通過型観光客が増えた原因は何か?ウェブ解析から探るのが面白い

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MacBook Proの壁紙として一躍有名になった北海道美瑛町の「青い池」ですが、観光客は増えたものの、宿泊客が減少したという現状があったそうです。この原因を探るべくウェブ解析を利用したという記事がありました。Macの壁紙「青い池」で美瑛町の観光客数は増加、一方で宿泊客数は減少。その原因をウェブ解析で探るです。

しっかりした観光協会のウェブサイトがあると、こうした分析にも使えるのだなぁ、という発見がありました。

Google アナリティクスには推測ベースですが、Webサイト利用者の性別や年齢といった基本属性をレポートに表示してくれる機能があります。これを使って、青い池がブームになる前(2014年)と後(2016年)でユーザーの年齢構成を比較すると、若年層が増加しているのに対し、中高年層は減少していることがわかります。

1訪問あたりのページ閲覧数も平均5ページから平均3ページに減少するなど「青い池だけを調べて、満足して離脱してしまうユーザーが増えたからではないか」といった分析が行われています。

これらの数字は「青い池がブームになる前(2014年)と後(2016年)」の数字なのですが、テレビに取り上げられた2014年前の数字がどうだったのか、というのも少し気になりますね。宿泊客数も2014年と2016年の比較で減少なので、もしかするとブームが落ち着いたのかな、とか。

富良野・美瑛 広域観光圏整備計画という資料によると、恐らく2008年頃に作製されたもののようですが、2012年度(平成24年度)に宿泊延べ数を150万人にするという計画があったようです。

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記事の宿泊客数と単純な比較はできませんが、2016年度に減少したものの247万人以上なので、計画としては順調に推移していたのかもしれません。

「青い池」が注目されることになったのは、かなりイレギュラーな出来事で、そういう人たちが富良野や美瑛に留まるような施策が今後は必要になるということでしょうか。

ウェブのアクセス解析からリアルな観光客の動向を推計するのは興味深いですし、観光スポットにQRコードを設置して観光客の行動を分析する取り組みも非常に面白いと思いました。今だとQRコードを読み込むというのは、かなり一般的に使える手法になっているのですね。