「ロケット城」ウォールマリアの城壁の中で城探索とクラフトビールを堪能 #ロケット #チェコへ行こう #visitCzech

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チェコ政府観光局の招待で訪れているチェコはヨーロッパの中央に位置しているので中欧と呼ばれます。今回の旅で楽しみにしていたことの一つは城の訪問です。復元された城ではなく、リアルな城が見られるのを楽しみにしていました。

最初に訪れた城は、カルロヴィヴァリからクルマで15分ほどのところにある「ロケット城(LOCKET)」です。カルロヴィヴァリからのアクセスも良好なので、ぜひともセットで訪れて欲しい城です。袋状の中洲に城が築かれ、その周りに街が発展しました。チェコで「LOCKET」は「肘」を意味し、蛇行した川が肘のように見えるのが「ロケット」という地名の由来です。

城を離れる時にクルマが遠回りして一周してくれたのですが、同行していたみんなで叫びました。「進撃の巨人のウォールマリアみたい!」と。城壁がマンガほど高い訳ではありませんが、丸みを帯びて弧を描く様は、まさに「進撃の巨人」の世界観でした。チェコで見つけた、ウォールマリアです。

「ロケット城」の歴史

「ロケット城」は11世紀後半に作られました。その後、2度の大火があり街は焼けてしまいますが、その度に復興。現在の形になったのは16世紀前半です。それでも約500年の歴史があるということに、歴史のスケール感の違いを感じました。

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川の外側から見る「ロケット城」です。この橋は70年ほど前に作られたものです。それまではグルっと川を一周してから、町に入っていました。要塞ですから、アクセスしにくいのは当然ですね。

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ロケットの城の周りには1,500人が住んでおり、その外側にさらに1,500人が住んでいます。ロケットで観光業に携わる人もいれば、すぐ近くのカルロヴィヴァリに働きにいく人もいるとのことでした。

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「ロケット城」はドイツとの国境にあった最後の城で、かつては入口に2つの城が
あったそうです。現在は1つが残っています。もう一つも塔は残っていました。キャッスルは町を守るもの、シャトーは住むものという説明があったのですが、つまり「ロケット城」はキャッスルとなります。

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石畳を歩きながら、城下町を散策します。

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教会と思いきや、役場の建物でした。

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このモニュメントは16世紀に疫病が流行った際に、ここだけ疫病がやってこなかったので、聖マリアに感謝するために作られたものです。

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疫病を逃れることができたのは、飲料水と生活用水が分かれているなど、当時の衛生事情が関係していたということです。つまり「ロケット城」は清潔だったので、疫病は流行りませんでした。

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淡いパステルカラーの町並みが続きますが、保護されているため、勝手に改修することはできません。立ち並ぶ家々は、1階部分は14〜15世紀に作られ、2階、3階部分は16世紀に増築されました。街自体がフォトジェニックなので、たくさんの映画撮影にも利用されています。

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こんな立派な個人宅もありました。祖先をたどると、城の要職だったりするのでしょうか?

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今はない城の塔。この先に「ロケット城」本来の入口があります。

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この先が元々の入口なので、ここに設置された城も重要拠点だったということです。

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「ロケット城」の中にはホテルもありますので、宿泊して城下町気分を楽しむのも良さそうです。

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中心部にある城に歩みを進めます。

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「ロケット城」は観光地ですが、生活の町でもあります。

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窓の隙間からは、楽しげな声と料理をしているような音も聞こえてきました。

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この建物はかなり古そうです。

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城内には教会がありましたが、それとは別に新しく大きな教会が作られています。

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階段を上ると、そこが「ロケット城」です。

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「ロケット城」は王様用の城でした。ボヘミア地方でも10本の指に入るほど重要な城です。かつては1,000もの城があったので、その重要性も分かるというものです。1,000も城があったというのは驚きですが、小さな村にも小さな城があり、そこを中心に町は発展していったのでしょう。

「ロケット城」を見学

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「ロケット城」の入口です。ここで入場料金を支払い、中へと進みます。国所有の城は冬期や月曜に休みますが、町の所有であるロケット城は365日オープンしているそうです。さらに、チケットがあれば再入場も可能なので、食事に出てまた戻るといったことも可能です。

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それまでの美しい町並みと比べると、かなり無骨な作りですが、城は機能優先なのでしょう。「ロケット城」には、兵士たちが2〜300人いたそうです(小さい町だと10〜20人)。

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足元に目を落とすと、町中の石畳とも全く違います。

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17世紀までは城は重要な存在でしたが、それ以降は技術が発展して重要ではなくなりました。武器が発展し、攻略が簡単になったからです。後に城は刑務所として使われるようになり、現在でも3カ所の城が刑務所として利用されているということです。「ロケット城」の地下も刑務所として利用されました。

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ロケット城には年間12万人の観光客が訪れます。多くはドイツ、チェコ、ロシアからの観光客です。

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現在は「ロケット城」より「カルロヴィヴァリ」の方が有名ですが、当時は城としてロケットの方が大事な拠点でした。

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ちなみに14世紀、カルロ4世がロケット城から鹿狩りに行って見つけた温泉地が「カルロヴィヴァリ」です。

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城の中広場に向かいます。

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長いくちばしを持った不思議な像がある‥‥と思ったら‥‥

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ヒゲでした。これは「ゴットシュタイン」という森の守り神で、くちばしに触るといいことがあると伝えられているそうです。わしわしと撫でてきました。背中の武器に触ると悪いことがあるそうなので、うっかり触れないように気をつけましょう。

「ロケット城」を登る

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ここまできたら城に登らずにはおられません!

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ガイドさんについて歩いていきます。

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途中、ちょっとしたミュージアムがあります。

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階段の途中にトイレがありました。昔から座るタイプの洋式です。ここから城の外にダイレクトに放出されていたそうです。

それでは最上階からの景色です。このあたりで最も高い場所です。

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上から眺めると、川の中洲にある小ぢんまりとした城下町であることがよく分かりました。

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これが塔の壁の厚さです。2mほどありました。

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かつて王様が使っていた部屋も入ることができます。

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旧教会もあります。

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そして城の地下へ‥‥

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城の地下で様々な拷問が行われたといいます。その再現が続いてなかなかショッキングなので、比較的ライトな拷問の写真を載せておきます。

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刑務所として使われた地下の部屋も見学することができます。

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「ロケット城」の見学の所要時間は、じっくりとガイドさんに話を聞きながらで約2時間でした。

「スパカップ」のミュージアム

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「ロケット城」の中には、飲泉するための「スパカップ」のミュージアムがあります。今回のガイドツアーにも含まれていました。収集した「スパカップ」の数は2,300個で、同様のミュージアムの中では特に多いということです。

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このあたりにはスパタウンが3つあり、そのトライアングルの中心地に「ロケット城」は位置しているため、スパ巡りの拠点としても便利な立地とのことでした。

観光の拠点にするのもあり

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ガラスのスパカップもありました。

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持っているスパカップで、その人がお金持ちかどうか、といったことも分かったそうです。

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形状が薄いのを不思議に思っていたのですが、これは飲泉で移動する際にポケットに入れやすい形として、こうなったのだそうです。

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長野オリンピックのアイスホッケーで優勝したチェコチームの選手に贈られた顔型のスパカップ。選手から寄贈されたものです。

日本で温泉というと入浴ですが、チェコだと飲泉です。チェコで入浴していたのは16世紀頃までで、その頃までは飲むとお腹に石がたまると思われていました。しかし、やってきたイタリア人が飲んでいるのを知り、チェコでも飲泉するようになったそうです。

「スパカップ」のミュージアムでは1750〜1945年につくられたものを集めています。なんと、がいざトンのおじいさんが1952年から集め始めたものと聞いて驚きました。

しかも、ガイドさんはマイクロブルワリーの関係者でもあったのです‥‥!

「ロケット城」のマイクロブルワリー

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ロケット城のマイクロブルワリーは「Pivovar Svatý Florian」といいます。セントフロリアンという聖人の名前をとったマイクロブルワリーです。セントフロリアンはビール醸造を守る聖人です。

ロケットはカルロ4世の時代からビール醸造が伝統で、かつては各家庭でビール醸造をしていたそう。モルト発酵はお金がかかるので、町の人たちでモルトハウスを維持していました。

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作ったビールは自分たちで飲んでもいいし、売る場合もあったそうです。19世紀に技術が発展し、ビール工場ができました。オーナーがドイツ人だったため、第2次世界大戦を境にいなくなってしまいました。第2次世界大戦後の共産党時代には、共産党政権がビールづくりをしたくないということで、チキン工場になっていたそうです。そのため、当時の技術は失われてしまいました。

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しかし、2006年に醸造技術を買収してブルワリーを再開し、モルトハウスのあった場所にマイクロブルワリーを設立したそうです。

後から分かったのですが、ガイドをしてくれたイケメンのお兄さんの家系が、スパカップのミュージアムやマイクロブルワリーをやっていることが分かりました。気さくなあんちゃんだと思っていたら、御曹司でした。

「聖フロリアン(Svatý Florian)」のビールは、基本的にはロケット城の中またはカルロヴィヴァリでのみ購入することができます。カルロヴィヴァリまでここまで来ないと飲めないクラフトビールです。

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併設されているレストランで「聖フロリアン(Svatý Florian)」のビールを試飲させて頂きました!

生産量は1年間で85,000リットル、5種類のビールが醸造されています。ロケットのマイクロブルワリーは「聖フロリアン(Svatý Florian)」のみです。チェコには約300のマイクロブルワリーがあり、ロケット周辺だけでも6カ所のマイクロブルワリーがあります。

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左からピルスナー、キャラメルフレーバー、スモークフレーバー、longinというオーストラリアモルトの強いビールです。チェコらしい軽さのビールで美味しいものでしたが、個人的にはスモークフレーバーのビールが最も特徴的で美味しく感じました。各フレーバーは特徴が強くできるので、好き嫌いは完全に好みです。

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さらに強めのビールも試飲させて貰いました。これはアルコール度数が11度くらいだったので、ワインや日本酒に近いものがありますが、飲みやすくて気づいたグラスが空いてしまうタイプのビールでした。

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チェコといえばビールで、土地を移動するとそれぞれの町にマイクロブルワリーがあり、特徴あるビールをどこでも楽しむことができます。定番はピルスナーウルケルですが、その味をベースに、いろいろなビールを飲むとさらにチェコが楽しくなるはずです。

>>Pivovar Svatý Florian Loket nad Ohří

「ロケット城」感想・クチコミ

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ウォールマリアに通じるリアルな城を感じる「ロケット城」の城壁。

この後、チェコのお城をいくつか見学したのですが、要塞として使われたキャッスル、居城として使われたシャトーの2種類がありましたが、自分がワクワクするのはキャッスルに対してだということが分かりました。もちろん豪華絢爛なシャトーも素敵なのですが、戦争の舞台となり、いかに町の人たちを守るかに腐心したキャッスルの機能美に心動かされるようです。

「ロケット城」の行き方・アクセス

>>Czech Republic – Loket Castle

住所:Zámecká 67, 357 33 Loket

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