緊急通報用電話番号。警察は110番、消防署は119番、そして海上なら118番。あまりお世話になりたくない番号ですが、いざという時のために覚えておくと良い知識を知りました。
これら110・119・118という緊急通報用電話番号に電話をかけると、自動でGPS位置情報が通知される「緊急通報位置通知」という機能の存在です。
トラブルに巻き込まれたけれど自分のいる場所を説明する自信がない‥‥という場合でも、この機能があるので大丈夫です。
「緊急通報位置通知」とは
新潟県の山で親子が遭難し、亡くなるという痛ましい事故がありました。遭難を伝える電話は家族にかけていたのみで、警察に110番していなかったのが悔やまれます。
恐らく低山のために問題ないと考えたのと「緊急通報位置通知」のことを知らなかったのではないかと思われます。
ぼくもこのツイートで知りました。
最近のスマホは普通に110番すれば、GPS切ってても現在の位置情報が警察に通知されるって、あまり知られてないのかな……。スマホで3回ほど110番119番かけたけど、いずれも位置情報はスムーズに伝わったぞよ。だから遭難したと自覚したら、電波入るならまず110かけた方がいいような
— dragoner (@dragoner_JP) 2018年5月30日
遭難したと自覚したら、まずは110番すると、自分の現在地を警察に通知することができます。
調べてみたところ、大手キャリアもサービスとしてアナウンスしています。
▼緊急通報(110番、118番、119番)したときの位置情報を通知する | ケータイ | お客さまサポート | モバイル | ソフトバンク
ソフトバンク携帯電話から緊急通報(110番、118番、119番)を行った場合に、緊急通報を行った場所に関する位置情報を緊急通報受理機関に自動的に通知します。
携帯電話からの緊急通報(110番、118番、119番)を発信した際、通話が接続された緊急通報受理機関に対して、発信された場所に関する情報を自動的に通知します。
「緊急通報位置通知」とは、au電話からの緊急通報 (110番、118番、119番) の際、通話が接続された緊急通報受理機関に対して、発信された場所に関する情報を自動的に通知する機能です。
いずれのサービスも位置情報を知らせたくない場合には、ダイヤルする最初に「184」を付けると通知されません。
ソフトバンクのページが詳しいです。
仮にGPSが使えなかったとしても、携帯電話の基地局から算出することができれば、ある程度のエリアを特定することは可能になります。
例えば日本でユーザーの多いiPhoneに関しては、iPhone 3GS・iPhone 3Gを除く全ての機種が対応しています。
緊急通報位置通知 受信システム導入済みの地域・機関によると警察機関(110)と海上保安庁(118)は全国で対応済みですが、消防機関(119)は未導入の地域もあるようです。
なお緊急通報に関しては「2015年6月、法改正により携帯電話/スマートフォンの位置情報を事前通告なしに取得することが可能」になったそうです。緊急通報の際に発信者の位置を通知することは2007年4月1日より義務化されています。
MVNOはどうなる?
MVNO、いわゆる格安SIMを使っている場合にどうなるのか気になったのですが、LINEモバイルで位置情報が提供されたというレポートがあったので、恐らくMVNOが回線を利用しているキャリアに準ずることになるのかな、と思います。心配な人は自分がお使いのMVNOにお問い合わせ下さい。
GPSはフライトモードでも使える
今回、山での遭難ということでGPSアプリを使っていなかったのか、といったことも話題になったりしました。
その中で興味深かったのは、フライトモード、圏外でもスマートフォンのGPSは機能するというものです(オフになると思っていました)。
スマホのGPSって登山に使えるの? 道迷いのリスクをグッと減らせる強い味方になるかも!によると次のように説明されています。
GPSの信号は、頭上2万kmを飛んでいる人工衛星から降ってくるので、山奥でも太平洋のど真ん中でも受信できます。圏外でも機内モードにした場合でも動作していて、正確な位置を教えてくれます
古いiPhoneやAndroidでフライトモードにするとGPSが機能しない場合があるということなので念の為のチェックが必要です。
が、登山用の地図アプリをダウンロードし、地図をキャッシュしておけば、バッテリー節約のためにフライトモードにしていてもGPSは機能して現在地が確認できるということは覚えておくと良いでしょう。
位置情報共有アプリもある
家族であれば、位置情報共有アプリを利用するという手もあります。
ぼくも友人たちと実験的に位置情報共有アプリを試しているのですが、例えば登山に行く週末だけオンにするといった使い方をすれば、留守を守る家族も安心できるのではないでしょうか。
万が一、何かあっても家族の位置情報を把握することができます。
いくつか試しましたが「Life360」というアプリが使いやすいです。もちろんiPhoneであれば「友達を探す」アプリでも良いかもしれません。