英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさんの遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で指名手配中だった無職市橋達也容疑者が逮捕されました。
逮捕された場所は大阪のフェリーターミナルで、職員の通報により逮捕に至ったということです。整形もしていた訳ですが、逃走生活も明らかにされるのでしょうか。
整形していたために、指紋で本人であることが確認されたということです。またその際に「自分は市橋」は話したということです。
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大阪府警によると、住之江区のフェリー乗り場で市橋容疑者に似た男がいると10日午後6時44分、110番があり、警察官が駆け付け身柄を確保。市橋容疑者は沖縄行きの乗り場のベンチに座っていた。住之江署内で午後8時17分、逮捕した。
当時、沖縄や九州、四国行きのフェリーを待っていた乗客ら約15人がいた。少し遠巻きにひそひそ声で「市橋と違う?」「似ている」と話していたという。市橋容疑者は椅子に座り、両手で腹部を覆うように下向きに座り、目立たぬように、時折顔をあげては、うつむくしぐさを何度か繰り返していた。
フェリー会社によると、市橋容疑者は10日午後、神戸から沖縄行きのフェリー乗船を申し込んだが、出港日ではなかったため、大阪から別の船に乗ろうとして発見された。
市橋容疑者は少し嫌がるそぶりを見せたが、慌てた感じはなく、逃げようとはしなかった。前後から警察官2人に挟まれ、両脇から別の2人に抱えられるようにおとなしく連れて行かれた。声を上げることもなかった。
市橋容疑者は07年3月26日夜、捜査員の職務質問を振り切り逃走。08年8月から今年10月まで、大阪府茨木市の建設会社の寮に住み込みで潜伏。10月13日に福岡市の病院で整形手術を試み、10月23日からは名古屋市の病院で鼻を高くする手術を受けた。
大阪市住之江区のフェリーターミナル2階の待合室。居合わせた60代男性によると、午後6時半ごろ、ジャンパーに黒っぽいズボン、ニット帽をかぶり、サングラスをした男が現れ、ベンチに前かがみに腰掛けていた。
市橋容疑者はリンゼイさんの遺体を遺棄した後、大阪、名古屋、福岡などに潜伏し、整形手術を重ねて逃走していたが、足取りが次々と明らかになり、千葉県警などが各府県警と連携し、集中的に捜査していた。
別の従業員には「(屈指の風俗街で西成区内にある)飛田新地になじみの店がある」と語っていたという。
市橋容疑者は、千葉大卒業後も祖父母名義のマンションに一人で住み、月十数万円の仕送りで生活していたという。携帯電話を持たず、友人は数えるほどだった。
警察庁は、逮捕に結び付く情報に懸賞金を出すことを決め、金額は当初の100万円が1000万円に増額された。
死体遺棄容疑で指名手配中の市橋達也容疑者(30)の写真が公開された5日夜、ニュースを見た建設会社の関係者が「『井上』に似ているのでは?」と気づいた。千葉県警のホームページを見て、公開されている写真にめがねとあごひげをつけると、「井上」とそっくり。
市橋容疑者が1度だけ“違う一面”を見せたことがあった。市橋容疑者は作業現場での仕事を急ぐ傾向があったため、周囲が「あわてると危ない」と再三、注意していた。そこから口論となり、同僚とつかみ合いに発展した。このとき仲裁に入った同僚が「殴って当たりどころが悪ければ死ぬぞ」と諭したところ、号泣しながらわびたが後には、別の同僚に「本当に暴れたら負けない」と強がった。部屋には格闘技系の雑誌が残されていた。
捜査関係者によると、市橋容疑者は手取りで毎月十数万円の給料を受け取り、整形手術や逃走を続ける費用を捻出(ねんしゅつ)したとみられるという。
今回、指名手配した千葉県警が寄せられた情報について「支払いに値する」と判断すれば、警察庁に申請。同庁が支払いの是非や対象者、金額を審査した上で県警を通じて情報提供者に懸賞金が支払われることになる。
市橋容疑者は建設会社関係者に「旅行に行きたい。日本中のいろんな景色を見てみたい」と話していた。建設会社から姿を消す前には「ちょっとお金もたまったので、旅行してくる」と言い残して寮を出たという。
浪人を経て進んだ大学の二部を1年ほどで退学し、22歳で千葉大園芸学部に再入学。岐阜県の実家近くに住む女性は「両親が医者だから当然そっちに進んだと思っていたが…。プレッシャーがあったのかもしれない」と話す。
捜査1課のある県警本部4階。身柄確保が報じられた10日午後7時半ごろから記者が集まったが、幹部らは部屋にこもったまま。姿を見せた幹部の1人はほっとした様子で逮捕の事実だけを伝えると、質問には答えず慌ただしく室内に戻った。
車はサイレンを響かせたパトカーに先導され、JR新大阪駅へ。車を降りた市橋容疑者は黒い上着を頭からかぶり、警察官に囲まれるようにして新幹線のホームに上がった。