ホームでの敗戦は残念に思うものの、直面している課題が明らかになったことも確かで、ある意味では納得の結果、というところもあります。埼玉スタジアムに川崎フロンターレを迎えた第11節、2-3で敗戦です。
ロビーがケガで出場できないということで、代わりは前節、リーグ初得点を挙げたセルでした。本人も非常に期するものがあったと思いますが、途中から消えてしまったんだよなぁ。
フィンケ監督の構築しているサッカー、浦和レッズの生命線は、コンビネーションサッカー、つまり人もボールも動くということなのですが、前目の選手たちは常に流動的に動いていることが分かります。
山田直輝しかり、原口元気しかり、ロビーしかり、エジミウソンしかり。これら選手が動きパスコースを作ったり、前線からプレスをかけることで、浦和レッズとして連動性が出てくるのです。
なので、一つのピースが外れたところに、うまく入るのは運動量一つをとっても並大抵のことではないのですが、しかし、意識を共有しているならば、逆に難しいことでもないのではないか、とも思えます。
そこにきてのセルです。確かに前半は活動的に見えましたが、暑さ暑させいもあってか、徐々にアリバイ守備的になってしまうのですね。
逆にロビーのすごさを改めて認識してしまったというか‥‥いやいや、若手には失うものは何もないくらいの勢いで、ベテランを突き上げて欲しいのですけどね。
そういう意味では、途中出場した高橋峻希は非常に良かったと思います。期待が持てますね。個人的には赤星にも期待しているのですが、この様子だと夏に向けて若手にもチャンスがどんどん転がってくるんではないかと思いました。
達也、梅崎がケガをきっちり治してもどってきたら、どんなサッカーを見せてくれるのでしょうか。
首位陥落ということも話題にはなると思いますが、元より今シーズンは浦和レッズの新しい基礎を作る年です。むしろ、そんな状態で首位にいたのが不思議なくらいで、プレッシャーがなくなってちょうど良いくらいではないでしょうか。
試合後、審判に対する意義で都築にイエローカードが。川崎フロンターレのPKはスタジアムでは誤審のようにも見えましたが、テレビでリプレイを見ると、わずかにペナルティエリア内でした。
ここで紹介している以外の写真も見たい方は20090510 浦和レッズ v.s. 川崎フロンターレ – a set on Flickrでご覧ください。
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試合結果
浦和レッズ2-3(前半1-0)川崎フロンターレ
得点者:31分エジミウソン、57分ジュニーニョ(川崎)、64分闘莉王、73分レナチーニョ(PK)(川崎)、76分鄭(川崎)
入場者数:51,594人
「サッカーの試合で、一人の選手がいなかったから、あるいはいたから勝った、負けたということは非常に難しいことだと思いますし、彼がこの試合でプレーしていたとしても、私たちが必ず勝てたとは言いきれません。非常に難しい状況ですし、試合の前には私はこのことは一切言いませんでしたが、現実として、田中達也、ロブソン・ポンテ、それから梅崎 司と3人の攻撃の選手が、現在離脱している状況です。私たちのメンバーでは、そこまでたくさんの攻撃の選手を抱えているわけではありませんし、この非常に能力のある攻撃の選手が同時に離脱してしまうと、私たちにとっても大きな問題になるということは事実です」
連戦の疲労に加えて、試合開始時点で気温29・3度の猛暑。前半31分にFWエジミウソンの2戦連続ゴールで先制するなど優勢に戦いながら、時間の経過とともに生命線の運動量が低下。フィンケ新監督のもとで取り組んでいる連動サッカーが影を潜め、J屈指の破壊力を持つ川崎F攻撃陣へのマークが緩んだ。
気温29度の暑さの中で、終盤に運動量が激減。右足首捻挫でポンテが欠場したことも響いた。試合後には闘莉王と都築が西村主審に詰め寄り、PKの判定などについて猛抗議。都築が警告を受ける後味の悪い試合となった。闘莉王は「(PKで)2―2にされてイライラしてしまった。負けはオレの責任。勉強になったし、試合の運び方などを考えて次に生かすしかない」と前を向いた。
「これで自分たちの力は分かった」と闘莉王。相次ぐ主力の離脱に、厳しさを増す暑さやカウンター対策。この1敗は王座奪回を目指すチームに多くの課題を残した。
浦和の19歳新人MF高橋が、リーグ戦デビューを飾った。ユース昇格組の新人としては、原口、山田直に続いて今季3人目のリーグ戦出場。後半18分にMFエスクデロが右足をつると、左ウイングとして登場した。
2-1の後半28分。自陣ペナルティーエリア内で川崎FWジュニーニョの突破に足を出し、PKを献上。相手が勝手に倒れたようにも見えたが、判定は覆らず、2-2の同点。3分後にもゴールを許し、失点は今季最多の「3」になった。
3日の練習中に右足首をねんざした浦和MFポンテは、5月中の復帰が絶望的だ。この日は患部を固定し、松葉づえをついて試合観戦。最低でも完治まで3週間を要するという。
浦和が終盤に逆転を許し、第2節から続いていた不敗記録は9で止まった。1点リードで迎えた後半28分に、DF闘莉王がペナルティーエリア内でファウルを犯してPKを献上。同31分には、たたみかけられるようにカウンターを食らい、決勝弾をたたきこまれた。
ただ、着替えて出てきた選手から批判は出なかった。PKにつながった反則を犯した闘莉王は「自分の責任だ」と素直に反省し、都築も「しょうがない」。フィンケ監督は「常に主審が、われわれに都合良く笛を吹くとは限らない」とちょっぴり皮肉っていた。
主力のポンテを故障で欠きながら、前半にエジミウソンの頭で先制。後半追い付かれても、攻撃参加した闘莉王が突き放す。だが、その闘莉王がジュニーニョを倒し、微妙な判定でPKを献上。ここで歯車が狂った。
リーグ随一のサポーターが詰めかける本拠地での成績は、チーム浮沈の指標でもある。今季は、これで4勝1敗。次戦もホームで強敵G大阪戦だ。闘莉王は「次で自分たちの力が分かる」と気合を入れ直した。
浦和の2失点目につながったPKは微妙な判定で、ホームの観衆からは審判団に大ブーイングが浴びせられた。GK都築は試合終了後の抗議で警告を受けた。
「ホームで同点の時、わたしは守備的に戦おうとは思わない」とフィンケ監督。果敢に3点目を狙って前に出たところを、逆にカウンターで突かれる羽目になった。
・・立ち上がりのセルヒオの「プレー姿勢」を観れば、彼が、良いプレーや、それを続けるための強い意志という言葉の意味するところを、しっかりと分かっていることは明白・・でも結局は、プレーコンテンツ(プレー内容)がどんどんダウンし、気付いてみたら、いつもの様子見シーンのオンパレードに成り下がってしまっていた・・