2009年1月12日に浦和レッズが、フォルカー・フィンケ監督の元、2009シーズンを始動しました。それに先立って1月10日に記者会見が行われています。
冒頭、藤口光紀代表が、フィンケ監督と6名のコーチの名前を発表した後、同席した、新任のカルステン・ナイチェルコーチ、イブラヒム・タンココーチ、モラス雅輝コーチが挨拶しました。
フォルカー・フィンケ監督
先程藤口代表からも話がありましたが、今年は改革の年でもあります。もちろん様々なトライもしていかないといけませんが、私にとっては非常に興味深い仕事ができると思っています。様々な仕事の話がこれまでにありましたが、浦和レッズの監督をすることに魅力を感じて、来日することになりました
カルステン・ナイチェルコーチ
これからも浦和レッズのコーチ陣と一緒に仕事をしていくことで、もちろん、私も浦和レッズに様々なことをもたらすことができると思いますし、私自身もアジアの文化やアジアのサッカーなどを学べるということで、お互いにとってメリットのある仕事ができればと思います。
イブラヒム・タンココーチ
浦和レッズは非常に有名なクラブで、私の認識では、アジアでも最も大きなクラブの一つだと思っています。そして2年前にはAFCチャンピオンズリーグでも優勝したことがありますし、昨年については残念でしたが、国際舞台でも結果を残したクラブであることもよく存じています。
モラス雅輝コーチ
私自身は昨年の11月からチームに合流していましたが、もともとヨーロッパにいたころは日本に帰ってくることはないと思っていました。しかし、この2ヵ月間で、残念ながらメディアには出ないような、素晴らしい裏方のスタッフの方と知り合うことができ、それがクラブに残ろうと思ったもっとも大きな理由です。
フィンケ監督は新コーチ陣について次のように語っています。
ナイチェルコーチとはFCフライブルグで合計11年間、一緒に仕事をしていました。その前の3年間は私のもとで、選手としてプレーしていて、当時、私のチームはブンデスリーガに所属していました。
タンココーチについて、彼は15歳のときに母国・ガーナを離れてドイツに移住しました。そしてボルシア・ドルトムントというクラブに所属し、U-19チームではドイツ選手権で2回、優勝しています。現役のときは17歳でブンデスリーガにデビューしました。
モラスコーチはヨーロッパでずっと仕事をしていて、指導者としてしっかりとした実績を残してきました。そして、最後はオーストリアサッカー協会に所属してU-19のヘッドコーチをしていたわけですが、これほど実績を残しているコーチを浦和レッズのコーチとして招くことができたことを非常にうれしく思っています。
タンココーチが現役時代に、ドーピング違反したことについては次のように語っています。
今から9年ほど前のことですが、タンココーチが現役のころ、オランダでの友人のパーティーで差し出されたたばこに、マリファナが含まれていることをまったく知らずに、それを一度だけ吸ってしまったことで、数日後、無知によるドーピングの違反ということで、処分を受けたことが一度だけ、ありました。
これに関しては、意図的ではなかったことは100%証明されている、としています。薬物の乱用防止についての社会貢献もしていく、とも語っています。
さらに、指導する上でのモットーとして、フィンケ監督は「NO PAIN,NO GAIN」という言葉を挙げています。
日曜日に試合があるとすれば、木曜日になってから『そろそろ試合がある、しっかり準備をしていこう』、こういう考えはプロではありません。重要なのは、試合が終わったらすぐに次の試合の準備を始めることです。ですから、試合の後は、すぐに試合の前なのです
このあたりの“語録”は、オシムぽくもありますね。
ナイチェルコーチのモットーは、
様々なことがうまく進んでいない時期にはリスペクトを持ってはっきりといろいろなことについて話すことが難しくなることもあります。感情的にもなってしまうからです。しかし、大人の人間関係としてしっかりリスペクトを持って仲間と接することが大事なのではないかと思います。
だそうです。
タンココーチは次のようにモットーを語っています。
私の一つのモットーは、99%の努力では足りないということです。いかなる状況でも100%の努力をしないといけない、99%の努力では中途半端に終わることが多いわけです。ですから、いかなる状況でも100%の集中力、100%の努力をして、目標を達成するためにステップを進んでいくことが大切だと思っています
これまでの浦和レッズに足りなかったものを確実に補い、チームを変えてくれそうな予感がします。
そして、1月12日。浦和レッズが2009シーズンを始動させました。
オフィシャルには、フィンケ監督のコメントなどがアップされています。
キャプテンを自分で任命する監督と、選手たち自身に決めさせる監督です。私は1回の例外を除いて、選手たちに選ばせてきました。今回もそのつもりでいます。なぜなら。任命された人間よりも、チームに選ばれた人間の方が言葉にも説得力が生まれるからです。
果たして、誰がキャプテンになるのでしょうか?
なお、闘莉王の合流が少し遅れています。田中達也は複数年契約で残留が決定しています。
それにしてもあっという間のシーズンオフでした。
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初日のメニューはショートダッシュや8対8のゲーム形式など約1時間半。DF坪井が「しっかりとした練習をする印象」と言えば、MF梅崎は「全員でそろってアップするのはプロでは経験がないので、少し恥ずかしかった」と苦笑いを浮かべた。
16日からの春季宮崎キャンプは「数値を下にグループ分けし、それぞれに合った練習をさせる」と意図を説明した。いきなり“格付け”される選手たち。もっとも指揮官は「測定の結果が良くても、間違った方向に走る者は使わない」とくぎを刺した。
長期休暇明けとあって、この日はランニングやダッシュ、ミニゲームなど軽めのメニューで終えた。16日のキャンプインまでは選手を数組に分けて、主に体力測定を行う予定。FWエスクデロは「いいスタートを切れた。とにかくケガをしないことが大事。自分がやれることをやるだけです」と気合十分だった。
藤口光紀社長も「昨年、勝負の厳しさを知った。今年はもう一度新たにスタートを切る。タイトルばかりを見ていると足元がおろそかになる」と地に足をつけて成長を目指す考えを示した。
浦和は10日、さいたま市内のクラブハウスで新指導体制を発表し、既に就任会見を終えているドイツ人のフォルカー・フィンケ新監督は「このチームには昨季の7位より上を狙う力がある」と抱負を述べた。
またこの日、大槻毅、福田正博、土田尚史の3氏が、トップチームのコーチに就任することが発表された。
午後1時からはスタッフを集めて「積極的にコミュニケーションを図ることでいい結果を出せる」と今後の合宿や指導方針を約6時間にわたって説明した。12日の始動直後は体力測定を予定しており「全選手が同じ練習をする時代は終わった」とデータをもとに個別のメニューを作成する。
フィンケ監督は「事件はまったくの偶然で不幸なもの。問題ない。その後も取り調べを受けながら、ドイツ国籍を取得している。実績もある優秀な指導者だし、一緒に仕事がしたい」と説明した。
糀正勝代理人によると、闘将は気温40度近い祖国でサッカーボールを蹴れるまでに回復しているが、現在師事するサンパウロ州屈指の医学療法士、フネック大勤務のテット氏が「あと数日ブラジルで調整した方がよくなる」と主張。