東京Vから読売グループ完全に撤退という記事より。
J2東京Vを運営する日本テレビフットボールクラブの筆頭株主が、日本テレビから「東京ヴェルディホールディングス(VHD)」に変更されることが16日、決まった。日テレが所有する約98.8%の全株式を譲渡することで合意し、同クラブの臨時株主総会で承認された。
ついに、読売グループが東京ヴェルディの経営から撤退することになりました。「東京ヴェルディホールディングス株式会社」に、日テレが保有する全株式が譲渡されることが承認されました。
東京VHDは東京Vの前身、読売クラブのユース出身者を中心に7月に設立した持ち株会社で、Jクラブを持ち株会社が運営するのは初。
崔暢亮会長は「OBとしてクラブを何とかしたかった。身の丈にあった経営をしたい」とコメントしています。
東京VはJ1当時の08年度人件費がリーグ1位の約26億円に上る一方、収入が減少し、日テレが赤字を補填する状態が続いて譲渡先を探していた。
Jリーグ発足当時の人気クラブですから、感慨深いものがありますね。クラブがなくならずに継続するのは何よりですし、これで経営も健全化するかもしれません。
日テレ、東京V経営から来年1月に完全撤退…経営権は新会社へという記事によると、経営規模を約8~10億円を見込んでいるそうです。「資金を集めるため、複数企業と交渉」ということですが、選手たちにも大きな影響があるでしょう。
現在のホームタウンや味スタはそのまま。クラブハウスなどの練習施設も継続使用する予定で、職員や育成組織も残していく方針。現場スタッフはクラブOBを中心に編成していくもようだ。
「オレ、クビかなあ」「移籍した方がいいのかな」「もう少し様子を見てみないと何とも言えない」と選手たちも困惑しています。もともと若手の年俸は居酒屋のバイト並とも言われていたのですが。
なでしこリーグの「日テレベレーザ」に関しては、日テレがネーミングライツを取得するので、チーム名は変わらないということです。って、チーム名のネーミングライツもありなのですね。
東京ヴェルディの経営に関しては、ここまでいろいろとありましたが、結果的に読売グループによるクラブ経営が失敗した、ということになるのでしょうか。
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しかし、株譲渡…東京Vそれでも消滅の危機では「現在もスポンサー探しが続いている“見切り発車”状態」と伝えています。
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東京ヴェルディホールディングス株式会社は、7月7日に設立されたもので、クラブ下部組織に所属していた崔暢亮氏(48)が代表取締役会長を務める。日本テレビは昨年9月の中間連結決算で赤字に転落したなどの理由から、単独でのクラブ経営が困難と判断。クラブ株式の譲渡先を探してきた。
崔次期会長 2000年にOB会をつくったが、仲間と(経営を)心配していた。OBで何とかなる、経営規模を小さくすればできると考えた。
東京ヴェルディは、読売クラブとして設立され、日本リーグで最多優勝を誇った名門チーム。Jリーグでも活躍したが今季はJ2に降格していた。東京Vや下部組織などは新経営陣のもとで存続する。
東京VがJ1当時の2008年度営業費用は約41億円。人件費はリーグ1位の約26億円だった。J2の今季は運営費をかなり削減したとみられるが、それでも元日本代表の大黒ら高額年俸選手が多い。
現在のホームタウン、練習施設はそのままで、現場スタッフはクラブOBを中心に編成していくもよう。かつて、三浦知、ラモス、北沢、武田らスター選手を擁した名門クラブが、生まれ変わって再スタートする。
30日までに株式の譲渡を完了し、崔氏らは10月1日から経営にあたる予定。来年1月末までは日テレの財源によって運営される。
小湊義房・東京V社長「サポーターに理解してもらいたいのは、東京Vを残すのが一番。それがこういう形で存続できた。(崔会長ら)読売ユース出身の方々は高い志があった」
東京Vの筆頭株主がJリーグのクラブでは前例のない持ち株会社に変更されたことについて、Jリーグの鬼武健二チェアマンは16日、「理事会(15日)でいろんな意見はあったが、ほぼ全会一致で承認した」と述べ、持ち株会社のクラブ運営は問題ないとの考えを示した。