大阪と京都だけなぜ「府」なのかという記事がありました。確かに気になる。けど、きちんと調べたことはなかった。「府」には、どんな理由があるというのでしょうか?
「『府』は『県』と何が違うのだろう」。大阪都構想が争点となった昨年の大阪府知事・市長選挙をきっかけに、こんな疑問が湧いた。現在、「府」を使うのは大阪府と京都府だけだ。ただ戦前までは東京都の前身「東京府」があった。明治維新直後には「奈良府」なども存在したという。
そもそも「府」というのは「大政奉還後に明治政府が、幕府直轄地のうち奉行が支配した土地や開港した港などを『府』、代官の支配地を『県』と称したのが始まりです」だそうです。
明治維新後に設置された10府は次の通りです。
・箱館府
・越後府
・甲斐府
・江戸府
・神奈川府
・度会府
・京都府
・大阪府
・奈良府
・長崎府
こんなにたくさんの「府」があったとは!
「府」という漢字は軍事・政治の拠点や大都市を意味し、直接管理する意志を示すための「府」だったそうです。東京も「府」だったのですねぇ。
そして、
1869年、「京都、東京、大阪以外は府と呼ばない」との内容の太政官布告が発令され、3都市のみの呼称となった。なぜこの3都市に限られたのか。
ということになります。これは「行政の中心である江戸、経済の中心である大阪、天皇が住まう京都と、江戸以来の『三都』を引き継いだようです」という別格扱いの意味があった、と。
「府」は、1871年の廃藩置県を経て1890年の府県制で確立。太平洋戦争中に東京府が東京市と統合して東京都になるまで、3府が続く。戦後の地方自治法施行で「府」の立場は「都」「道」「県」と対等になったが、名称は引き継がれた。
こうなると「都」「道」も気になってきますね、どういう意味があるのか。
ということで、調べてみましたよ!
「都」・「道」・「府」・「県」という「単位」の定義が地方自治法には明記されておらず、現在の都道府県名は同法第3条第1項の「地方公共団体の名称は、従来の名称による」という規定に基づいて使われている。
というのが実情?
その成り立ちに関しては、Classification of Japanese Prefecturesというページがありました。
まずは「道」について。
いずれにしても、古代の「五畿七道」を参考にした 命名であることは間違い無いものと思われます。 「七道」には「東西南」の3つの「海道」があって 「北」が欠けているからです。
「蝦夷」を音読みした「カイ」に「五畿七道」を参考に「北」と「道」をつけた、ということでしょうかね。
ちなみに「五畿七道」は畿内、東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道で、中国で用いられていた行政区分「道」に倣った物だそうです。
「都」は、
「東京都」は、太平洋戦争中の1943(昭和18)年に 「東京市」と「東京府」の機能を統合してできたものです。 ですから、「都」は域内に市町村の他に「特別区」(所謂23区の各々)を 抱えているという意味で、特殊なものになっています。
というもので、なるほど、橋下大阪府知事が掲げる大阪都構想というのは、この市と府を統合することからきているのですね。
ちなみに「東京都」が誕生したのは、第2次世界大戦中の1943年のことだそうです。