伊坂幸太郎「直木賞」選考辞退を語る

静かになりたい…伊坂幸太郎氏が「直木賞」選考辞退という記事より。

伊坂さんは8日、夕刊フジの取材に、「僕の方から言えることはあまりありません。ただ、他の賞と比べて(直木賞は)注目度が違う。今は精神的にまいってしまってもいるので、執筆に専念するため静かになりたいという思いが強かった」と話した。

「執筆活動に専念したい」として「直木賞」の候補作に選ばれることを辞退した伊坂幸太郎が、新聞の取材に答えています。

夕刊フジが5月に行ったインタビューでも、次のように答えていたそうです。

「本当に影響が大きいので、(周囲の騒ぎで)小説を書く時間が減ってしまう。有名になることに恐怖があり、無邪気に候補になることが楽しいとはいえない賞だ」

確かに大きな賞ですから、受賞したいと思っている人は多いのでしょうが、伊坂幸太郎は有名になることを望んでいない、ということなのですね。

さらに「(受賞で)本を手に取る人たちにはあまり関心がなく、ぼくの本を本当に喜ぶ人には逆に届かなくなるような気がする」とも語っています。

たくさんの人に読んでもらうよりは、自分のファンにきちんと届けたい、という思いが強いみたいです。

もともと、有名になると精神的に摩耗してしまうので、そういうのがイヤで家でコソコソできる仕事として作家活動を始めたとも。

伊坂さんは「ゴールデンスランバー」で、直木賞を過去に唯一辞退した山本周五郎にちなんだ「山本周五郎賞」、全国各地の現役書店員による投票に基づいて選ばれる「本屋大賞」を受賞している。

ヒットしている作品ですし、注目度の高い作家さんですが、静かに暮らすのを望まれているみたいです。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー