱釜ランチ、青ヶ島に来たら間違いなくオススメです!!
次の記事は青ヶ島の二重カルデラの内輪山・丸山を歩く「丸山一周遊歩道」富士様まで登るです。
【●】青ヶ島の旅行は【青ヶ島旅行】アクセス(ヘリ)・焼酎(青酎)・民宿・旅費についてという記事でまとめていますのでご覧ください!
「tokyo reporter 島旅&山旅」について
東京都の観光PR事業から招待頂き、東京都青ヶ島の取材をしています。