Evernoteとの出会いを振り返ると、それは2009年のことでした。今から丁度、4年ほど前のことです。4年も前なのか、わずか4年なのか、ネットの世界に生きていると感覚がおかしくなりますが、その頃のことが、エバーノートは、海外のファンを育て上げる「お手本」という記事でまとめられていました。
クチコミをしてくれる熱烈なファン、「アンバサダー」を見つけ出し、さらに彼らが応援しやすいように関係を築いて成功している企業が次々と登場している。実際、書籍『アンバサダー・マーケティング』では、米国を中心にアンバサダーに協力を仰いでユーザーを増やしたり、売り上げを伸ばしたりしている事例が数多く紹介されている。
記事を書いた徳力さんから「アンバサダー・マーケティング」は献本で頂いていますが、そこの中の事例とは別に、日本でのアンバサダーマーケティングの取り組みとして紹介されているのがEvernoteです。
「下記の2本の記事が、日本におけるエバーノートブームの火付け役となる」として、後に世界初のEvernote本を共著することになるいしたにさんの記事も紹介されています。
エバーノートのスタッフは、日本からのダウンロード数が他国に比べて非常に多いことに興味をもった。そしてアクセス解析などから、その人気の原因が日本の数名のブロガーによる積極的な啓蒙活動にあることをアクセス解析から確認をした。日本語の記事だが、彼らはGoogle翻訳などを活用してその記事に目を通していたという。
実は、ぼくも2009年の春先からEvernoteのことは記事に書いていまして、その流れの中で、インプレスからEvernoteの本を執筆することになったのです。
そこで、2009年にはエバーノート日本語版の開発を計画。日本語版の開発スタッフとともにCEOのフィル・リービン氏が2009年10月に日本を訪問することになった。そのときからエバーノートは、日本でエバーノートを広めてくれたブロガーたちと積極的にかかわり始めた。いしたに氏などエバーノートのファンでクチコミをしていた個人ブロガー数人を招いて会食を開いた。
2009年秋に来日したEvernoteのフィルCEOと会うことができたのも、そして今年はEvernoteアンバサダーに選ばれたのも、全ては偶然のように見えて、一本の線で繋がっていたのでは。と今にして思います。
当時のことは「Evernote」CEOと会食して日本語化の話を聞いた!という記事を書いています。今でこそサービス提供者とブロガーが会うというのは珍しくないですが、当時は珍しかったですし、何よりアメリカから来日したCEOと会うということで、非常に驚いたのを覚えています。
後のEvernote本の共著者である堀さんとちゃんと話したのも、この会食だったと思います。
こうしたエバーノートの真摯な姿勢や地道なファンとのコミュニケーションは、間違いなく多くのエバーノートファンを日本で増やした。エバーノートが2010年3月に日本で記者発表会を開催した際には多数のブロガーやユーザーが集まったが、2009年からエバーノート自身が続けたファンとのコミュニケーションの成果なのだ。
熱心なファンと交流する企業はあると思いますが、それを継続していく、というのは並大抵のことではないはずです。しかし、それをコツコツと継続していくことの大切さは、ネットで存在感を示すことができている企業を見れば明らかだと思います。
故に、密接なコミュニケーションをしてきたからこそ、4年という歳月は長くもあり、短くも感じます。「アンバサダーと真摯に関係を築いたからこそ、アンバサダーを見つけて、一緒に活動できたわけだ」と記事。
今年はScanSnapのエヴァンジェリストにも就任させて頂いておりますが、企業と個人がコミュニケーションすることができる幸せを噛みしめる1年となっています。
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