「肌感覚」と「皮膚感覚」

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自分でも使ってしまっていた気がするのですが、最近になって気になっている言葉に「肌感覚」があります。意味としては、実際に自分で経験して肌で知っている感覚、というものだと思うのですが、似たところで「皮膚感覚」という言葉もあります。ただ最近は「皮膚感覚」よりも「肌感覚」が使われているケースが多いかな、と“肌感覚”で感じていました。

けっこう「肌感覚」という言葉を目にすることが増えたような気がするのですが、なんとなく違和感があったので調べてみました。

肌感覚の検索結果 – 国語辞書 – goo辞書

なし

ひふかんかく【皮膚感覚】の意味 – 国語辞書 – goo辞書

1 皮膚や粘膜などの体表面で受ける感覚。触覚・圧覚・冷覚・温覚・痛覚など。
2 長年、見聞きしている間に身に付いた勘をいう。「不正に敏感に反応する―」

「皮膚感覚」は辞書に掲載されているのですが「肌感覚」というのは、一般的な辞書にはない言葉のようです。

肌感覚とは – 日本語表現辞典 Weblio辞書では次のように説明されていましたが、日本語表現辞典としてなので、一般的な辞書とは少し違いますよね。

肌で実際に感じる雰囲気といった意味であり、「感覚」という語よりも更に自分が直接感じ取っていることを強調する語。

ちなみに「肌感覚」でググると、検索結果は約139,000件です。こんな記事が出てきました。

現場の肌感覚に勝るものはない:日経ビジネスオンライン

新井社長が語るルミネの思想「感性より“肌感覚”、顧客満足より“顧客感動”」 日経トレンディネット

マーケティングや経営に関するキーワードとして、使われていることが多いのかもしれません。

ここからは推測です。

恐らく、普通に使われるならば「皮膚感覚」なのだと思いますが、人それぞれ語感の感じ方は違うと思いますが、なんとなく「皮膚」だとダイレクトな印象があります。「肌で感じる」という言い方もあり、恐らく「皮膚感覚」から生々しさを取り除き、よりソフトな言い回しとして「肌感覚」が使われるようになったのかな、と思いました。