クラウドベースのソーシャルメディアクライアント「Kizna(きずな)」パブリックベータに関する発表会に参加しました。会場は豚組です。レポートをお届けします。
@hitoshiより「Kizna」の説明
今回が正式に「Kizna」について説明する初めての場。飲食店向けにも使えるが、もっと幅広い人にも使って欲しい。
ソーシャルメディアで顧客対応を行うメリットは4つある。
・顧客の言動が“お行儀良い”
-ツイッターで予約したお客さんのキャンセルはゼロ
・企業への評価が高まりやすい
-うまい受け答えをすると評価が高まりやすい
-対応している様子をいろいろな人が見ている
・顧客同士でサポート対応してくれる
-見ているお客さんが代わりに答えてくれる
-「豚組ってこんなお店だよ」と紹介してくれる
・対応内容を共有しやすい
-同じ対応を何度もしなくて良い
丁寧に顧客対応していると、企業に対するファンが生まれる。そうしたことがソーシャルメディアで生まれつつあると感じる。
今回「ソーシャルCRM」と定義した。
問題点がある。
・現在のソーシャルメディアはログを重視していない
・会話が複数のソーシャルメディアに断片化する
企業がソーシャルメディアに取り組むポイント
・傾聴
-製品の要望がつぶやれかていたりする
-今まで見えなかったものが見えるように
-場合によっては話しかける
・対話
-関係性を深めることでファンを増やす
傾聴に関してはいろいろな鶴が出てきている。しかし、対話をテーマにしたツールが出てきていないというのが実感。そこで生まれたのが「Kizna」。
「Kizna」はソーシャルメディアでの対話を支援するサービス。
企業向けサービスと思われるが、決してそうではない。エンドユーザ向けでもある。
これまでは企業と個人が別々であった。ソーシャルメディアでは企業と個人の境界があいまいになっているのではないか。
企業アカウントだが、個人のアカウントのように振る舞うアカウントがある。軟式アカウント。
企業と個人を分けることが意味を成さなくなってきている。企業に使ってもらうためにも、いかに個人に使ってもらうか、という話になってきている。
そのため「Kizna」は企業だけでなく個人にも使って欲しい。
「Kizna」のテーマは4つ。
・ソーシャル上での会話ログを記録
-フローに流通する情報をストックに変える
-それをコミュニケーションや商売に役立てる
・複数のソーシャルを統合/名寄せ
-Fb/メールなどあるがコミュニケーションは一本であるべき
・ノイズから重要な情報を拾い出す
-ノイズも爆発的に増えている
-自分たちが大事だと思う情報を見つけ出し対応する支援
・コミュニケーションの分析
具体的な機能は6つ。
・History
・タグ
・ソーシャル統合
・検索
・アドレス帳
・Universal Inbox
続いてデモ(安定性重視で古いUIを使用)。
「Kizna」として重要視しているのはHistory機能。リプライ/RT関係なく時系列で並ぶ。DMも含めて時系列で並ぶ。やり取りの履歴がいつでも確認することができる。ツイッターでやろうとすると手間がかかる。
残したいツイートをToDoListに入れることができる。後で読みたいツイートをToDoボックスに放り込むことも可能。
タグ機能「Kizna」を開くと、プロジェクトに関係していたり、コメントをくれたことが出てくる。ツイートにタグを付けておくと、いつでも取り出せるようになる。
「Kizna」では過去に向かっての検索ができる。パブリックベータでは、より高速に動作できるようにした。
新しいUIでは3ペインになった。
「Watch」機能の追加。キーワード、ハッシュタグで追跡することができる。
検索キーワードでカラムが増えてしまうサービスがあるが、どんどん横に増えてしまい使い辛い。縦にも横にもスクロールになる。シンプルに必要としているキーワードを監視したかった。
今回のパブリックベータの目玉は「Universal Inbox」機能。ツイッターのリプライ、メンション、Watchしているものなど全てが並ぶ。一個一個チェックするのが大変なので、一つにまとめてしまおう。
自分にとって重要な可能性のあるものが「Universal Inbox」にまとめられて表示される。複数のソーシャルメディアに対応した場合は「Universal Inbox」は一番上に。
料金体系はフリーミアムを考えている。エンドユーザにいかに使ってもらう、かも重要と考えている。一般の人が無料でも十分に使ってもらえるように。
有料アカウントは3〜4つ用意して、ユーザのニーズにきめ細かく答えられるようにしたい。
フリー版の制限はツイッターアカウントは2つまで登録。ツイートの保存数は15,000件まで。タグの数が20個まで。
FREE/Unlimited/Pro/for Business
炎上警告はPro/for Businessに。予約投稿や解析も可能。for Businessにはコラボレーション機能。
現在はまだ一部のユーザが使うに留まっているソーシャルメディアは、いずれ全ての人が使うツールになるだろう。電話同様の顧客サポートも行なわれるに違いない。「Kizna」はそこを目指していきたい。
3月31日公開予定。
「Kizna」のテクノロジー概要を@masuidriveから。
データベースのバックエンドを担当。自分でもツイッタークライアントを作っていた。バックエンドから作っていたので「Kizna」とマージした。
ツイッタークライアントに求められる技術。進化しやすい構造。ソーシャルメディアに関わる状況は非常に早く進化しているので、どうクライアント側が追いついていくか。
難しさは、扱うデータが膨大であること。どうデータベースで扱うか? データに内部でタグを付けるような形になっている。バックエンドの構造を大きくいじる必要がなくなっている。
Amazon EC2の上で動いている。これから現れるソーシャルメディアにも高速に対応することが可能になっている。そうしたことを考えて、内部構造は作られている。
最後にユーザ事例。
#kizna_publicbeta APカンパニーの新卒採用の担当、松岡さんの話。Twitterをやってる学生と何度かやりとりしても、この子誰だか認識できないことが多かったが、 KIZNA のHISTORY機能で関係性構築助かった http://yfrog.com/h6cagtj
飲食店で大切なことは、お客様の顔を覚えること。顔を召し上がったものなどを全部メモしていた。今、1000人のtwのフォロワーのうち500人ぐらいまで顔が分かるようになっている。 #kizna_publicbeta
飲食店でCMながせなかったのに、RTされてログが残る。今もこの場でPC持ち込んで予約対応。Excelも大学ノートも卒業した。経堂、ビア、ブロガー、などでタグ付けしている。@s0ntana #kizna_publicbeta
過去いらしたお客様の履歴をたどれる。タグで人数や、年齢層、ビール、ブログ、経堂(地元)に近い方……などのタグ分けがされている。検索した自店の評判もtodoに入れてあとで反応する。去年の夏始まったお店だけでどkiznaの効果大(ソンタナさん) #kizna_publicbeta
最後に質疑応答。
Q. Pro/Businiessの料金は?
A. Unlimited 300円、Pro 1,000円前後、Business 10,000円は切る形で提供したい(月額)。それ以上の規模は相談をしつつ。
Q. テキスト以外のデータの保存の取り扱いは?
A. システム的には写真も保存したいが、ストレージのコストとの見合いを設計しなくてはならない。アイコンも1年前のものが出てくると面白いと思っている。
Time Machineのような機能を出したい。日付を指定すると、その日のタイムラインを再現する機能。子供が生まれた日のツイートなどが見られる。ついている写真も再現されて欲しいので、がんばっ対応したい。
Q. フィーチャーフォンの展開は?
A. やりたいと思っている。
Q. Android版は?
A. やりたいと思っている。iPadよりAndroidの方が先じゃないか、という話もある。できるだけ早くやりたいと思っている。
Q. Kiznaと連携できるようなAPI公開の予定は?
A. やりたいが、ツイッターの規約で勝手にAPIを作れない。用途で納得性があれば許可が取れるらしいので、USに交渉しに行きたいと考えている。