アウェイ山形に乗り込んでの試合。先制され追い越しさらに追いつかれるという厳しい流れでしたが、試合を決めたのは高原直泰の2発でした。完全復活と言っても良いのではないでしょうか。
試合結果
モンテディオ山形2-3(前半1-1)浦和レッズ
得点者:24分古橋(山形)、44分エジミウソン(PK)、47・82分高原、79分宮崎(山形)
入場者数:20,102人
前半はいつものコンビネーションサッカーは鳴りを潜めました。サイドバックを突かれていたような印象でしたが、どうだったでしょうね。むしろ良いコンビネーションを見せていたのは山形でした。
そんな中、前半終了間際にエジミウソンのPKで追いつけたのは良かったと思います。
そして後半。西澤代志也とポンテが投入されると、流れが変わります。西澤代志也の積極的なオーバーラップに、ロビーの非凡なパスワーク。
相手のゴールエリア周辺でパス回しを続けて様子をうかがっていたところで、高原がゴール前に侵入して行きます。ディフェンス二人の間を突破し、ニアの本当に狭いところにシュート。
これまでだったら倒れていたような場面も倒れなくなり、本当に力強さを感じます。
2点目もまた圧巻で、闘莉王のシュート性のボールをゴール前で頭を出して方向を変えてシュートです。これまた「高原でないと」という風なゴールでした。
海外移籍も封印したようですし、さらに「浦和レッズの高原のゴール」が堪能できる訳ですね。
鹿島アントラーズが独走しているように見えますが、シーズンはまだまだ続きます。暑い夏も待っているし、何よりケガ人も出るでしょう。ずっと独走態勢というのは厳しいはず。
そのためにも、浦和レッズも落とせない試合が続きます。ベテランと若手の融合でさらなる勝利を!
フィンケ監督のコメントです。
そしてこれが私の方から最後のコメントになりますが、そろそろ観客の皆さんも、高原とエジミウソンが一緒にプレーすることができる、同時にピッチに立って、一つのチームの中でプレーすることができるということを感じるようになったのではないでしょうか。私がここに来たときには、とても多くの方々から、『この2人の選手はとても合わない、同時にピッチに立たせるべきではない』という話がよくありました。しかし、このような形で2人がとても優れたプレーをするようになりましたので、それまでそのような意見を持っていた方も意見を変えたのではないでしょうか。そして実際に観客の皆さんも、今日のような形で2人はとてもいいプレーができるということを見ることができたのではないでしょうか。
ちなみに、坪井と山田暢久が欠場してたんですよね。
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このまま、終わらせるわけにはいかない。高原は神経を研ぎ澄ませ、ストライカーとしての直感を信じた。同点に追いつかれた3分後の後半37分。「ボールが来る。来たら頭を出す」と決めて、ペナルティーエリア内へ駆け込んだ。闘莉王のライナー性のミドルシュートが、わずかにゴール枠内から反れはじめた瞬間、頭を突き出してヘディングシュート。思わずひざまずく衝撃とともに、歓喜の決勝点がネットを揺らした。
「手応えはシーズンの最初からありました。あとは監督が使うか使わないか。結果を出せる準備はしていました」
1点目はスピードで奪った。後半2分、ドリブルでペナルティーエリア内を突進。相手選手をかわすと、ゴール右の角度のないところから右足でねじ込んだ。後半37分には闘莉王のシュート性のボールにゴール前で反応。頭でコースを変え、決勝点をもたらした。
若手の台頭で今季は出場機会が激減し、一時は欧州再挑戦を模索。ブンデスリーガのマインツなどが興味を示していた。だが、現時点で正式オファーは届いておらず、リーグ戦で最近4試合先発が続いていることもあり、チームに残留する意思を固めていた。その直後の2得点。クラブ幹部は「タカ(高原)は、まだW杯をあきらめてない。そのために浦和に残って結果を出すことが大切ということは本人が一番分かっている」と説明した。
日本唯一の世界基準の点取り屋。だが08年の浦和加入後は不調にあえぎ、同年5月から日本代表を遠ざかった。今季も序盤は動きがキレず、4節・大分戦からサブ組に。出場機会が減り、代理人が国内外の移籍先を模索した時期もあった。5月下旬、「状態はベストではないが高原が重要なオプションであることは間違いないし、構想に入っている」とフィンケ監督。周囲は高原のモチベーション維持に気遣っていたが、完全復調した今、出場機会の心配は消え去った。
浦和DF田中マルクス闘莉王が、強烈なシュートで決勝点をアシストした。同点で迎えた後半37分、勝負どころと見て前線にポジションを上げると、ペナルティーエリアの外でボールを足元に収めて右足を一閃(いっせん)した。弾丸ライナーの一撃だったが、軌道がわずかにゴールの枠をそれ始めた瞬間に、FW高原直泰が頭で合わせて決勝の3点目を奪った。
前半の予想外の山形ペースに浦和フィンケ監督(61)が驚いた。山形FW古橋達弥(28)が神出鬼没な動きでマークを外し、相手DFを翻ろう。先制点を挙げただけでなく、タメをつくって後方からの攻撃参加を促した。フィンケ監督は「前半、私たちのゲームができない時間があった。山形はオーガナイズされていて、J1に残ってほしいチーム。(浦和から移籍した)赤星が残るための仕事をするように願っている」と話した。