2022年7月26日のGoogleロゴは「Celebrating Steelpan(スティールパンを称えて)」になっています。
トリニダード・トバゴで生まれ、世界に影響を与えた金属製の打楽器「スティールパン」を讃えるものです。スティールパンはドラム缶から作られた打楽器で、独特の音色が特徴です。
Googleロゴで「Celebrating Steelpan」
Google Doodlesの解説によると、1951年7月26日に「Trinidad All-Steel Pan Percussion Orchestra(TASPO)」がイギリスのフェスティバルに出演し、スティールパンと新しい音楽ジャンルを世界に紹介したことを記念したGoogleロゴだそう。
ちなみに、20世紀に発明された唯一の音響楽器で、起源は1700年代にまでさかのぼるそう。
1700年代の植民地主義者によってトリニダード・トバゴに奴隷として連れてこられたアフリカ人が奴隷制廃止後にドラムを叩いてカーニバルに参加すると、これが反乱を鼓舞するメッセージに使われることを恐れ政府が太鼓の演奏を禁止。
禁止令に反対する音楽家たちが、竹筒を地面に叩きつけて太鼓の音を模倣し「Tamboo Bamboo bands(竹筒楽団)」となりますが、再び禁止に。
その結果、車の部品や塗料用のポット、ごみ箱、ビスケット缶など、金属製のものを使うパンという楽器が生まれました。
音質を向上させるための実験として凹みを作って大きさや位置などで音階が奏でられるようになり、1948年にドラム缶を使用し、長さも変えることでバスからソプラノまで演奏できることが発見されます。
これが現代のスティールパンの基礎となり、様々なミュージシャンの手によって発展したそうです。
スティールパンは1992年に、トリニダード・トバゴの「国民楽器」として正式に認定されています。
動画としてもまとめられています。ぜひご覧ください。
トリニダード・トバゴ共和国は、カリブ海のトリニダード島とトバゴ島の2島と属領からなる共和制国家で、イギリス連邦加盟国です。