検索サイト「A9.com」

Amazon、独自検索サービスのβテスト開始です。

βテスト中のA9サービスでは、Web検索に加えてAmazon.comの書籍全文検索機能を使った書籍検索が行える。書籍の抜粋が表示された場合は、Amazon.comの登録会員であれば、ページ番号クリックで書籍の実際のページを参照できる。

A9.com

通常の検索結果にはGoogleが用いられています。A9.comはGoogleなどに対抗するために作られたという話もありましたが、実際にはそうではないようです。

けっこうこのA9.comが評判になっているようなのですが、個人的にはピンときませんでした。ピンと来ない理由は、書籍検索を利用したことがなかったからかもしれない、と気づきました。だって、普通に検索するだけだったらGoogleですから。「書籍検索って便利〜」と思っていた人が利用すると、ウェブの検索と同時にできて面白い・便利と感じやすいかもしれません。

http://a9.com/ネタフル

このように、検索語句を続けて入力できる「URL Short Cuts」という機能も面白いポイントの一つと言われています。ウェブ検索は日本語でも出てきますが、書籍検索はもちろん英語ですので、日本人にとってはまだまだこれから、のサービスです。

Amazonのサーチエンジン「A9」のβ版リリースでは、GoogleとAmazonの検索結果が平行して表示されることについて、次のような分析がされています。

どっち良いとかいうのではなく、二者は違うカテゴリーの情報なため、単純に上手く組み合わせて使うのが良い。ある程度オーソドックスでスタンダードな情報は書籍を中心に確認し、更には必要に応じて該当の書籍を購入する。この段階までで中心の大事なところを押さえてしまう。合わせてウェブサーチの結果で追加情報や周辺関連情報を得て深みや豊かさを得たり、新しい切り口を探したりする。などというメリハリの利いたサーチが行えることとなる。書籍内容への広範なアクセスが必要になるため、今のところAmazonしか十分な形では提供出来ないサービスモデルとなる。

実はこれを読んで、A9.comの面白さに気づいた次第でした。

追記:
米Amazon.com、噂のサーチエンジン「A9」をテスト公開によれば、A9.comはblogで最初に情報が公開され、bloggerの間から広まっていったそうです。

Battelle氏のブログによると、Amazonは1カ月前にA9を同氏に見せており、その時にUdi Manber氏にインタビューを実施し、ハイテク業界誌「Business2.0」で記事にしている。通常、Business2.0で記事の全文を読むには有料会員でなければならないが、このインタビュー記事に限っては無料で読めるようになっている。A9がブログで公開されたことにより、A9はまたたく間にブロガーの間で話題を呼び、広く知られることとなった。Amazonの一連の広報戦略は著しい成功を収めたと言えるだろう。

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タブを開いて検索結果ページを3本のカラムで表示すると、左からWeb情報、Amazonの書籍情報、パーソナライズド情報となる。特定の本を探すのではなく、例えば”サーフィン関係の本”というように、大きなカテゴリーで本を探している場合、1つの画面に多彩な情報がまとめられていて使いやすい。この3本カラム状態がA9の本来の姿だろう。

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A9の検索エンジンは、独自の検索技術のみではなく、GoogleやA9、Amazon、Alexa(別のAmazon子会社)の技術を組み合わせて実装されている。A9では、検索結果の右側に展開可能な列が表示され、これをクリックすると関連書籍やユーザーの検索語履歴が見えるようになっている。また、Googleのスポンサー広告も掲載される。さらにユーザーは、A9サーバに保存されたデータから、自分がどのサイトをいつ開いたかまで分かるようになっている(パーソナライズされた検索履歴を見るためには、ユーザー登録の必要がある)。

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「別会社としてeコマース向けの検索技術を持つことは、オンライン小売企業から技術サービス企業への成長を図るAmazonの継続的な取り組みの一環だ」と同氏。