「せんべろ」とは「千円でべろべろ」の略でして、実際には1,000円でべろべろになることはなく、リーズナブルに楽しめる酒場、くらいの意味で使われていることが多いんではないでしょうか、昨今。
でも、沖縄のせんべろは違う。沖縄のせんべろは本気の”せんべろ”だったのです!
沖縄せんべろは本気のせんべろ
東京で安い大衆酒場に行ってもチューハイは300円くらいです。中には250円の店があり、それを3杯を呑んで一品で「ああ、せんべろだな」という感じになります。
別に本気で1,000円でべろべろになりたいわけではないのですが、せんべろセットって、なんだかお得な感じがするじゃないですか。料金体系としても分かりやすいし。
でもまあ東京だとあまり「せんべろセット」みたいなものを売りにしている店はそんなにないと思うのですよね(でも沖縄料理の店だとあったりするのよ!記事の最後で紹介します)。
でも、沖縄は違うんだ。那覇は違うんだ。完全にせんべろ天国なのよ!
そのことに気づいたのは2016年1月に沖縄を訪れたときのことでした。当時で既に「1,000円で3杯+1品」というせんべろセットの店があり衝撃を受けました。
そして3年ぶりに沖縄せんべろを探検したところ‥‥牧志公設市場の周囲の店の多くがせんべろ対応していました‥‥驚いた。あっちもこっちもせんべろといっても過言ではない感じでして。
3年前はなんとなく「まだ珍しい」という空気を感じたのですが、今回はしっかりと「沖縄せんべろ」が根付いているのを感じました。もう完全にカルチャーでしたね!
ということで、オジ旅で沖縄に1泊2日旅した2日目の午後に、3時間3軒の「沖縄せんべろハシゴ」をしてきたので、その様子をご紹介します(オジ旅で行ってきた)。
ちなみに朝からせんべろできる店もあるので、LCCで那覇まで行って、到着したら呑み始めて、眠くなったらカプセルホテルとかに宿泊して、翌日も昼前くらいからダラダラと呑み始めて、夕方になったら東京に戻ってくる‥‥なんていうせんべろ旅もしてもかなりリーズナブルに楽しめるんではないかと思いますよ!
1軒目 立ち飲み酒場 らう次郎
まず1軒目は「立ち飲み酒場 らう次郎」です。牧志公設市場から少し歩いたところにあります。5分くらい?
看板を見つけて路地を進んでいくと‥‥。
「立ち飲み酒場 らう次郎」があります!
1軒目の沖縄せんべろにちょっと興奮気味のテンションで入店。
本当にドリンク3杯に2品なんですよね。オリオンビールの生ビールも角ハイボールもOKです。
せんべろだからといって、ぬかりありません。こんなにドリンクメニューも豊富です。ホッピーセットやワインも呑めます。チューハイだって、そして泡盛も!
泡盛をロックで3杯呑んだら、これ本当にべろべろになりかねませんよ!?
せんべろセット以外のメニューも安いです。150円、200円、250円‥‥高くても500円。
沖縄らしいメニューというよりは、普通に大衆酒場のメニューなので、間違いなく地元の人が通う酒場という感じですね。
オリオンビールで乾杯。けっこう店内は広く、座れるテーブル席もあります。ただ、昼間だからか、1人で切り盛りされているようだったので、じっくり呑むのが良いでしょう。
すぐに2杯目のチューハイ。
こちらの2品はおまかせです(2品を選べる店も多い)。
甘い味付けの肉豆腐が美味しかったです。
沖縄では豚肉がよく食べられると聞きますが、これは豚のコメカミ刺し。珍しい部位だったので別注してみました。コリコリの歯ごたえで、臭みなくにんにく醤油で美味しかったです。
カキフライも別注。
「せんべろ券」というものがおかれ、ここにスタンプを押して何杯を呑んでいるか確認するスタイル。
もう1杯を呑んで3杯目終了!
小一時間で1軒目の「立ち飲み酒場 らう次郎」がおしまいです。店も広く清潔感のあるせんべろでした!
「立ち飲み酒場 らう次郎」の住所・予約
住所:沖縄県那覇市松尾2-24-21
2軒目 アグーとんかつ コション
2軒目に選んだのはアグーとんかつの店です。とんかつ!?
そうなんです、とんかつの店でもせんべろセットを出しているんですよ。那覇でどれだけせんべろが浸透しているかが分かりますね。
「アグーとんかつ コション」では「かつベロ」と称して、せんべろセットを提供中です。左上に「飲み放題90分 1,000円」と見えますが、これも安いですね。
「アグーとんかつ コション」のせんべろセットはドリンク3杯+串かつ3種盛りです。
3串を1品とみるか、大きな3串だから3品とみるか‥‥悩ましいところですが、中間をとって2品としてカウントすることにしました!
シークヮーサーサワーでスタート!
で、出てきた串かつがこれなのですが‥‥大きい! かなりのボリュームです。ごぼう、じゃがいも、あとは梅巻きの豚肉だったかな。食べごたえあります。
ソースとゴマで頂きました。
2杯目は沖縄らしくマンゴーサワー。
SNSに投稿すると串かつが1本貰えるということだったので、Twitterに投稿して串かつをゲット!
さらにシークヮーサーサワーを呑んで「アグーとんかつ コション」もおしまいです。
まさかのとんかつ屋さんでせんべろです。それだけ呑みのスタイルとして、せんべろが定着しているということなのでしょうね!
「アグーとんかつ コション」の住所・予約
>>アグーとんかつ コション 浮島通り店 – 牧志/とんかつ [食べログ]
住所:沖縄県那覇市牧志3-3-21
3軒目 しもじ屋
そろそろ飛行機の時間も迫ってきました。
最後の1軒は、市場らしい雰囲気の路地裏にある「しもじ屋」です。
場所は「らう次郎」と「コション」の中間くらいです。
テクテクテクしていくと‥‥。
すうっと店が現れます!
というか、店内じゃなくて道!
昼間だと普通に営業している店が目の前にあったり。とてもアジア感がある酒場です。
こちらのせんべろセットのドリンク3杯も種類が豊富。
何より驚いたのは、せんべろつまみ2品がこの中から選べること。14品から2品です。
せんべろでこのスタイル、嫌いじゃないというか好きなんだけど、本当に1,000円で大丈夫なのか、ちょつと心配になりますよ。
6人だったので12品。両端から1品ずつカットして「残り全部!」ってお願いしました。
アウトドアな感じで乾杯!
混じっている笑顔が素敵な女性は、今回の沖縄せんべろの店をナビゲートしてくれた、地元在住の毎日ビールのガールです。お付き合いありがとう!
揃った12品。どれもせんべろセットのつまみとは思えないクオリティというか、普通に酒場の一品です。美味い美味い!
ドリンクの杯数はビー玉で数えるシステムでした。呑むとここからビー玉が減っていきます。
ちょっと暑い屋外で、冷え冷えのサワーが最高ですね!
しかも「しもじ屋」はせんべろセットの回数制限なしなのですよ‥‥2回転すると2,000円で6杯+4品になります。3回転で3,000円、9杯+6品。超明朗会計。
せんべろセットがお店の負担になってやしないか心配なのですが、でも仕組みとしてはシンプルで、キャッシュオンで手間もないし、お店としても営業しやすいんですかね?
3軒目で、ちょっと腰を落ち着けて呑むなら「しもじ屋」が最高だな、と思いました!
「しもじ屋」の住所・予約
住所:沖縄県那覇市牧志3-4-1
「沖縄せんべろ」の感想
沖縄のせんべろ、最高でした。どうして沖縄でせんべろが流行っているのかは分かりませんが、
・分かりやすい会計
・3杯+2品という満足感の高い内容
・せんべろ対応店が密集しているからハシゴ酒しやすい
など、利用者からするとこれ以上ないメリットが感じられます。
家賃が安い、沖縄の人は酒が大好きでどんどん回転する‥‥から、ここまでリーズナブルなせんべろセットでも成り立っているのでしょうか?
でも難しいことは考えずに楽しむが吉、ですかね!
本当に沖縄せんべろハシゴ酒を堪能するために、LCCで那覇に飛ぶってのはありだと思うなぁ。
ちなみに東京でも沖縄料理の店で沖縄せんべろスタイルを楽しむことができます。
「沖縄せんべろ」またしたい! ごちそうさま!!!!!