10年前にカナダ・アルバータ州を取材した際に、アメリカとの国境に近い南部のレスブリッジなどにも行ったのですが、荒涼とした大地というか、6月から7月にかけてだったのですが、こんなに暑いところがあるのだなと思った記憶があります(カナダは大自然の涼しいイメージだったので)。
そこから山脈を挟んだ西側、ブリティッシュコロンビア州では、ヒートドーム現象により3日連続で記録的猛暑となり、2021年6月29日にはリットンでカナダの観測史上最高となる49.5度を記録したそうです。
熱波で69人死亡…カナダで観測史上最高の49.5度記録という記事になっています。
同州や米国北西部は25日ごろから記録的な高温となり、29日には同州リットンで、カナダの観測史上最高となる49・5度を記録した。
カナダも夏は暑いわけですが、さすがに49.5度というのは尋常ではありません。何十人もの方が亡くなっているそうなのですが、地図で見ると山中なので、特にリットンではこれだけの猛暑に対する備えというのはなかったのでは‥‥という気もします。
カナダの気温、過去最高の47.5度に 「ヒートドーム」現象でによると、ヒートドーム現象というのは、停滞する高気圧が熱い空気を閉じ込める現象で、加熱中の鍋の蓋のように機能するそうです。それで3日連続で気温が上昇しました。
アメリカ北西部でも、記録的な高気温が続いているということです。ポートランドで44度、シアトルも40度を記録しています。電力供給も逼迫しそうです。
北米に「1000年熱波」カナダ西部は47.9度で2日連続の国内記録によれば、リットンは人口250人ほどの田舎町で、通常なら今の時期の最高気温は25度くらいだそう。やはり普段は涼しいのですよね。
気候学者の堀さんのツイートです。
嘘でしょ…カナダで最高気温記録を三日連続更新、49.6度…!? https://t.co/0r9GaYYv9K
— 堀正岳(ほりまさたけ) (@mehori) June 30, 2021
最高気温記録は長年のさまざまな理由の組み合わせのなかで最高だったケースの値なわけで、それが三日連続、しかも4度以上のマージンで更新されるというのは…この分野の専門家でもぶっとぶレベル
— 堀正岳(ほりまさたけ) (@mehori) June 30, 2021
生の500hPa高度場でみると、しっかりと背の高いオメガの形をした高気圧が入り込んでいる。49度に達しているのは、これと地形的な要因もあるかなと。北極に強い低気圧があるのも気になります pic.twitter.com/mip6zmEuSa
— 堀正岳(ほりまさたけ) (@mehori) June 30, 2021
「専門家でもぶっとぶレベル」というので、とんでもない事態だということが伺いしれます。これから7月、8月とどうなるのでしょうか。
カナダを旅した記事は↓です。想像しているカナダとは違う景色ではないでしょうか。
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▼カナダと米北西部で記録的熱波 史上最高47.5度:時事ドットコム
リットンは前日に46.6度を記録し、1937年に中部サスカチワン州で観測された最高記録の45度を上回ったばかりだった。
バンクーバーの警察によると、熱波の始まった25日から、突然死の通報が65件以上あり、ほとんどは暑さが原因で、カナダのメディアは、死者の多くが高齢者だと伝えている。
▼カナダ、記録的な高温で70人近い死者 3日連続で最高気温を更新 – BBCニュース
ワシントン州スポケーンの電力会社は、住民がこぞって冷房を使い始めたことによる電力消費の急増を抑制するため、輪番停電を行っている。
関係性の明示
カナダアルバータ州のソーシャルメディア観光大使を務めています。