日産がブロガー向けに実施した、EVカーシェアサービス「e-シェアモビ」の説明会に参加してきました。
「e-シェアモビ」とはどういうサービスなのか、実際にどのように利用できるのか、といったあたりのお話を伺ってきたのでレポートします。
現在は月額利用料金が無料(2018年11月30日まで)ということもあるのでしょうが、若者の利用が多いというのが印象的でした!
日産のEVカーシェアサービス「e-シェアモビ」
日産のEVカーシェアサービス「e-シェアモビ」の最大の特徴は、EVを対象にしているところです。車種はリーフとノートe-POWERです。
日産が「e-シェアモビ」を導入に至った背景には「お客様のクルマとの関わり方が変化している」ことがあったそうです。カーシェアリングサービスを利用したい人は50%を超えているのだとか。
都市部では「クルマを持たない」という人も増えていますし、若者は「クルマを買うお金がない」という話も聞きます。維持費なども考慮すれば、レンタカーやカーシェアの方が良いのでは、という比較記事もネットではよく見かけます。
こうした事情が「お客様のクルマとの関わり方が変化している」ということなのでしょう。
ちなみに、レンタカーとカーシェアの違いをご存知ですか? 日産の担当者の方からは次のように説明がありました。
・有人で対面で貸し渡すものがレンタカー
・無人で貸し渡すものがカーシェア
ネットやスマートフォンの普及でカーシェアが増えつつあるものの、まだ30倍差があるのだそうです。
なぜ日産がカーシェア?
現在、カーシェアの会員は130万人くらい。自動車運転免許を所持する8,000万人のうち、50人に1人がカーシェアの会員になっているという数字です。
本来であればクルマを販売する立場の日産が、カーシェアの「e-シェアモビ」に乗り出す理由としては、
・「買わないのであればどういうクルマが良いんだろう?」というニーズをつかむことも大事
・日産インテリジェントモビリティに気軽に触れてもらっている
といった、自由にクルマを体験する機会をメーカーが作れる、顧客との重要な接点になっていることが挙げられていました。
「e-シェアモビ」は安心を重視
「e-シェアモビ」は、日産と日産レンタカーの共同事業としてやっているそうです。クルマの技術的な部分を日産が担当し、顧客とのやり取りを日産レンタカーが担当します。
「e-シェアモビ」として特に重視するのは「安心」。利用者の1/4は自分の運転に不安があるという数字があるそうです。
具体的には駐車とバックですが、運転不安を抱えたまま運転してもらうのは日産としても願っていることではないそうです。
カーシェアのクルマにも余すことなく最先端のクルマを使い、これで「あ、運転できる」となって欲しいのだとか。特にリーフのプロパイロットパーキングは運転の苦手な人が体験すれば感涙ものかもしれませんね。
快適にも気を配り、1日に1度は必ず車内清掃をするようにしているそうです。乗る人が変わるごとに清掃が入るレンタカーとの違いは、このあたりにありますね。
ETCカードを搭載し後から請求される仕組みになっていたり、充電カードや給油カードも搭載しており、もしタイミングとして20L以上給油することになったら、次回の利用時に15分間の料金が割引されるといったサービスがあるそうです。
「e-シェアモビ」の利用者像
「e-シェアモビ」の利用者の年齢は20〜40代が多く、学生も10%ほどいるのだとか。若者はクルマを運転しないのではなく、もしかすると身近にクルマがないだけなのかもしれませんね(購入できないこと含め)。
利用者の中でクルマを持っている人が1/3くらい。試しにリーフやノートe-POWERに乗ってみたいという需要も小さくなさそうです。3日間で1,000kmくらい乗る人もいるそう。
課題はステーションがまだまだ少ないことで、この点に関しては日産でも理解しており、ステーションを開設していく重要性を認識しているとのことでした。
現時点で200ステーション、あと300増やして500ステーションにしたいとおっしゃっていました。
担当者の方が「カーシェアをしたいというよりはお客さんとのモビリティー接点を増やしたくてやっている」という言葉が印象的でした。
「iPhone登場から10年。スマホを持っている人は当たり前になった。10年は長いようで短い。10年後はどうなっている?」ともおっしゃっていたのですが、確かにクルマを取り巻く環境も10年で大きく変化する可能性があります。自動運転含めて。
「e-シェアモビ」の利用方法
「e-シェアモビ」の概要の説明の後、近くにあるステーションに移動し、実際にリーフを借りるところを見せて頂きました。
先んじてネットで「e-シェアモビ」の予約を申し込んである状態です。
リーフはステーションで充電されている状態になっていました。
リアウインドウにICカードを読み取るセンサーがあり、ここに免許証を置くと解錠されます。
免許証のICチップにこんな使い方があったとは!
クルマの鍵はダッシュボードの中にあり、こちらを解錠すると無利用開始となります。
充電用カードもダッシュボード内にあります。
これでリーフに乗れる状態になりました。ネットで予約し、免許証で解錠。人が対応することのないカーシェアですが、これなら簡単で手軽に利用できると思いました。
返却時にはプラグを接続し充電状態にして完了です。
リーフとノートe-POWERに試乗してみたいという人にもオススメのサービスです。実際に買い物や旅に出ることもできますし、自分のライフスタイルに合うかどうかじっくり確認できるはずです。
また、リーフのプロパイロットやプロパイロットパーキングを自分の生活圏で試すこともできます。
2018年11月30日まで、月額利用料金1,000円が無料となります。興味のある人はぜひお試しを!
>>ステーション