長らくテストが実施されていた「VRChat」アプリが、iPhone(iOS)およびAndroid向けに正式リリースされました。これにより、スマートフォンやタブレットから手軽にVRChatの広大なメタバースにアクセスできるようになります。
待望の「VRChat」モバイル版、ついに正式公開
これまで「VRChat」はPCVR、デスクトップ、Meta Questといったプラットフォームで展開されてきましたが、今回のモバイル版の登場は、アクセシビリティを劇的に向上させる大きな一歩です。
アプリのリリースが伝えられたのは、2025年10月25日7時50分のポストでした。
ちょっと突然ですが…なんと!VRChatがついにiOSとAndroidで正式リリースされました!@StudioMealaさんによる新作アニメーションPVもぜひご覧ください! https://t.co/5RQyo0QRNo
— VRChat 日本語公式 (@VRChat_JP) October 24, 2025
「ちょっと突然ですが」という文言とともに、iOS版とAndroid版の正式リリースが伝えられました。
iOS版「VRChat」を試してみた
早速、iPhone 14 Proに「VRChat」アプリをダウンロードして試してみました。iOS版はココからダウンロードできます。
いつものVRChatのIDとパスワードでログインできます。画面は縦方向で表示されていますが、もちろん横方向でも表示はOKです。
いつものワールドも、ちゃんと表示されています。Androidアプリは何度も試していましたが、iPhoneでVRChatにログインできているというのが、なんだか感慨深いものがあります。iOSアプリのテストは2024年5月から行われていました。
画面や使える機能としてはMeta Questでログインした時と同じようなのですが、画面が小さいのが難点です。非常に文字が読みにくいです。完全な“老眼殺し”です。
iPhoneからアクセスできるのは大きなメリットですが、いろいろ操作をするならiPad miniくらいのサイズはあったほうが使いやすいかもしれません。折りたたみiPhoneの登場に期待したくなりますね。
標準設定ではPTT(Push To Talk)のため、「PTT」ボタンを押していないと話すことができません。ちょっと不便です。そこで、イヤホンを接続していると、常時マイクをオンにすることができます。
右下の「≡」メニューから音声の設定を開きます。
ここに「マイクの動作」という項目があり「プッシュトゥトーク」になっているところがあります。
ここを「常にオン」にしておけば、何も操作せずに喋ることができます。ポイントは、有線でもBluetoothでも、イヤホンを接続していないと「常にオン」の項目は表示されません。
ちょうどいま、商品提供を受けてCheeroの「Wireless Open Earphones Smart」を試用していて、本体サイズが小さく、耳をふさがずに気軽にトークできるため、チャットに向いていると感じました。
これに限らず、音声チャットには重厚なイヤホンではなく、気軽に使える感じのものが良いですね。個人的に、耳を完全に塞いでしまうのがあまり好きではない、というのもありますが。
スマホで広がるメタバースの世界
スマホからアクセスできるメリットは、かなり大きいと思います。VRならではの楽しさもありますが“Chat”がメインであれば、気軽にアクセスできる点は大きなメリットです。
PCやヘッドマウントディスプレイを持たない一般の人が使いやすくなるというのも、ユーザー層を拡大するでしょう。
スマホからのみアクセスするユーザーが増えると、ワールドの作り方やイベントにも大きな変化が訪れそうな予感があります。ゲームで遊べるワールドも、さらに増えていくかもしれません。
いずれにせよ、ユーザー層が増えるということは、VRChatにとってもビジネスの幅が広がって、継続性を高めるための施策も、さらに展開できるようになるでしょう。














