「乳がん」抑制するタンパク質確認…乳腺以外にも存在という記事より。
筑波大先端学際領域研究センターの柳沢純教授らのグループは「CHIP」と呼ばれるタンパク質が乳がんの増殖と転移を抑制していることを突き止めた。
「CHIP」と呼ばれるタンパク質が、乳がんの増殖と転移を抑制していることが突き止められたそうです。「CHIP」は「ユビキチンリガーゼ」と呼ばれる酵素の仲間。
グループは、患者の乳がん組織の中でCHIPが少ないほど、がんが悪化していることを確認。
これまで、特定のタンパク質の分解を促進する機能が知られていたそうですが、マウスの実験では、
・「CHIP」が多い→乳がん細胞の形成・転移が大幅に抑制
・「CHIP」が少ない→乳がん細胞が盛んに転移
ということが確認されたということです。
CHIPは乳腺以外の場所にも存在することから、ほかのがんでも増殖や転移を抑える働きがある可能性が考えられるという。
「このタンパク質の量を増やしたり活性化させたりする技術を開発すれば、乳がんの転移を防ぐ新しい治療薬の開発につながる」という研究者のコメントが紹介されています。
最近、他にもこのようなニュースがあったのですよ。
▼がん誘発するタンパク質が特定される
▼がんを抑制する遺伝子が特定される「PHLDA3」
最近、特にがんの抑制したり誘発したりするものが特定されつつある気がして、これまでの研究成果が一気に出てきているのかな、という気がしています。
完全に身体からがん細胞を追い出すことができなくとも、抑制することができれば、共生していくことも可能だと思うんですね。もう一段の研究が進むことに、期待したいと思います。