「アサヒ スーパードライ」が、発売以来36年目にして初のフルリニューアルを実施し、2022年2月中旬以降の発売分から徐々に切り替わりつつあるようです。
知っていると缶パッケージの違いに気づくのですが、シルバーの缶に黒い文字というのは変わらないので、意識していないとスルーしてしまいがち。赤く大きな「DRY」の文字が踊るのが新しい「スーパードライ」です。
ということで、36年目にリニューアルした「アサヒ スーパードライ」を呑んでみた率直な感想です。美味しい? まずい?
新「アサヒ スーパードライ」呑んだ感想
赤く大きな「DRY」の文字というのは、缶のこちら側が分かりやすいですね。
以前のバージョンの缶よりも、全体的にシンプルにもなっています。
36年目にして初となるリニューアルでは、特長である“辛口”のコンセプトはそのままに、中味を“キレのよさ”は維持しながら“飲みごたえ”を向上させるという変更を加えた‥‥とされています。
原材料には麦芽、ホップ、米、コンスターチ。アルコール度数は5%です。
「スーパードライ」を呑みたい時って、主に夏なんです。炭酸がよく利いてキレがある辛口のビールを真夏にカッと飲み干したい。
辛口とはよくいったものだなぁと思うのですが、決して辛い成分は入っていなくても、そういわれると辛く感じるのですよね。キレのある辛口。「スーパードライ」の特徴をよく表していると思います。
リニューアル後の「スーパードライ」も辛口のコンセプトはそのままに、ということなのですが、実際には「辛口どこいった?」という感想を持ちました。「キレはどこにいった?」
キレのある辛口がゼロになってしまったわけではないのですが「スーパードライ」らしさだったものがかなり減衰してしまい、これはもう「スーパードライ」ではないのでは‥‥という気持ちになってしまったのですね。
飲みごたえを向上させるということで、それは確かに感じるのです。普通にビールぽい味わいです。でも、それっていわゆる他社製のビールに任せておけばいい領域なのでは、という気がするのです。
スーパードライらしさとか、一番搾りらしさとか、黒ラベルらしさとか、プレモルらしさとか、やはり売れているビールには“らしさ”を体現する強烈な特徴があるじゃないですか。
一言でいうと、今回のリニューアルで「スーパードライ」は“らしさ”を手放してしまったな‥‥という気持ちは強く持ちました。
だが、しかし。
来たるべき30年に向けて
このような感想は、すでにビールを30年近く呑んできたおじさんの口から出てきたものです。もしかすると郷愁かもしれません。
近年ではクラフトビールにカテゴライズされるようなビールがコンビニやスーパーマーケットでも気軽に購入できるようになりました。ビールの多様性は広がっています。
大手ビールメーカーもそうした変化に対応すべく、様々な開発努力を続けているのは間違いありません。
「スーパードライ」が36年続いた味を変える大きな決断をしたのは、今後、消費の中心になる若者たちの味覚の変化に対応したものなのかもしれない‥‥とも思うのですね。
だって、36年の味は重いですよ。ぼくが言うまでもなく、新しい「スーパードライ」でかつてのキレや辛口が薄まっているのはアサヒビールの人たちこそが理解しているはずですからね。
でも、あえて変えていくという決断をした、と。
個人的には新しい「スーパードライ」にコレジャナイ感を感じてしまうので、もしかすると同様に感じる人が多いと、近い将来にまた味の変化があるかもしれません。
「パーフェクトサントリービール」も1年を待たずにリニューアルして、より美味しくなりましたしね。そういう事例もあるので「スーパードライ」が変わらないとも言い切れません。
という感じの辛口ビールに辛口レビューとなってしまったのですが、呑んでみたみなさんの感想はいかがですかね? どう変わったと思いますか?
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↓Amazonではまだ旧バージョンです。
カーッとしたビールを呑みたいときは「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」があるか!?
新「アサヒ スーパードライ」カロリーと炭水化物
100mlあたりの「アサヒ スーパードライ」のカロリーは42kcal、炭水化物は3.0gです。