【ネタフル・カナダ支局】世界遺産バッファロージャンプ(Buffalo Jump)でブラックフット族の話を聞く

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世界遺産に登録されている、カナダ・アルバータ州のバッファロージャンプ(Buffalo Jump)で、先住民であるブラックフット族の話を聞き、実際にバッファロージャンプが行なわれていた場所を見てきました。

バッファロージャンプとは、先住民が行なっていたバッファローの狩猟方法で、崖にバッファローを追い込み、バッファローがジャンプしたところを仕留める、というものでした。

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周囲はカナディアンロッキーからの風が強く、秋には時速160kmもの風が吹くそうです。「今日はそよ風だ」と、案内してくれた先住民のリトル・リーフ(Litlle Leaf)は語っていたのですが、ぼくには強風でした。

少なくとも台風の時よりも風は強く感じました。

電波状態がよくなかったので途中で切れてしまいましたが、動画(バッファロージャンプを訪れた動画)も撮影しましたのでご覧ください。

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ということで、バッファロージャンプ訪問記をお届けします。なお、この施設は1987年より、アルバータ州が運営しているそうです。

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入口です。

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世界遺産に登録されていることが分かります。

最初にシアターでバッファロージャンプの解説ビデオを見ました。

内容のメモです。

・バッファローが走るのは馬より速い
・この地にはエジプトよりも歴史がある
・雄のバッファローは体高2mを超え体重も1tを超える
・恐竜時代のバッファローの角は4倍以上あった
・バッファローの全てを食べていた

・秋がバッファローが川辺に集まりやすい
・気候がいいので肉なども日持ちもする
・バッファロージャンプは秋に行われた
・ティピ(住居)の周りはバッファローの皮で覆う
・バッファローを追いやる目印を立てた

・バッファローを追う人(オオカミの皮)
・バッファローを誘導する人(バッファローの皮)
・後ろからバッファローを追った

主に、どのようにバッファロージャンプで狩りが行なわれていたか、という内容でした。

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続いて、先住民でもあるリトル・リーフ(Litlle Leaf)が、いろいろと話を聞かせてくれました。

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バッファロージャンプが最後に行なわれたのは、1850年くらい。現在、ブラックフットと呼ばれる部族はもともと3つだった。

リトル・リーフは北部ペイガンの部族。一番小さな部族だった。かつては3,500人くらいいた。1754年にヨーロッパ人がくるまでは「所有」という意識はなかった。

ブラックフットが生活をしていたのは西はロッキー、東は隣の州境、南はワイオミング、北はエドモントンあたりまで。3つの部族が生活していた。

ブラックフットが最初にヨーロッパ人に会ったので、一つのブラックふっとというグループと考えられることになった。

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文化の中心はバッファロー。カナダには6,000万頭のバッファローがいた。

「私たちの中では地球からきて地球に戻っていくという意識。科学者は氷ったベーリング海を渡ってきたというが」

「私たちの文化の中では地球は母なる大地。大切にしなくては。クルマとかお金とか興味はない。なぜ持たなくてはいけないのか。全てがみな平等なんだ」

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1754年から1940年代くらいをコンタクトピリオドと呼び、西洋人とコンタクトした時期。その間にカナダも国として動いて先住民をなじませようとした。北ペイガンの部族は病気などで多くが死んだ。1900年代初頭には63名に。

現在2-3パーセントが純粋な部族として残っている。体毛が少ないのが特徴。

弓矢の先は世界中で発見されているが、バッファロージャンプでは6000年前のものが見つかっている。バッファロージャンプの跡から槍が出てきたが、それも11500年前。とてつもなく前から人が生活していたことが分かった。

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(インディアン、ファーストネイションなどいくつか呼び名があるが?)

現在では純粋な部族の人間は2-3パーセントしかいない。なんと呼んでくれてもよい。私は私が誰か知っている。だから名前は関係ない。なんと呼ばれても笑顔で答えるよ。

インディアンと呼ばれて怒るのは、人間の弱い部分であると考えている。我々の言葉の中には罵る言葉は存在しない。怒ったり、罵ったりすることはない、共存していくのが文化だった。

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バッファローは先住民の暮らしの中ではスーパーマーケットと同じ。ヨーロッパの人が来て乱獲を始めた。バッファローがいなくなるということは、スーパーマーケットがなくなること。生きていけなくなった。

服から生活用品が全てバッファローでまかなえた。

バッファローは1850年にはほとんど絶滅してしまう。別の方法で生きていくしかなくなった。西洋風になったり、病気をもらったり随分と変化があった。

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「死んだら何も持っていけない」

当時はバッファロージャンプには10-15mくらいの断崖を利用していた。平均的に時速10kmくらいの速度で追いかける。

朝に行なう。目くらましのように太陽に向かって走らせる。落ち始めたら埃が舞うのでバッファローは前が見えなくなる。ためらうバッファローも、押されて落ちていく。

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リトル・リーフの話を聞いていると、癒される自分がいることに気付きました。話を聞いていただけなのですけど。言葉の一つ一つに魂がこもっているような、そんな気がしました。

「私は私が誰か知っている」「死んだら何も持っていけない」など、心に残る言葉がいくつかあったのですが、特に最後の言葉は印象的でした。

「すべてが神聖なもの。
すべてが特別。
すべてにスピリッツがある。
常に巡り合っている」

いつか自分も地球に還っていくのだそうです。

この後、通常は入れない神聖な場所に連れていって貰えるということで、お祈りをしてもらいました。

館内を案内してもらいつつ、神聖な場所へと連れていって貰いました。

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そうです、バッファロージャンプが実際に行なわれていた場所です。

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展望台のようなところがあります。

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高さは15mくらいでしょうか。直角に切り立った崖ではありませんが、落ちたらまず助かりそうにない場所です。

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ここから見えるバッファロージャンプは、3箇所です。

そして、いよいよ神聖な場所に連れていって貰います。そう、よりバッファロージャンプの近くまで歩いて行ったのです。

促されてバッファロージャンプに近づいていきます。

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ものすごい強風の中、いつ突風がきてもおかしくない状況だったのですが、なんとか近づきました。

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そして、撮影した写真がこれです。

ここからバッファローはジャンプしたのだな、と感慨深く思いました。

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ちなみに、こちら側から走ってきた訳です。

この後、ゆっくりと館内を見学させて貰いました。写真でご覧ください。

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Writing-on-Stone Provincial Park」しかり「Buffalo Jump」しかり、先住民の方の言葉はとても深く、さまざまな思いが込められているのだな、と実感しました。

今回の旅では、恐竜にはじまり先住民の暮らしなど、カナダにまつわる歴史について様々な勉強をさせて貰っていますね。

とはいえ、それは決して遠い国の話ではなく、自分の身に置き換えてみると、いろいろと思うところがあるのです。


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