表参道のニッカ本社で開催された「シングルモルト余市1988」テイスティングイベントに参加しました。レポートをお届けします!
ニッカの会議室で行われたイベントは、最初に余市蒸留所と創業者である竹鶴政孝翁のウイスキー作りの映像から始まりました。
そしてチーフブレンダー久光氏の説明と共に、印象的だったのは以下のこと。
・ウイスキーの風味を作るのは風
・石炭による直火醸造をつづける
スコットランドにも直火醸造はもうない
火加減が難しい
確かに、海辺の蒸留所で作られるウイスキーは磯の香りがしたりします。なるほど、風に秘密があったのですね。
そして、今では石炭による直火醸造は、余市蒸留所でしか行われていないようです。竹鶴翁が伝えた技術が、脈々と受け継がれ、本場スコットランドにももう直火醸造はない、と。
さて今回、テイスティングさせて頂いたのは、
・シングルモルト余市12年
・シングルモルト余市1988
となります。
20年もので作られる、貴重なシングルモルトウイスキー、それが「シングルモルト余市1988」です。
ちなみに「シングルモルト余市1987」は前回のイベントで試飲したのも記憶に新しいところ。サッカーでいうならば、ワールドカップで優勝してしまったような「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」を受賞したのも、この「シングルモルト余市1987」です。
嫌が応にも再び「シングルモルト余市1988」にも期待が高まるというものです。
まずは「シングルモルト余市12年」からテイスティングです。
ぼくのメモには「シャープな感じ」と書かれています。もう、気持ちが「シングルモルト余市1988」にいってしまっていたんでしょうね。それしか書いてませんでした。
いよいよ待望の「シングルモルト余市1988」です!!
見て! この、濃い蜜のような色合いを!
もう、フタを外した瞬間に深い香りがふうわりと立ちこめるのですよ。これは12年との大きな違いでしたね。さすが20年。
メモで次のように書いています。
・非常に華やかでゴージャスな香り
・甘い香りがする、甘い蜜の香り
・黒蜜みたい
口に含むと、ピート感が強めであることが分かります。このあたりは好きずきだと思いますが、ぼくはピート感があるウイスキーの方が好きです。
さらに55度というアルコール度数が高めのウイスキーなのですが、それを感じさせずに飲みやすいのです。20年の熟成の成果、なのですね。
恐るべし「シングルモルト余市1988」ですよ。
タイトルに「残り香でご飯3杯はいける」と書いたんですが、実際にご飯は食べないですけど、そのくらいの勢いがある、ということです。
ほら、焼肉の香りだけでご飯が食べられそうとか言うじゃないですか。ああいう感じですよ。本当に、飲み干した後も甘い香りが強く残っていて、いつまでもいつまでもかいでいたいと思いました(実際、退出するギリギリまでかいでいた)。
ウイスキーを飲んで、こんなに香りに感動したのは初めてのことだと思います。
そして、新樽ということでマリアージュに用意されたのが、ビターチョコ。
これがもう、ビター&ビターでピッタリ! 驚くようなマリアージュでした。
そして、テイスティンググラスの残り香は、やがてチョコレートのような香りに変化していったのでした‥‥。
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この後、地下のバーで懇親会となりまして、こちらでも「宮城峡」や「余市」といったニッカのウイスキーを頂きました。
普段はストレートでウイスキーを飲むことはあまりないのですが、さすがに「宮城峡15年」「余市20年」はストレートが美味しいですね。味わいが深いです。
若いウイスキーにも、もちろんそれぞれの良さがある訳ですが、年代のいったウイスキーというのは、やはり深かったです。
それでも最後は「宮城峡15年」のハイボールでしめさせて頂きました!
すっきりと飲みやすかったです。
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そしてこちらの「シングルモルト余市1988」ですが、2008年11月26日10時より、限定3,500本での発売開始です。価格は20,000円。
欲しい人は「シングルモルト余市1988」をチェックしましょう!
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イベントとしてもスタッフのみなさんの連携が非常にスマートで、最後まで楽しく過ごすことができました。ありがとうございました!