中国製の餃子を食べた人が中毒を起こした問題に関する記事をまとめました。
中国の工場で製造、輸入された冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が昨年12月以降、下痢や嘔吐(おうと)などの食中毒症状を訴え、9人が入院したことが30日、分かった。
餃子の包装材などから有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出されたということですが、一時は女の子が意識不明の重体になるほどでした。
原因となったのは、中国河北省の天洋食品が製造した「CO・OP手作り餃子(ぎょうざ)」と「中華deごちそうひとくち餃子」です。輸入したのはJT子会社の「ジェイティフーズ」です。
食の安全を考えて「CO・OP」で食材を購入している人も多いと思いますので、かなりショッキングな事件です。
静岡、愛知、大阪などでもギョーザ中毒かということで、被害が広がりそうな様相を呈してきました。
17都道府県38人が不調訴えるによれば、
同日午前までに、新たに北海道、青森県、福島県、埼玉県、東京、神奈川県、静岡県、石川県、愛知県、兵庫県、高知県、大阪府、福岡県、長崎県、沖縄県の31人が「中国製ギョーザなどを食べて体調が悪くなった」と届けた。
と不調を訴える人は全国で増えています。
冷凍ギョーザだけ検疫チェック免除だったによると「地元での品質検査に合格すれば、輸出時は検疫などのチェックを免除」が認められていたのだそうです。そして冷凍餃子にこれが適用されていたと。
また中国製 冷凍ギョーザから猛毒によれば「細菌の検査のみで、有機リン系物質のチェックは実施していなかった」ということです。
問題は餃子だけにとどまらず、厚生労働省が天洋食品の冷凍餃子以外の商品輸入元19社と品名を公表しています。
にんにく、牛肉、豚、牛丼の具、お好み焼き、肉まん、ロールキャベツ、串カツ、ウインナー串フライ、ルフィーユポークカツ、豚肉ゴボウ巻き、豚肉野菜巻きなど多岐にわたっています。
最近の冷凍食品は「これでもか!」というくらいの値下げをして売られていることがあったのですが、こういうところにしわ寄せがきていたのでしょうかね‥‥。
マルハ、日本ハムがレトルト食品の自主回収を発表しています。グリコもレトルト食品の回収を発表しています。ローソンは串カツ販売中止しています。「すかいらーく」は中国製食品を使用中止しています。
中国で反感の声も「虚弱体質だ」ということも伝えられています。
一部のウェブサイトでは、同問題が日本で大きく報じられたことについて「こんな事件を起こすから、中国食品は信用されなくなる」「中国のメンツは丸つぶれだ」との声がある一方、「日本メディアがまた中国の悪口を誇張して書き立てている」「日本人はあまりに虚弱体質だ」と反感を表す書き込みもみられる。
体質の問題ではないでしょう‥‥。
製造元は「証拠あるのか」と説明拒んでいるそうです。
厚生労働省は、同社が2004年7月に日本に輸出した冷凍くしカツから大腸菌が検出され、食品衛生法に違反しているとして製品の積み戻しなどの処分を受けていたと発表した。
過去に違反があったようです。
JT株は急落、JTのイベントも中止、社員が泊まり込みで対応といったことも伝えられています。アメリカは静観しています。
関係閣僚会議も開かれ、舛添要一厚生労働相から「冷蔵庫を点検し(有機リン系殺虫剤が検出された)商品は絶対に口にしないでほしい」と注意が呼びかけられています。
“ギョーザショック”全国に広がるという記事の主婦のコメント。
「これまで中国製は避けてきた。それでも外食だと分からない。命にかかわる問題で『毒味』して売ってほしいとまで思ってしまう」
確かに外食では困ります。事態が収拾するまでは、レストランなどでも「中国製品を使っていますか?」と聞く人も増えそうな気がします。
“殺人ギョーザ”被害拡大…サリン同様の中毒症状では、実際に口にした男性の話が紹介されていました。
「40個入りの珍しさで、初めて注文しました。夜中に気分が悪くなり、翌朝には吐き気もひどくなりました。胃腸薬を飲み続け、ある程度治まっていましたが月曜日(28日)に再発し、会社を休みました」
生協の消費者センターの対応にも不満を持ったということが伝えられています。「メタミドホス」は50kgの人の致死量が1.5gという猛毒だそうです。
「苦いと感じたが、ハーブか何かと思い食べると、体が震え、いすから崩れ落ちた。その場で吐き、気が付くと病院のベッドだった」という女子高生の証言も。
さらには記者も食べていた! “毒入りギョーザ”に強い憤りということで、実際に食べていた記者の証言も。
仕事が忙しく自宅での食事もままならなかったため、ようやく口にできたのは先週金曜日のことだった。しかし、食べた瞬間、焼き方が良くなかったのか正直「あまり美味しくない」と思い、大食漢ながら5個で食べるのをやめてしまった。
その後、なんとなく体調不良になり自宅で静養していたところ、このニュースが飛び込んできたそうです。
「健康被害があったかどうかについてもほとんど問われないままだった」ということで、やはり対応があまりよくなかったようです。
厚生労働省幹部が「さまざまな原材料で作られた加工食品の農薬検出は技術的に困難」と認めているそうなのですが今後、外国から輸入する加工食品はどうなるのでしょうか。
中国当局が現地調査開始…責任者らから聴取ということですが、早急の原因究明が望まれます。1カ月以上も被害が公表されなかったというのも深刻です。
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同省食品安全部は今回の問題について〈1〉一部の商品だけに殺虫剤が混入した可能性がある〈2〉患者の症状から殺虫剤はかなり高濃度―など、通常の食中毒としては不自然な点もあるとみている。
殺虫剤がギョーザのパッケージ内部などから検出されていることから、厚労省は製造や包装過程で混入した可能性もあるとみて、天洋食品の製造工場に対する調査を実施するよう中国の検疫当局に求めている。
工場前には30人近い日本の報道陣が集まったものの、取材の対応に出る工場関係者はなく、電話取材に対しても日本メディアと分かると何も答えずに電話を切った。
JTでは加工品の場合、化学物質の検査はしていない。事態を受け、原因食品2商品のほか、同工場で製造、市販されているロールキャベツなど6種、業務用のヒレカツなど15種の計23商品を自主回収。
冷凍食品大手の加ト吉は30日、中国の同じ工場に同社が製造を委託した商品を自主回収することを決定。味の素は同社の冷凍食品の中に、同工場から原料を調達した商品があったことを明らかにし、対象商品の回収を決めた。
県教委によると、使用されたのは業務用製品「柔らかく煮込んだロールキャベツ(トマト味)」。昨年12月4日から今年1月24日にかけ、栃木市と藤岡、那珂川、大平の3町の小学校19校、中学校7校、特別支援学校1校の給食に使われた。
中国国内でも同12月に殺そ剤の混入した即席めんを食べた小学生4人が死亡するなど、悲惨な中毒事件が続発。政府は対策に尽力するが発生を防止しきれないのが現状だ。
中国製冷凍ギョーザの食中毒事件で、京都市は30日、食品衛生法に基づき、中国製のギョーザに有機リン系の殺虫剤「メタミドホス」が含まれていないか確かめるため、31日から抜き取り検査すると発表した。
被害拡大の阻止に向けて国民への情報提供の徹底や、原因究明での中国側への協力要請、食品検査態勢の総点検に取り組むことを確認した。
東急ストアは既に撤去。西友も一部の店舗で該当する商品を販売しており、撤去を決めた。
談話によれば、同局は30日午後、製造元の「河北省食品輸出入集団天洋食品」の生産・輸出停止措置をとり、商品についてサンプリング調査を開始、その結果を近日中に公布することを約束した。
地元住民の間では「知名度の割に給料が安く、月給は約1000元(約1万5000円)」という声もあり、「最近、雇用契約をめぐって労働争議があったばかりで、この工場で何が起きても不思議はない」
「生協といえば、普通のスーパーよりもトレーサビリティ(流通履歴)や食品衛生にこだわっている印象があった。一番信頼していただけにショック」