プロセッサーやOSを選ばないユニバーサル・エミュレーター、ついに登場かというニュースより。
米トランジティブ社(本社カリフォルニア州ロスガトス)は、同社の『クイックトランジット』(QuickTransit)ソフトウェアを使えば、マックやウィンドウズOS搭載機、各種サーバーやメインフレームなど複数のハードウェア・プラットフォーム上で、アプリケーションを「透過的に」実行できると主張している。
「QuickTransit」というソフトを利用すると、Windows用に開発されたアプリケーションをMacで動作させたり、またその逆ができるようになるそうです。特定のプロセッサに縛られないということで、LinuxのソフトウェアをMac上で動作させるデモンストレーションも行われたとのこと。
トランジティブ社は13日(米国時間)、クイックトランジットを発売した。『Itanium』(アイテニアム)、『Opteron』(オプテロン)、『x86』系、『Power/PowerPC』』の各チップを対象にしたバージョンが揃っている。
既に発売されているそうです。本当にMac上でWindowsアプリケーションが普通に動作するようになれば、Virtual PC等が必要なくなる訳ですが。さっくりとMicrocsoftに買収されてしまったりして。
主任エンジニアのフランク・ワイデル氏は次のように説明する。「通訳者に対する翻訳者のようなものだ。コードの集まりを1つずつ処理する代わりに、クイックトランジットは1つの文章や段落ごとに翻訳する。だからこれだけのパフォーマンスが可能になる」
最初に「QuickTransit」を開発したのはイギリス・マンチェスター大学の教授とのこと。使ってみたい気がします。
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QuickTransitは同社独自のモジュール式アーキテクチャを採用、エンドユーザーが介入することなくOS上で稼動するという。アプリケーションが実行されるとQuickTransitの「フロントエンドデコーダ」がバイナリコードを読み取って翻訳。「最適化カーネル」がこのコードを最適化し、それを「バックエンドコードジェネレータ」で目標のプロセッサ用にエンコードする仕組み。