ベルギー1部「シント・トロイデン」6人目の日本人・FW木下康介が加入 〜なぜ6人も?

ベルギー1部「シント・トロイデン」6人目の日本人・FW木下康介が加入 〜なぜ6人も?

ベルギー1部の「シント・トロイデン」に、FW木下康介が加入しました。これで「シント・トロイデン」でプレイする日本人選手は6人目となります。ベルギーリーグには外国人枠はないのでしょうか?

シント・トロイデンが木下康介を獲得

シント・トロイデン、木下康介の獲得を公式発表!クラブ6人目の日本人という記事になっています。

契約の詳細は明らかにされていないが背番号は18番、公式サイトには「強さ、速さがあり、優れた両足を持つFW」と紹介されている。

木下康介の名は日本ではあまり知られていないかもしれませんが、横浜FCのユースからドイツのフライブルクU-19に進み、しかしトップチームには昇格できずに4部リーグのFC08ホンブルクへ加入、トライアウトを経てスウェーデン1部のハルムスタッズBKへ移籍、そしてこの度、ベルギーのシント・トロイデンへと移籍しました。

フライブルクU-19に進む前には、マンチェスター・シティFCの入団テストを受け、正式に入団オファーを受けるほどの実力を持っていました。

身長190cm、体重85kgという立派な体格をしているので、今後のプレイ次第ではサッカー日本代表への招集も期待されます。

シント・トロイデン、6人目の日本人

2018シーズンから、日本でもシント・トロイデンというチーム名をよく目にするようになりました。移籍する日本人選手が相次ぎ、なんと木下康介で6人目となります。

これまでに移籍したのは以下の5人です。

DF 3 冨安健洋
DF 25 小池裕太
MF 15 鎌田大地
MF28 関根貴大
MF 33 遠藤航

ここまではMF、DFの選手が多く、木下康介は久しぶりのFWとなります(2015-2016に現サガン鳥栖のFW小野裕二が在籍)。

なぜこれだけ日本人選手を獲得しているかというと、一つには親会社が日本のDMMであるということが挙げられます。

欧州挑戦の足がかりとしてベルギーリーグがあり、DMMとしても日本人向けにもビジネスを展開しています。「STVV(シント=トロイデンVV)日本公式サイト」もしっかりとあり、グッズ販売も行われています。

しかし、ここで気になるのは、ベルギーリーグには、いわゆる「外国人枠」はないのか? という点です。

ベルギーリーグの「外国人枠」

ベルギー・ファースト・ディビジョンA – Wikipediaでは次のように説明されていました。

外国人枠、EU外選手枠など国籍による規制はない。全ての公式戦で試合のメンバーに6人以上のベルギー国内で育成された選手(国籍は問わず)が登録されていなくてはならない。

なんと、ベルギーリーグには「外国人枠」というものはありませんでした。

「ベルギー国内で育成された選手」がどの程度のものを指すのか分かりませんが、5人は移籍してきた外国人選手でも良いということになります。

なぜベルギーリーグで日本人選手が急増中なのか?という記事もあったのですが「ベルギー国内の有力選手は、ほぼ漏れなく国外でプレーしている」という現実があるそうです。

しかし有名選手を獲得できる資金力がないため「将来性のある選手を比較的安い値段で獲得し、イングランド、スペイン、ドイツ、イタリアなどのクラブへ売ることで、この国のクラブは財政基盤を安定させている」のだそう。

ビジネスとして、サッカークラブの運営が行われているということですね。シント・トロイデンも有望な日本人選手をベルギーに連れてきて、そこから欧州クラブへステップアップさせることで、大きな収益を見込んでいるのでしょう。

選手の側としても、欧州挑戦の足がかりとしては、日本企業が親会社にいるシント・トロイデンは、移籍しやすい環境にあると言えます。