楽天モバイルから乗り換えた「povo2.0」に、6万人以上が集まった埼玉スタジアムで救われました。人が多すぎて繋がらなくなってしまったメイン回線の「IIJmio」に代わり、サブ回線の「povo2.0」が大活躍してくれたのです!
eSIMに救われた
2018年9月以降に発売されたiPhone XS/XS Max/XR以降の機種がeSIM機能に対応し、SIMカードとは別にデータとして簡単にSIMカードを設定することができます(AndroidもeSIM対応機種なら可能)。
ぼくはメイン回線として「IIJmio」を、そしてサブ回線として「povo2.0」を設定しています。「povo2.0」は実質55円/月で契約可能で“保険”としての契約に最適です。
もともとメイン回線に障害が起きたときや圏外になってしまったときに役立つと思ってサブ回線を契約していたのですが、今回のことで新たな気付きがありました。それが人が多い場所でも接続しにくくなるということです。
普段は使うことがないけれど、2回線目を契約しているのは“保険”としてです。今回はその“保険”がうまく機能してくれて、心の底から「契約しておいて良かった!」と思いました。
povo2.0の嬉しい誤算
しかも、です。嬉しい誤算までありました。それが「povo2.0」のデータ通信スピードが思っていた以上に高速だったことです。
6万人以上が詰めかけ、NTTドコモ回線を借りている「IIJmio」がほとんど繋がらなくなるなか「povo2.0」はこんなに高速でした。
とりあえず繋がっていれば良いというレベルではなく、ダウンロードが100MBps以上も出ていてかなり高速です。
「IIJmio」はNTTドコモ回線を借りて運営しているMVNOですが、さすがMNOのauがウェブ専用プランとして運営している「povo2.0」だなと思いました。
とはいえ、埼玉スタジアムだけでは「IIJmio」の本当の実力は分からないですし、たまたま「povo2.0」が高速だった可能性もあるので、埼玉県さいたま市の浦和近辺を移動しながら状態の異なる3ヶ所で3回ずつスピードテストを行ってみました。
※IIJmioはSIMカード、povo2.0はeSIMです。
1. 県道沿いの松屋
松屋で「回鍋肉定食」を食べながらスピードテストしました。「povo2.0」のダウンロードが200Mbps以上出て驚きました。
「IIJmio」は40Mbps前後ですが、これも決して遅いわけではないんです。動画を見たり十分普通に使えるスピードです。
povo2.0
平均:
ダウンロード 222.7Mbps
アップロード 14.4Mbps
IIJmio
平均:
ダウンロード 41.7Mbps
アップロード 2.3Mbps
2. スーパーマーケット屋上の駐車場
屋上なので、四方八方に非常に見通しの良い場所です。「povo2.0」も「IIJmio」も普段遣いに十分なスピードは出てると思います。
povo2.0
平均:
ダウンロード 112.6Mbps
アップロード 5.5Mbps
IIJmio
平均:
ダウンロード 64.8Mbps
アップロード 14.7Mpbs
3. マンションとマンションの谷間
マンションとマンションに挟まれた谷間のような場所で計測しました。ここは明らかに「povo2.0」が遅く感じた反面「IIJmio」のスピードが際立ちました。
povo2.0
平均:
ダウンロード 22Mbps
アップロード 4.0Mbps
IIJmio
平均:
ダウンロード 123Mbps
アップロード 13.5Mbps
スピードテストのまとめ
スピードテストの平均値だけ取り出すと次のようになります。
(○)povo2.0[ダウンロード 222.7Mbps/アップロード 14.4Mbps]
(●)IIJmio [ダウンロード 41.7Mbps/アップロード 2.3Mbps]
(○)povo2.0[ダウンロード 112.6Mbps/アップロード 5.5Mbps]
(●)IIJmio [ダウンロード 64.8Mbps/アップロード 14.7Mpbs]
(●)povo2.0[ダウンロード 22Mbps/アップロード 4.0Mbps]
(○)IIJmio [ダウンロード 123Mbps/アップロード 13.5Mbps]
「povo2.0」が高速な場合もあれば「IIJmio」が高速な場合もあります。アンテナや地形に影響を受けると思うので、まさに場所によりけりといった感じです。
便宜上、高速な方を(○)とし遅い方を(●)としていますが、遅いといっても普通に使う分には問題ないくらいのスピードは出ていると思います。アップロードはやや遅く感じますが「何かを読む/見る」という使い方は問題ありません。
さらに全体を丸めて平均値を出すと次のようになります。
povo2.0[ダウンロード 119.1Mbps/アップロード 8.0Mbps]
IIJmio [ダウンロード 76.5Mbps/アップロード 10.2Mbps]
どちらも文句なく使えるスピードが出ていると思います。「povo2.0」の方が高速なのは、auが運営しているからなのかな‥‥と感じる部分はありますが。
肝心なのはバックアップがあること
ただ、大事なことはメイン回線が不調になったときに、バックアップとして違うキャリアのサブ回線があることだと思うんですね(スピードはそこそこでも)。
今回、多くはないですが改めて3地点を巡って計測してみて、2回線が同じくらいの性能を発揮しているときもあれば、どちらかが遅いということもあることがせ確認できました(感覚としては予想していましたが)。
もしも極端に遅くなったり、繋がらなくなったりしたときに、もう1回線あるという安心感はとても大きいものです。しかも月額にして100円台でサブ回線を維持できるとすれば、ペットボトル1本分の保険として契約しておく価値はあるまではないかと個人的には思っています。
ちなみに回線の切り替えは、iPhoneなら「設定」の「モバイル通信」の「モバイルデータ通信」から可能です。
一方の繋がりが悪いと感じたら、自動で切り替わるのを待つよりここで切り替えてしまったほうが早いと思います。
月額コストを抑えつつ、eSIMとして設定することができる回線として、自分が使っている「IIJmio」と「povo2.0」を紹介しておきます。
※普段は「IIJmio」ギガプランをメイン回線とし「povo2.0」をサブ回線としています。
※「povo2.0」の契約方法・設定方法はコチラの記事を参考にしてください。
1. IIJmio eSIMサービス(ドコモ回線)
「IIJmio eSIMサービス」は、IIJmioが提供するeSIMサービスです。回線にはNTTドコモのLTE/3G回線が使用されます。
必要な料金は次の通りです。
月額料金:165円(税抜150円)/月
追加データ量 1GB:330円(税抜300円)
追加データ量 2GB〜10GB:495円(税抜450円)
初期費用:3,300円(税抜3,000円)
SIMカード発行手数料:220円(税抜200円)
何もせずに回線を維持するだけなら月額165円です。
契約方法その1
IIJmio公式サイトの「eSIM」から契約可能です。
契約方法その2
Amazonでエントリーパッケージを購入して契約することができます。ダウンロード版は350円、紙パッケージ版は380円です。初期費用3,300円(税込)が無料になります。
2. povo2.0(au回線)
「povo2.0」はauが提供する格安料金のプランで、eSIMで契約することができます。追加データをトッピングとしてアプリから購入できるなど、使い勝手はとても良いです。
料金は次の通りです。
月額料金:0円/月
追加データ量 1GB:390円(7日間)
追加データ量 3GB:990円(30日間)
追加データ量 20GB:2,700円(30日間)
データ使い放題:330円(24時間)
注意点として月額0円ですが、180日の間に一度ずつ有料トッピングを購入する必要があります。そのために330円の「データ使い放題(24時間)」をトッピングして、実質月額55円となります。
契約方法その1
公式サイトから契約可能です。契約時に紹介コード「 L4XGWXH7 」を入力すると「データ使い放題ボーナス(24時間)」などの特典があります。特典の詳細はコチラからご確認ください。
契約方法その2
Amazonでエントリーコードを購入して契約することができます。3GB版は990円、20GB版は2,700円です。少し試してみたいという人は3GBを購入すると良いでしょう。
サブ回線契約の注意点
注意点として「IIJmio eSIM」はデータ通信量が0GBのときは通信することができないので、混雑する場所に行く時はあらかじめ保険として1GBを購入しておいたほうが良い場合もあるかもしれません。
「povo2.0」はデータ通信量が0GBでも送受信最大128kbpsとなるので、アプリからトッピング購入するのはかろうじて可能かもしれません。自分で試したことがないので、あらかじめ購入しておくと間違いはないと思いますが。
「povo2.0」の契約方法・設定方法はコチラの記事を参考にしてください。