「生涯千葉」に非情…移籍の巻クビだったという記事より。
残留要請ではなく、戦力外通告を突きつけられていた。6月に巻はクラブ幹部から「契約を延長するつもりはない」と告げられた。神戸テクニカル・ダイレクターは18日の札幌戦直前に「(来季契約の)結論は出していなかった」と言葉を濁した。
ロシアリーグ「アムカル・ペルミ」への移籍が伝えられていたジェフ千葉の巻誠一郎ですが、なんと戦力外通告を受けていたことが明らかになりました。
06年末には当時の日本代表5人が移籍するチームの危機にあって、自らも大宮などからオファーを受けながらも残留を決意。契約交渉では「自分の給料を削っていいから、練習環境をよくしてほしい」と言い、その後もドイツのクラブなどからオファーを受けても、残留を選んできた。
何があっても千葉残留を選んできた巻誠一郎でしたが、クラブの出した結論は戦力外というものでした。「出場機会も少ない。また高い給料でベンチにいるのは居心地が悪いはず」とテクニカルディレクター。
巻誠一郎は千葉に残りたかったものの「言いたいことを言う」「発言に対するサポーターの反響が大きすぎる」と疎まれるようなところもあったということです。しかもクラブは、練習参加まで禁じたようですね。
また、セルティックから移籍した水野にオファーしないなど、クラブはオシム色を弱めたかったようです。
移籍するしかなかった巻誠一郎に、救いの手を差し伸べたのはオシムです。
かつて旧知のアムカル・ペルミ幹部に「誰かいいFWはいないか」と聞かれた際、オシム氏は即座に「巻」と答えた。それが今回のオファーにつながった。
ロシアで大活躍するしかないですね。
神戸テクニカルダイレクターは練習参加を禁じたことについて「もうほとんど向こうの選手なのに、ケガでもして訴訟になったら困る。常識でしょう、そんなこと」と語ったようですが、チーム内には怒りと動揺が広がっているようです。
そしてホームで0-3で完敗したジェフ千葉にサポーターは激怒、クラブハウスに終結して選手バスが動けない事態になっていたようです。
巻誠一郎のロシアリーグ「アムカル・ペルミ」への移籍は、クラブ間合意に達しています。
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身長184センチでヘディングシュートが得意な巻は熊本・大津高、駒大を経て、2003年に当時J1市原(現千葉)入り。06年W杯ドイツ大会に出場し、日本代表通算38試合出場で8得点している。
千葉の神戸清雄テクニカルダイレクターは「本人の勇気ある決断を尊重したい。今週中にも、現地に渡って施設などを見学する予定。ビザの関係もあるが、早ければ来週にも移籍が決定するかもしれない」と明かした。
「合意と考えていただいていい」と話した神戸氏によれば、巻は今週ロシアへ渡り、メディカルチェックなどを済ませて正式契約する。今季いっぱい千葉との契約があり移籍金は発生するが、障害にはならないという。
千葉の大敗にサポーターが激怒した。3失点での敗戦後、スタンドに選手があいさつに向かった際、一部の観客と選手が言い合いに。さらには一部のサポーターが、選手が解散するクラブハウスの出口で待ち構えたため、選手バスがスタジアムを出発できない事態に発展した。日付が変わった19日午前0時を過ぎてようやくバスは出発。選手は約3時間の缶詰め状態から解放された。