ScanSnapアンバサダーを務めさせて頂いておりますが、かつてない衝撃を受ける新サービスの発表会に参加しました。それがScanSnapのクラウドサービス「ScanSnap Cloud」です。ワンプッシュで全ての作業が完結してしまう、PCもスマートフォンも必要ない、もはや「スキャンしない理由がない」と確信するサービスです。
追記:試してワンプッシュで名刺はクラウドに飛ぶのか?モバイルスキャナー「iX100」で「ScanSnap Cloud」を試すとしいう記事を書きました。
「ScanSnap Cloud」はどのようなサービスか?
「ScanSnap Cloud」は、スキャンした情報をクラウド経由で提携サービスに送ることができるサービスです。ただ送るのではなく、これまでスキャンに必要だった5つのステップを、ワンプッシュで実現しています。
ワンプッシュすることでスキャンが行われ、クラウドでデータが仕分けされ、あらかじめ設定したクラウドサービスに送られます。例えば名刺なら名刺サービスへ、写真なら写真サービスへ、といった具合です。
自動振り分け、自動ファイル名生成、自動イメージ最適化、この3つの「自動」が「ScanSnap Cloud」の大きな特徴となります。
自動振り分け。
4種類で、レシート、名刺、文書、写真となっていますが、それぞれに連携するサービスがあります。自分が使いたいサービスを、最初に設定すれば、あとは自動的に仕分けされ、データは各サービスに送信されます。
自動ファイル名生成。
原稿からタイトルと日付を読み取り、組み合わせてファイル名が自動で生成されます。
自動イメージ最適化。
サイズ検出、白紙ページ削除、向き補正、カラー判別など、これまでPCで行ってた画像の最適化処理が、クラウドで行われます。
初期のScanSnapから、第二ステージでWiFiによりケーブルがなくなり、今回の新しいステージでPC、スマートフォン、タブレットといったデバイスも不要になりました。これがScanSnapの進化です。
「ScanSnap Cloud」は既存のiX100・iX500ユーザーもファームウェアアップデートで無償で利用することができます。
「ScanSnap Cloud」が連携するサービスは?
「ScanSnap Cloud」が連携する11のクラウドサービスも発表されました。名刺管理、ドキュメント管理、会計・個人資産管理、写真管理、それぞれの分野で提携サービスがあります。
各サービスの対応時期です。
今後の対応を表明したサービスです。
2016年春には、e-文書法に対応予定、さらには北米でのサービス開始を予定しています。
「ScanSnap Cloud SDK」も提供予定と発表されました。
「ScanSnap」があるからこそ、成り立っているサービスがあるのだな、と改めて感じました。各社にとっても「ScanSnap Cloud」による自動化は、非常にメリットが大きいと思います。
「ScanSnap Cloud」質疑応答
Q. 運用コストはどう考えているか?
A. 基本的にはビジネスモデルを変えようとは考えてない。より一層、販売台数を増やすことを目指す。将来的にはプレミアムなサービスを場合によっては有償化する可能性がある。
Q. 似たようサービスはあるか? あるとしたらPFUならではの差別化は?
A. 2年前くらいに某社が先行して実施している。自分たちで使ったが、設定の手間暇、レスポンスの速度が問題があると考えた。「SSクラウド」は、そうしたストレスが一切ない。初回の設定のみで良い。圧倒的なアドバンテージを持っていると認識している。
Q. データは暗号化されているか? セキュリティは担保されているか? パートナーのAPI変更などがあった場合に、どのくらいで対応できるのか?
A. 本体からクラウド、そこから先も暗号化されている。通信路で傍受される可能性は限りなく低い。パートナーと事前に可能な限りを話をして、タイムリーに進めたい。
「ScanSnap Cloud」でスキャンしない理由がなくなった
今回の発表を見て実感したのは「スキャンしない理由がなくなった」ということです。スキャンする際にPCもスマートフォンも必要ない、さらにはスキャンしたデータは自動で仕分けされて目的のクラウドサービスに転送されるとなれば、全く手間なしで書類の整理ができてしまう訳ですよ。
iX100を持ち歩いて、ネット回線さえあれば書類をスキャンして、データは自動で必要な場所に収まる‥‥って、書くと簡単なことですけど、かなり凄いことが起こっていると思います。
スキャンは便利そうだけど、どうしてもPCを起動したりスマートフォンと連携させたりが手間に感じていた人は「ScanSnap Cloud」をぜひ試してみて欲しいと思います。