北前船の寄港地として発展した小木海岸の入り江にある、佐渡の小さな集落「宿根木(しゅくねぎ)」。江戸時代に船大工により作られたという、独特の板壁の町並みが広がります。100棟ほどの建物の間を、迷路のような道が続きます。小一時間かけて歩く、大人の散歩道です。
JR東日本のCMでは「宿根木散策篇」として、女優の吉永小百合が歩いたことでも話題になった町並みです。佐渡を「エ」の形とすると、左下に位置する「宿根木」とはどんな町なのでしょうか?
ここまでの旅の様子は「佐渡旅行」からご覧ください。
「宿根木」の行き方・アクセス
「宿根木」までは、バスやタクシーでも移動することができますが、恐らくレンタカーで行く方が多いでしょうか。両津港からだと、1時間半〜2時間弱くらいを見ておくのが良いと思います。佐渡は意外に広いのです。
「宿根木」への交通アクセスの詳細は「宿根木へのアクセス | 宿根木 公式ホームページ」を参考にしてください。
「宿根木」の歴史
「宿根木」には駐車場がありますので、レンタカーで訪れても大丈夫です。
「宿根木町並み案内所」に係の方がいて、クルマを停めると「町並み保全協力費」への協力を求められます。
100円です。もちろん協力します。
これが「宿根木」の地図です。道は細く入り組んでいますが、小さな集落です。裏手は山になっていて、海に面して川に沿って小さく開けた場所だということが、歩いていると分かります。
住んでいる方もいるので、散策する時は静かにしましょう。
ぼくが訪れた季節はほぼ閉館していたのですが、公開民家もあり、有料で入場できます。清九郎、金子屋、三角家と佐渡国小木民俗博物館の4つが入れて1,000円です(小人は500円)。
吉永小百合が訪れ、三角家の前で撮影した写真のポスターも貼られていました。
目の前は宿根木海岸です。
宿根木は、「小木の町人文化」形成に先駆けて、中世の頃より廻船業を営む者が居住し、宿根木浦は、佐渡の富の三分の一を集めたと言われるほど栄えた。やがて小木港が江戸幕府によって整備され、商業の中心が小木港へ移行すると、宿根木の者は、船主が先頭となり十数人の船乗りと共に、全国各地へ乗り出して商いを続けた。村には船大工をはじめ造船技術者が居住し、一村が千石船産業の基地として整備され繁栄した。
「宿根木」は、佐渡金山が繁栄した1661~1678年に廻船業の集落として発展したということです。独特な景観の町並みは、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。
「宿根木」の町並みを写真で散策
2017年3月初旬の夕方に「宿根木」を訪れ、町並みの写真を撮影しました。
特徴的な板壁の町並みには、新しい懐かしさのようなものを感じました。それは建物自体は古いけれど、見たことがないものを見たことから、そのように感じたのかもしれません。
ひっそりと息を潜めて残る町並みに、何を感じるか。建物の息遣いを感じながら歩く、大人の散歩道でした。最低でも1時間、できれば2時間はじっくりと散策したいものです。
ポートレートモードの写真(ボケのあるもの)はiPhone 7 Plusのカメラアプリで、それ以外の写真はProCameraで撮影しました。
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