テレビドラマ化された「あんどーなつ」や、映画化された「あさひるばん」のマンガを担当しているテリー山本氏が次に描いしているのは、高校野球の監督の話である「ナツカツ 職業・高校野球監督」です。ただいま、ビッグコミックオリジナルで連載中、2016年3月30日にコミックの第一巻が出ます。
汗と涙と感動と……!!
高校野球のイメージといえば、やっぱコレ!!
でも、それってあくまで高校野球の主役である球児達のお話。
監督ともなると、地縁や血縁、OB会に父母会と、
とかく”しがらみ”がついて回る。
そんな、”高校野球の監督”を職業に選んだ男の、
熱く、切なく、そしてとってもサラリーマンな、
まったく新しい高校野球漫画が今、始まる!!
高校球児が主人公になっているマンガは数あれど、高校野球の監督が主人公というのは、これまでにあったでしょうか。少なくとも、ぼくは読んだことがなかったので新鮮に写ります。
最近のマンガ読者に説明するならば、サッカー監督が主人公となっている「ジャイアントキリング」の高校野球版というと、伝わりやすいでしょうか。
少しネタバレしつつ説明すると、神奈川県の名門高校の監督が主人公ヤカン(もちろんニックネーム)が、なんとなく指導がマンネリ化していたところに、栃木の系列校への異動が決まり、家族との約束により一度は野球を離れるのだが‥‥といったストーリーです。
高校野球でOBの存在はこれほどまでに重いのかというくらいにOBが登場し、甲子園出場した元スター選手だった監督は賄賂を手にし、さらには政治の話まで絡んできて「ああ、地元密着のスポーツにはこんな裏側があったのだ」と教えてくれます。
「ジャイアントキリング」はスマートですけど「ナツカツ」は泥臭いですね。ザ・日本の高校野球です。
とはいえ、異動先の栃木では熱心な女性教諭がおり、様々な事情からヤカンもコーチに復帰していくのですが、清々しい女性教諭のキャラクターは「あんどーなつ」を思い出したりもします。
選手たちをどう強化していくのか、予選をどのように勝ち抜いていくのか、いま、目が離せないマンガの一つになっています。ウェブで試し読みできます。