先ごろ招待制を廃止し、500万人までユーザー数が急増した「Bluesky」が、今度は連合(フェデレーション)機能を公開しました。これにより、誰でもサーバー運用が可能になると同時に、相互接続が実現します(もちろん技術が必要です)。
「Bluesky」が連合(フェデレーション)機能を公開
サーバーを公開し、それらが相互接続する連合(フェデレーション)機能というのは、Mastodonでも実現している機能です。MastodonではActivityPubというプロトコルを使用し、BlueskyはATプロトコルを使用します。そのため両者は接続しません。
「Bluesky」は「Bluesky: An Open Social Web – Bluesky」という文書を公開し、今回の連合(フェデレーション)機能について説明しています。
例えば従来のソーシャルメディアは使用を止めると既存の繋がりを失いますが、代替モデルとしてインターネットのような仕組みがあると説明しています。
誰でもインターネット上にウェブサイトを開設できます。サイトをホストする会社は数多くあるし、自分でホストすることもできます。後からいつでも変更可能で、移動したところで訪問者は気づきません。「Bluesky」は、ソーシャルメディアも同じようであるべきだと、としています。
「Bluesky」はあくまでもATプロトコルを使用したサービスの1つで、今後は違う誰かや会社が立ち上げたサーバーに、既存の投稿やいいね、フォローと共に移動することができるようになるとしています。フォロワーからは、移動したことは分かりません。
連合(フェデレーション)機能によりサービスは相互接続し、ユーザーは流動的にアプリや体験を移動することができるようになる、とBlueskyは説明しています。
最初にリリースする連合(フェデレーション)のバージョンは、セルフホスティングする人を対象としており、今後、多くのユーザーで大規模なサーバーを実行したいと考えている人々に向けても開放されるということです。
個人的には「寄らば大樹の陰」「長いものには巻かれろ」で「Bluesky」に残り続けると思いますが、永遠に続くサービスは存在しません。移動できる選択肢があることが、とても重要だと考えます。
「Bluesky」は次のように説明しています。
we’re taking another step towards the vision of a self-sustaining social web — social media that isn’t controlled by any single company and is free to evolve on its own terms.(私たちは自立型ソーシャル ウェブ、つまり単一の企業によって管理されず、独自の方法で自由に進化できるソーシャル メディアのビジョンに向けて新たな一歩を踏み出しています)
「Bluesky がマストドンのようになるということですか?」ということに関しては「連合(フェデレーション)」という用語を他のネットワークと共有しているものの、その仕組みは大きく異なるとしています。
「Bluesky」では、サーバーの選択は、表示されるコンテンツには影響しないというのは大きな違いですね。Mastodonは参加するインスタンスによってタイムラインが異なりますが、Blueskyはさまざまなサーバーから集められた投稿が表示されます。これが、ユーザー名、フォロー、投稿を失うことなくサーバーを変更できる理由でもあります。
なお「Bluesky」ではフィードを選ぶことで、自分の読みたいタイムラインを調整することができるようになっています。
自分でサーバーを立ち上げることに興味のある人は「Early Access Federation for Self-Hosters」をチェックしてください。
今後、ATプロトコルのサーバーが増えていった場合に、本当にXを代替する可能性も出てきたかもしれませんね。見た目も似ているので、違和感なく移行できると思います。
約1年前に「Bluesky」を知ったときからすると、オープンになり、フェデレーションまで実現し、凄い進化を遂げていると思います。開発チームに拍手を送りたいです。それを応援するコミュニティも素晴らしいですね!
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