首位争いに残るためにも、ホームであることを考えても、絶対に勝たないといけない試合だったはずなのですが‥‥一時は逆転するも、追いつかれ2-2でドロー。勝ち点2を失った試合でした。
キックオフからしばらくはテンポ良く攻めるも、そういう時に得点しておかないと後で厳しくなる‥‥のはいつものことで、京都サンガにリズムを握られ、あえなく失点。
ビブスを脱いだ闘莉王がライン際まで出てきて指示しているのは、まるでコーチのようでした。あれ、わざとビブスを脱いでいたんでしょうね。
しかし、イヤな雰囲気を感じつつも、このままのペースでいけば得点はできるだろうと思っていたところ、前半終了の直前にポンテのフリーキックをエジミウソンが頭で叩き込みます。
さらにその2分後、ゴール前の短いクロスを高原が頭で叩き込み、あっという間の逆転劇です。久しぶりの駒場に、良い雰囲気が戻りました。
しかし、その余韻に浸れたのもわずか。後半4分には簡単にボールを回され、あっという間の同点ゴールを決められます。
その後は引いた京都サンガをどう切り崩していくか。相馬に替えて平川は、4バックにするためとして、ポンテを永井に、そして高原を闘莉王に替えるメンバーチェンジはどうだったのか‥‥。
本来であれば温存しておくべきだった闘莉王をFWにするという奇策に出るエンゲルス監督。
ふりむきざまのシュートがバーを叩いたり、ポストぎりぎりのシュートがあったり奮起しましたが、守備にしろ攻撃にしろ、一人の違いだけでこうも変わってしまうものなのかと改めて。
完全に中盤がなくなり“前後分断サッカー”に陥ってしまった浦和レッズだったのでした‥‥。あの状態でボランチが鈴木啓太と細貝というのは、ちょっと厳しいですね。タメを作れないですし。
そして今節もベンチを温め続けた梅崎とセル。梅崎とセルが出場してどれくらいやれるのか分かりませんが、気持ちで勝らないといけない試合では、ぜひとも使って欲しいんですよね。爆発を期待したいんです。
固定された先発メンバーに消極的な采配、かといって若手の起用もなし。監督のファイトに期待しているサポーターは少なくないと思うのですが。
勝ち点1もアウェイならまだしも、ホームで‥‥。
鹿島 49
名古屋 49
大分 48
浦和 47
上位陣は相変わらず混戦で、1試合で順位が入れ替わる可能性はありますが、上に3チームというのは、やはり厳しい状況と言わざるを得ません。直接対決もないですしね。
■関連記事
先月28日名古屋戦に続く2戦連続の引き分けに高原は「名古屋戦も自分たちが先制したのに追いつかれた。さらに追加点を奪うとか、もっとうまく試合運びができたらいい。今日の反省を次に生かし、ピッチで結果を出せるようにしたい」と口にした。
オレが決めていれば勝てた。責任を感じる。ケガ?ピッチに立てば言い訳はできない」。試合後の闘莉王は気丈に努めたが、痛めている右ひざの状態は深刻だった。
MFポンテが、京都GK水谷をかわし、ゴールラインギリギリから右クロスを上げた。「あれはロビー(ポンテ)様々でしょ。いいボールを上げてくれた」逆サイドに走り込んで、体ごと押し込んだ。
エジミウソンは1点を追う前半40分、FKに体を投げ出して頭で合わせた。2分後、今度は高原がポンテの右からのパスに詰めてネットを揺らした。エジミウソンは「2人で崩すシーンもあった」と、惜しいシュートにつながった前半のワンツーなど互いのコンビネーションにも手応えを口にした。
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)と並行した過密日程に疲労の色は隠せない。「日程は考えないといけない。(浦和の前社長で日本サッカー協会会長の)犬飼さんも考えてくれると思う」と、やんわりと改善を要望した。
「代表? きょうのプレーじゃダメでしょ。いいときもあるし、きょうみたいに悪いときもある。波をなくしてコンスタントに力を出せるようにしないと、本当の意味でよくなっているとはいえない」
2人のゴールで勝ち点3を得ていれば弾みもついたはず。とはいえ混戦の上位争いで両FWの調子の波が上向きに重なっているのは心強い。高原は「反省して次にまたいい結果を出せるように」と、逆転優勝へ気持ちを引き締めた。
同41分にバー直撃のシュートを放つなど決定機を作ったが、ゴールを決めることはできなかった。「けがをしていてもピッチに立ったら言い訳はできない。結果を出せなくて悔しい」と唇をかんだ。