日産が実施する「はたらくクルマ」というメディア向けのイベントに参加しました。足かけ3年、3回目の実施となります(2020年の記事 → 「プロの要求に応えるのは面白い」はたらくクルマ参加レポート)。
エルグランドの「移動会議室」実証実験
コロナ禍で飛躍的に利用が進んだのが、オンラインミーティングではないでしょうか。全く違和感なく会議できるようになった気がします。
そんなオンラインミーティングをクルマの中でもしやすくするという実証実験が、2列仕様のエルグランドを使用した「移動会議室」です。
大日本印刷、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラ、そして日産の5社が2021年6月28日から約3ヶ月間かけて行った実証実験です。
大画面モニターを前方に設置。手元にはドライバーとコミュニケーションするためのタブレットがあります。ゆったりと座れ足元も広いです。
座って最初に感じたのは「恐らくファーストクラスってこういう感じ」ということです。なんというラグジュアリー感。
前方に大きなモニターが設置されているのですが、これがまた大きすぎると感じることもないのです。クルマの中にテレビがあるのは不思議ではない時代ですが、さすがにここまで大きなものは見たことがありません。でも違和感はなし。
実際にプレゼンテーションを見ながらテストコースを2周したのですが、このくらいのサイズ感のほうが資料も見やすいと感じました。手元に置いたPCやタブレットより遥かに良いと思います。
ドライバーとは完全に仕切りがあるので、手元のタブレットでコミュニケーションをします。
「ゆっくり運転して欲しい」とか「寒い」「暑い」といったことも伝えることができます。ドライバーには音声で伝わり、ドライバーの音声の解答は文字化されてくるのだとか。
パソコンも使うことができますが、正直なところクルマに乗りながらだと酔いそうなので、もしオンラインミーティングをするなら前方の大画面一択の気がしました。
後ろにはカーテンがあり、後方車両から車内のモニターが見えないよう配慮もされています。
大画面モニターにも偏光フィルムが貼られており、横から見えないようになっています。様々な配慮で、車内会議のプライバシーが保たれています。
実際に日産の役員が実験として試乗したそうですが、例えば会議が終わってから帰宅するよりも、帰りの車内で会議してそのまま帰宅すると、帰宅時間を早められるといった効果があったそうです。
一般の人には縁がなさそうですが、分単位で時間を活用するエグゼクティブには、こういうクルマは必需品なのでは、と思いました。