ずっと「重用」の読み方は「チョウヨウ」だと思っていたんですけどね。原則は「ジュウヨウ」なのだそうです。40年くらい知らないまま過ごしていました!
このことを知ったのは、日テレ藤井アナ 市來アナに謝罪 生放送で「重用」の読み方を…「私の知識が古かった」という記事でした。
日本テレビの藤井貴彦アナウンサーが6日、同局「news.every」で、市來玲奈アナウンサーが「重用」を「じゅうよう」と読んだところ「ちょうよう」とささやき、市來アナは「ちょうよう」と読み直したが、実は「じゅうよう」が正解だったことを明かし、素直に謝った。
市來アナウンサーが、北朝鮮の労働党創立75周年のニュースで「核・ミサイル開発を主導した2人を重用(じゅうよう)し…」と読んだところ、藤井アナウンサーが「ちょうよう」と訂正したというものなのですが、そもそも「じゅうよう」で合っていた、と。
藤井アナウンサーは「実は『じゅうよう』の方が新しくて、私の知識の方が古いということが分かりました」と認めたということですが、調べてみるとむしろ「ちょうよう」の方が新しいようです。
2013年のNHK放送文化研究所の記事に「重用」の読みは?というのがありました。
その後「大事なこと」を意味する「重要」(じゅうよう)との混同を避けるためか、あるいは同じ「重」を用いた「重宝」(ちょうほう)などの読みに引きずられたのでしょうか、「重用」を[チョーヨー]と読む慣用化が進んだようで、昭和30(1955)年には「ちょうよう 重用」の見出し語で一部の辞書に初めて登場しています。
戦前の国語辞書には「ちょうよう」という読み方はないのだそうです。1998年の調査では「ちょうよう」と読む人が8割に達していたそう。
ぼくは小学校で「重用」は「ちょうよう」と習ったと記憶しているのですが、1980年代くらいのことだと思います。どこで変わっていったのでしょうね。
ということで「重用」の伝統的な読み方は「ジュウヨウ」だったとていうお話です。
ytvの道浦アナウンサーも6116「『重用』はチョーヨーか?ジューヨ-か?」 という記事を書いているのですが、アナウンサー4人へ質問したところ、みな「ちょうよう」と読んだそうです。
国語辞典の「初出」も、
「ジューヨー」が「1917年」
「チューヨー」は『広辞苑』初版の「1955年」
まで待たなければいけなかったと。
「ちょうよう」も既に60年以上が経過している、と。感覚的には「重用」を「じゅうよう」と読むと「間違っている」と感じてしまいますね。でも原則的には「じゅうよう」だったというのは覚えておくと良いですね。
なお、道浦アナウンサーの調査によると「重複」に関しては「チョウフク」が伝統的な読み方のようですよ。
いかんいかん! ゲシュタルト崩壊してきた!