“魔法のフライパン”脚光――脱・下請けへという記事がありました。
菜箸でかき混ぜるだけで中華料理店のようにご飯がパラパラのチャーハンを作れる“魔法のフライパン”がある。1枚1万円。愛知県内を中心に人気を呼んでおり、2003年の販売数量は約7000枚に達した。主婦の頼れる味方を製造しているのは、名古屋郊外にある従業員数9人の鋳物専業メーカー、錦見鋳造(三重県木曽岬町)だ。
かつては典型的な下請け企業だったそうですが、バブル崩壊後に取引先から無理な値引きを要求され「価格を下げ、終わりのない競争に巻き込まれたら未来はない」と考え、価格以外の勝負する道を選んだそうです。「通常の鋳物より薄い、肉厚1.5mmの鋳物という技術目標はそこから生まれたもの」で、それが見事に結実したのが“魔法のフライパン”という訳です。
見かけは鋳物で作った何の変哲もない鉄のフライパンだが、手に取ってみるとアルミ製かと思えるほど軽い。重さは980gだ。実際に使うと、鉄につきものの焼き物が焦げたり、表面にこびりついたりする欠点がなく、短時間で満遍なく高温に焼き上がる。
もちろんチャーハンがパラパラも魅力的ですが、女性にとっては軽いというのも良いんでしょうね。焦げ付きや汚れがこびりついたりすることがないというのも良いです。長い目で見ると1万円は安いかも。
鉄もあまり薄くしすぎると強度が下がり、落とすとヒビが入ったり、変形したりする。強度を保ちながら、肉厚の限界を超えた最大のポイントは、鉄以外に含む微量成分にある。鉄の鋳物と言っても、一般に炭素やケイ素などの成分がごく少量含まれる。
この比率が企業秘密。
東急ハンズなどで購入できるそうです。