あるネット炎上を眺めていて「悪手」という読み方の分からない言葉を知りました。自分たちの納得できないもの、気に入らないものを、目に見えないところに追いやる手法がよくなかった‥‥その手法について「あれは悪手だよね」というような評論を多く見かけたのです。
「悪手」とはなんでしょうか? 「悪手」の読み方は?
実は「悪手」をいざ自分で入力しようとした時に「あくて‥‥あれ? 変換できない?」となってしまったのです。すっかり「悪手」の読み方は「あくて」だと思ったのですが、これは間違いだったようです。
「悪手」の読み方?
お恥ずかしい!
だって「悪い手(わるいて)」だから「あくて」だと思った‥‥とここまで書いてさらに気づいたのですが「わるいて」からきているのなら「わるて」となりますね。
そこで正解を書くと「悪手」の読み方は「あくしゅ」なのです。
「悪手」という言葉の意味は、goo国語辞書などにあるように「囲碁・将棋などで、その場面で打つべきでないまずい手」となります。つまり、囲碁や将棋の用語からきた言葉でした。
「悪手」の反対は「好手」
そして「悪手」の反対は「好手」となります。こちらの読み方は「こうしゅ」となります。
将棋用語のページによると、さらに指し手のニュアンスをあらわす用語がたくさんあることが分かります。曰く「最善手(さいぜんしゅ)」「妙手(みょうしゅ)」「緩手(かんしゅ)」「疑問手(ぎもんしゅ)」など。
いずれも「○○て」と読んでしまいそうですが「○○しゅ」と読むのが正解です。
とはいえ悪手の読み方としては「あくて」も
将棋講座ドットコムの解説によると「悪手」を「あくて」と読む人も、少数派ながらいるようです。これはあくまでも将棋用語として、の場合かと思いますが。
「悪手」の類義語
将棋をやったことがある人であれば「悪手」という言葉を使ったり、またスムーズにその意味を理解することができますが、そうでない人向けにはどのような言葉を使うのが良いのでしょうか。
そこで気になったので「悪手」の類義語も調べてみたところ「ぽか」というのがありました。「ぽか」ですか。
確かに、悪い一手をひと言で的確に伝える言葉というのは、なかなか難しいものがあるかもしれません。それだけに、将棋・囲碁で使われる「悪手」という言葉が、一般にも使われるようになったのかもしれません。
「悪手」の例
Xで使われている「悪手」をいくつかピックアップしてみました。こうしてみると、普通に「悪手」が使われているのが分かります。
例えばモテないオタク向けにターゲティングするとして「モテないオタクの人にこそ応募してほしい!」みたいなプロモーションを打つのは普通に悪手だし、例えばプログラマを求めてる起業家の人にターゲティングするとして「プログラマのアテすらないのに起業しちゃった人に応募してほしい!」はマズい。
— izm (@izm) June 19, 2022
「なぜ私だけが不幸なのか」という人に「みんなそうだ」という励ましは悪手なんですよね。「受け入れられないあなたが悪い」という責め苦になっちゃうから。
— 少年探偵ブラウン (@pxIS8XmsD6UDGoI) June 17, 2022
歌子を励ますなら歌子の生きる価値を全肯定すること。「あなたの歌が聴きたい」(意訳)ってことだと私なんかは思うけどな。#ちむどんどん
三浦、こういう悪口はいうけど決定的な悪手は打たないのが強さだよな#鎌倉殿の13人
— ぽぽ (@popo9603) June 12, 2022
もちろん、将棋用語として「悪手」が使われているケースも数多くツイートされているのが確認できました。
以上「悪手(あくしゅ)」の読み方と意味のお話でした。
これでもう読み方を間違えないぞ!