浦和レッズのホーム開幕戦、FC東京相手にPKで先制、そのまま1-0で勝利を収めました。流れの中でのゴールを見たいという声も少なくないと思いますが、まずはフィンケ体制2年目の勝利を喜びましょう。
あいにく仕事でスタジアム観戦ができなかったので、テレビで録画を見たのですが、やはり新加入の選手が次々に出てこないとダメですね。柏木しかり、宇賀神しかり。
今までの浦和レッズに足りなかったものを、どんどん見せて欲しいです。そして、以前からいる選手たちのポジションをどんどん、脅かして欲しいと思います。
これからまだ山田直輝も高橋峻希も出てくるし、出場するために戻ってきたという高崎だって控えている訳です。サヌもいるしスピラもいる。大いに期待しています。
2010Jリーグ ディビジョン1 第2節
浦和レッズvsFC東京
2010年3月14日(日)14:02キックオフ・埼玉スタジアム
試合結果
浦和レッズ1-0(前半1-0)FC東京
得点者:19分ポンテ(PK)
入場者数:50,096人
ですので、基本的に私たちのプレースタイルはいっさい変わっていません。私はよく、あちこちで耳にしました。私たちが前回の試合でワントップで試合に臨んだということを。しかしそれは事実ではありません。私たちはいつも4人の攻撃の選手を送り出していますし、私たちが攻撃をしているときのシステムは4-3-3だったのです。そしてボールを失った時点で前線に残れる選手は1人だけです。それ以外の選手たちはしっかりと全員、戻って、守備をしなくてはいけないのです
そんな中、72分には負傷した平川に代わり、2種登録されているユース所属の岡本が右サイドバックの位置に入ってJリーグデビューを果たす。83分には、豊富な運動量で攻撃を支えた柏木に代わって啓太がピッチに。啓太は中盤でバランスを取りながら、チームを落ち着かせた。終盤、FC東京はFW平山目掛けてハイボールを放り込んでくるが、レッズは山田暢、坪井の両センターバックが体を当てて自由に仕事をさせず、ロスタイムの4分も守り切り、1-0で今シーズンの1勝目を挙げた。
ポンテは「前半はすごくよかったが、1点取ってから、ちょっと守備的になった。中盤と前線の距離が詰まれば、もっとチャンスもあったと思う。ファンももっと得点を期待していたと思う」とたたみかけられなかったことに不満顔だった。
それでもフィンケ監督が勝利にこだわる姿勢を見せたことには価値がある。明確な目標設定のなかった昨季は敗戦後に「内容は良かった」など結果度外視のコメントが目立ったが、この日は内容よりも結果を重視。後半は3本のシュートしか打てなかったが、守備重視の采配で、なりふり構わず勝利を目指した。
▼宇賀神、出戻りシンデレラボーイ 決勝PK演出!…浦和今季初勝利
「違うチームで埼スタに乗り込んで、レッズを倒したいと思っていた」。つい1年前まで、ねじれた感情が支配していた。浦和ジュニアユース―同ユースと浦和育ちだが、トップ昇格は果たせなかった。流通経大に進んだが、入学時は4軍にあたる1年生リーグでもほとんど試合に出られない。2年で3軍、3年になっても2軍だった。
決勝点のPKは突破力が自慢の左サイドバック、宇賀神が倒されて得た。「ここでできると想像しただけで鳥肌が立った。攻撃でチームに貢献したい気持ちが強かった」と喜んだ。
日本代表の岡田武史監督が視察したこの日の試合。初のヒーローインタビューでW杯イヤーと聞かれ、「出場目指してがんばります」とリップサービスも、本音は「1試合1試合が必死」。
ただ収穫もあった。PKを獲得したのは今季新加入の左サイドバック・宇賀神。「1対1で止めるより、攻撃でチームに貢献したい」との言葉通り、開幕から2試合連続でスタメンに抜擢(ばってき)されると、積極的な仕掛けでチームに勢いを与えている。そして闘莉王が抜けた守備面。山田、坪井で組むセンターバックが、安定したプレーで無失点に抑えた。
浦和DF岡本拓也がクラブ最年少の17歳269日でトップチームデビューを果たした。所属は浦和ユースだが、J公式戦出場可能選手として登録された。
ホロ苦い初戦に、「すごく緊張した。うれしかったけど焦りながらのプレーで、攻守に消極的になってしまった」と、反省ばかりが口をついた。
後半27分に右サイドバックの平川に代わって出場。しかし、昨年のU-17(17歳以下)ワールドカップ(W杯)代表で期待のDFは、目立った動きができなかった。「すごく緊張した。消極的だった。もっと上がればよかった」と反省ばかりが口をついて出た。
日本国籍取得前のエスクデロが記録した16歳10カ月22日には及ばないが、17歳9カ月22日の山田直を抜く快挙。「凄く緊張してテンパリました。もっと積極的にやればよかった」と反省ばかりが口をついたが、大きな一歩を刻んだ。
頭で考えるよりも先に、168センチの体が弾んだ。前半38分、味方が得たFKのチャンス。MF柏木のキックがゴール左ポストにはね返ると、田中はこぼれ球を目がけて空中に飛び上がって、右足で蹴り込んだ。その間、わずか1秒足らず。シュートは無情にも右ポストを直撃したが、ピッチ上に大の字になりながらも「もう少し、足が長かったらな」と苦笑いがこぼれるほど、全力プレーの充実感をかみしめていた。