キーワードは“電圧”「eneloop」ブロガーミーティングレポート

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2009年6月30日に開催された「eneloop」ブロガーミーティングに、AMN経由で参加させて頂きました。そのレポートをお送りします。

サンヨー田所氏。エネループの生みの親の一人としてプレゼン。実際に使っている人と話す機会はないので貴重に思っている。意気込みすぎて資料作り過ぎた。

これまでエネループは活字では伝えきれないところである。キーワードは「電圧」。電圧で優れたところがあるので、そこをぜひ理解して欲しい。

充電池と乾電池のいいとこどりをしているのがエネループ。

入社以来ニッケル水素電池の開発をしてきた。ニッケル水素電池は伸びたが頭打ちに。なんとかしなくては。どうしたらいい?

ニッケル水素は乾電池と電圧がほぼ同じなので、形さえ同じにすればそのまま使えるという特徴がある。充電池の販売数量比率は1%以下だった。ユーザの意見を調査。

・乾電池への不満
  使い切りである
  使用済み電池の処理

・充電池への不満
  価格が高い
  放っておくと使えない
  使い方が難しい

使うときに充電すればいいやん、と思っていた。作り手側の論理だった。1週間後に使えないということに気づかされた。これを改善したらいいのでは? と開発を進めた。

できあがったのがエネループ。

・充電して2年後も80%のエネルギーをキープ
・充電して1,000回繰り返し使える
・1回のコストは約4円
・廃棄物量やCO2を削減できている

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ニッケル水素電池とは?

乾電池との構造の違い。スパイラル構造になっている。水酸化ニッケルと水素吸蔵合金を使っている。

自己放電のメカニズム

安定・大量に水素を吸収・放出可能になった。

エネループの電池特性

充電して2年後も80%のエネルギーをキープ。買ってすぐに使える。従来だと半年で75%、一年でほとんど残っていなかった。従来は工場で充電しても売る時には残っていなかった。

自己放電と電池電圧低下の影響

残容量計で「充電してください」というインジケータがギリギリまでつかないようになっている。インジケータが点灯するまでの電圧を改良した。電圧が高い状態をキープできるので、期間が過ぎても使える。

継ぎ足し充電可能

電圧を上げることでメモリ効果を感じなくさせている。電圧を上げることで、使用時間が減りにくくなっている。

環境に配慮したパッケージ

・抗菌加工
・保管ケースとして利用できるパッケージ

従来は技術主導だったが、エネループはさまざまな部門が協力したのでいいものができたと自負している。

エネループユニバースの展開

繰り返し使うということを生活の中で広めて欲しいと思っている。

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続いて清水氏よりデザインについて。

物理的な地球ではなく、大きな生命体の地球として「Think GAIA」であり、それが素直に落ちてきたのがエネループであり、エネループユニバースである。

使い捨てないデザインを体現していきたい。美しい地球と愛おしい命を表したデザインとなっている。

透明感のグラディエーションは美しい海、その中に内包されている電池本体のパールホワイトは大切な命、住んでいる命の数々、それがデザインコンセプト。

今日の衣装はブルーと白で気合いを入れてきた! これはぜひ書いて下さい。

従来の電池とはかけ離れたところにあるデザインにしたいと思っていた。

「nandomo」というデザイン案があった。モックアップも作っていた。これがボツになってエネループになった。

ロゴタイプはサンヨーオリジナルで作っている。それで全てのエネループユニバースの商品展開をしている。掃除機、ゴリラ、などなど。いいと思ったものを使い続けることでブランドとしてのアイデンティティができるだろうと考えているから。

エネループでクリスマスパッケージを作ったことがある。4バージョン作ったが、当時は知名度もなく散々な結果に。次に機会があればまたやりたい。

バレンタインデー、エネループカイロのパッケージを作った。ブルーの世界からピンクが内蔵されているものを商品化。「わたしを使い捨てないで!」というキャッチコピーにしたが、これも鳴かず飛ばずだった。

「エネルーピー」2007の東京デザイナーズウィークでデビューしたマスコット。デザイナーが着色して楽しんでいるカラフルエネルーピー。洞爺湖サミットでも各国のエネルーピーを展示。

エネルーピーもエネループカラーのパッケージに入っているが、そのケースは犬小屋風になっている。パッケージを潰すための穴は骨になっている。

エネルーピー自体はバッテリチェッカーになっている。あるなと思っていたらすぐになくなるならあまり意味がない(高い電圧のおかげで)。

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「エネループランプ(eneloop lamp)」が記者発表された。

社内の企画会議で「商品化してくれ」と泣いて訴えたデザイナー水田氏によるプレゼン。

充電式インテリアライト。美しい灯火で人々を守りたい。

発想の原点は阪神大震災。自身が震災のまっただ中で過ごした。その経験の中で、懐中電灯の存在のあり方が、人にそって作られたものかと心に残った。

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本当に役に立つ懐中電灯とはなんなのか?

乾電池
・収納されていることが多く場所が分からない
・本当に使われるときに電池がない
・使われないまま廃棄されることがある
・棒状で隙間に入ったりしてしまう

エネループランプ
・インテリアにして日常に存在する
・充電台で電池切れを防ぐ
・エネループで廃棄電池を減らす
・転倒時自動点灯機能を装備

特徴
・コードレスで使える
・ブルーランプで安心感を与える
・逆さにすると懐中電灯モードに
・円形上で一定のところから移動しない
・無接点充電で持ち運べる
・電池交換が可能

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加速度センサーが入っている。

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伊藤氏より、できたてほやほやの「さあ、エネループの輪に入ろう。」というサイトの紹介。

日本では約21億本が使い捨てられている。これが充電池になることが地球を救えるというのがエネループのコンセプト。

その思いをもっと人々に伝えるために「さあ、エネループの輪に入ろう。」をオープンした。

メニューからブログパーツをダウンロードしたり、登録するとプロフィールを見ることができるようになっている。

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質疑応答。

Q:

エネループランプで揺らすなどの実証実験をしたが、どのくらいの高さから落としても大丈夫なのか。

A:

床がコンクリートだと難しいが、50cmは軽くクリアできる。

Q:

値段は?

A:

約15,000円。

Q:

普通の単三電池に比べて少しだけ大きい気がするが?

A:

太さ(直径)のJIS規格があり、その範囲内には入っている。乾電池メーカーはもう少し太くできるのに細く作っている。モノによっては若干入りにくいものがあるのが実情。そういう場合には、メーカーにJIS規格にそって作って欲しいとお願いしている。

もちろん細くすることもできるが中身が少なくなるので、使える時間も短くなってしまう。あくまでも規格にそって作っている。

Q:

エネループのフォントについて。自社で開発したものか? 公開予定は?

A:

自社で開発したものだが公開の予定はない。検討する。

Q:

意外と乾電池が少なくなっていて、専用になっているものが多い。旅行に行こうとするとジャラジャラ持っていく。他のメーカーとの連携はあるのか?

A:

乾電池も使える、通常はエネループを使う、という使い方ができる。そういう考え方に賛同してもらえる企業から声がかかっている。推奨してくれたり同梱してくれるメーカーが出てきている。

タカラトミーが二足歩行型のロボットに単四型を同梱。ヤマハICレコーダー、エルパのエルディーライト、ウィルコムのどこでもWiFi、ニコンのメディアポートなど。推奨事例は電子辞書、カシオ、シャープ。

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わざわざ群馬から運ばれてきた巨大なエネルーピー。

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