2009年3月2日に埼玉会館で開催される、浦和レッズ主催のトークイベント「Talk on Together 2009」のレポートです。
1840 会場に到着。駅からそれなりに人の波。会場内、1階席は8割くらいの入り。今シーズンに対する期待の高さが伺える。
1855 会場のロビーではマッチデープログラムの号外の他、サポーターズクラブの案内などが配布。
1857 ブザー
1900 開場のブザー
広報の近藤氏
2009シーズンまで1週間を切った。私も確かな手応えを感じている。本日の概要のアナウンス。
信藤氏、藤口社長、清尾氏登場。
清:MDPのインタビューを踏まえて内容がダブらないように進めたい。質問はないので、もう少し深く聞きたいことがあればクラブ、MDP編集室に。
清:人もボールも動くフットボールとして作りはじめた今シーズン。
藤:2006年、代表に就任したときにレッズのポリシーかがげた。強化本部として強く魅力あるクラブ作り。それを継承してきた。ただ、強くてという方はこの数年で一つの成果が出たと思っている。では魅力に関してはどうか。みなさんがたの意見もちょうだいしたところ、こういうサッカーをして欲しいという意見もある。われわれはさらに魅力あるということで挑戦してきたが、なかなか実現できなかった現実もある。魅力に関してはももっと具体化し、夢のあるサッカーをかかげていきたい。ただ、今後についてはみんなで作り上げて行くのが本筋でる。今までを否定している訳ではない。
清:今さら去年のことを突っ込んでもいけないし、置いてもいけない。昨年強くて魅力的を実現できなかった理由は?
藤:一つはいえない。やはりいろいろな問題があった。去年だけでなく、それまでをふまえてのことであった。
清:2008年までがあって、ということがあるので、クラブとしてしっかり文書、婚セブととして残して欲しい。
レッズのTDの就任を依頼されたときに、レッズの強み弱点を考えたと思うが、改めてクラブに入ってどうか
信:レッズは数年みてきた。あらゆる環境をかんがえたときに、日本のモデルとなるような夢を見させてくれる、そういうチームだと思ってきた。しかしヨーロッパのチームをみたときに、どんどんトライして魅力的なものを表現できないでいるレッズをみたときにどうなんだろう、と。
今回の話をもらったときに、自分が考えてきたことをサポーター中心になりますけど、クラブとその魅力的なサッカーに向かえるのではないかと受けました。一歩一歩進んで行かないといけないし改善しないといけないこともある。みなさんと共に夢に突き進んだ時に、昔話ができるかもしれない。
清:これまではサッカー解説者としてMDPに。今後はTDとしてお話しして欲しい。よろしく。
信:清さんは去年のようなふかいところから話して欲しいと思っているかもしれませんが、ご簡便ください。
清:情報管理について。昨年のリーグ終盤にフィンケさんの写真入りの新聞が出た。チームと選手、あるいはゲルトに影響があった。どうしてあのタイミングで出たのか。今後、クラブの情報発信についても。
藤:けっこう最初からストレートですね。もちろん情報管理ということでは大事だと思っている。ただ現在、情報化時代でなかなか情報を守ることは難しくなっている。みなさんも感じているでしょう。今のメディアも世界中に情報網を持っている。フライブルクの下部組織の一人がそうかもしれない。国内だけでも守れないし、海外はましては徹底するのは難しい。そういう時代だと理解して欲しい。途中で出たことは良いことではないのは分かっている。
今年は情報発信は随分と変えている。フィンケ監督のや信TDの言葉をそのまま、正確な言葉を出したいという取り組みをしているところ。
清:今季はユース出身選手がいちばん多い。活躍が期待される。やっぱり2002年からてこ入れしてきた結果。今後もトップで通用する選手を育成していくためには、トップチームを踏まえて指導が行われるべきと思うが。今回、信TDはトップチームに限定してみる。そうなると、すりあわせはどうなるかの。根強い質問で出てくるが、優秀な選手をジュニアユースに入れるには、小学生からスカウトするべきでは、という意見があるが。
藤:2002年までは場所の提供として取り組んだ。育成よりも普及。その後、2002年からトップに繋がる選手の育成として取り組んだ。育成の段階では個を育てる。人間性を重視する取り組みの中で個を。それで一つの成果が出てきている。今後はそれをベースにして、トップチームのコンセプトをユース、ジュニアユースまで同じコンセプトを考えている。あくまでも育成は将来のピークパフォーマンスを見据えて育てていく。今までの取り組みを連動させる。今までなかったかというと、そうではない。これからはベースがでてきたので一つの同じコンセプトで取り組みたい。アカデミーとの連動性。信TDはアカデミーセンターのトップとも連携をとっていくので問題ない。
ジュニアはレッズはもたない。なぜなら「とられる」という話があるが、浦和にはたくさんのクラブチームがある。いいトレーニングをしている。むしろその人たち全てをレッズの下部組織と思いたい。指導者向けの情報を出すなど、浦和全体と取り組みたい。とったとられた、にしたくない。
清:小学生を週に何人か集めてクリニックやっているか?
藤:多くはないがやっている。
清:チームが始動して7週間。チームの裏も表も見てきてどうか。監督、選手の理解度、コミュニケーション。試合でのパフォーマンス。
信:そろそろ練習試合も含めてトレーニングをファンが見たとしても、フィンケ監督が描いているものが出始めている。しかしあと1週間という状態。ものすごく緻密な準備をしてきて生まれたもの。実際には7週間ではない。常に逆算で考えていって、ときどきの準備を怠らないというのが、フィンケ監督の最大の魅力である。大きなものが生まれることを確信している。変革が始まっている。何試合かでレッズスタイルが見えてくる。期待して欲しい。
清:どんなサッカー? 言葉にすると?
信:言葉では言えるが、足りないことがあったときにもったいない。例えば、速いボール回し、相手を引きつけながら展開する‥‥パッと口にしたときに、それは一部でしかない。ピッチで表現されるものを楽しみにして欲しい。足りないのはもったいない。
清:百聞は一見にしかずですね。
信:ぜひきてください(笑)
清:チームの目標が今年はまだない。構築するものと具体的な成績は?
信:監督がそういうものを出さない理由がある。ある意味、ベースから進めている。31人が同じ方向を向いている。いよいよ、という時期に、目標を設定して初期段階にうまくいかないと取り返しがつかなくなる。だからといって、目標がないわけではない。そこはフィンケ監督の言葉が重要だと思っている。ぼくからこういうのを出すつもりはない。
清:構築してもらうものはあるのですね?
信:いまやっているもの。グルーブには分かれていない。あらゆるところでコンビネーションを使いながら、監督も英語で選手とコミュニケーションしようとしている。つちかわれたものがでてくるだろう。
清:実際に真剣にきいてますよね指示を。
信:頭が必死に動いているんだと思う。英語を理解できないときは分かっている人間と相談している姿はものずく魅力的。
清:これまで外国人監督のときは選手は通訳に集中している。つぎまっちゃう。それしかないからそれきくしかない。
信:日本人の英語はカタカナに近い。英語は英語ですよね。しっかり聞いてないと、フィンケ監督はシンプルな英語を的確に話してくれている。選手は英語としてきこうとしている。
清:選手が間違えても怒らないですよね。
信:把握できないところは繰り返し、次はできるようになっている。
清:今季の目指すものというのは、区切りはできないと思うが、ある程度の目標がないとできないと思うが。ちょっと不安なのは、何かの事情でクラブが変わってしまうこと。
信:絶対ないです。絶対ないですよ。ぼくの目から見ると本当に素晴らしいものを作り出していると思う。日本人の感覚でいくと朝から晩まで血みどろに、という感覚があるが、今は必要なものを必要な状況に応じてやっている。頭を使ったり、身体を休めたり。1日を使って、仕事としてやっている。これだけやって結果がでないはずはない。途中ではかえない。
清:社長もよろしくお願いします。
藤:クラブとしてもそう思っている。多分、みなさんと一緒に作り上げる訳で、スタジアムもそうなればいい形でいける。協力して欲しい
清:高原の事故。昨年も何回かあった。改めてクラブの姿勢と対策は。
信:すごくシリアスでデリケートな問題。まずケガをした人がいるということ、これに対してクラブも選手も回復を祈っている。普段から選手も気をつけなくてはいけない。自分の立場も考えるべき。交通事故にはいろいろな局面があるにせよ、把握し的確な対応をしてクラブその他との連絡をしないといけない。それが日本のスポーツ界の選手の社会の一員として責任。クラブとしては安全を考えながらの行動を強くいっていく。
その中で、自分が集中していもおこることがある。その時はきちんとした対応ができる選手、クラブでありたいと思っている。
清:高原の心情や試合はどうなるか。
信:もちろんチームに影響することはあるが、順番を間違えてはいけない。順番を間違えることは危険。起きたことに対して思いがあると思うが、試合に向けていく、チームもサポートするが、それがあるからといってクラブがやってきたことの順番はかえられなかった。
清:大原の練習場で浦口ではなく玄関から帰るようになった。チェックしているともきく。シーズンが開幕すればいろいろ問題も出てくると思うが。
信:ファンサービスになればなるほどそういう気持ちが強い。選手たちも、ファン、サポーター、応援してくれる人への思いはある。ただ、試合の前の日やコンディションが悪いとき、回復に努めないといけないとき、どうやってファンへの思いは伝えつつ、早い時間で帰らせてあげるのも大事なことかと。ファンに思いを伝えるのはクラブの仕事。
清:なるべくファンサービスするようにいっている?
信:いっています。やはり内面から出てくるものもあるだろうし、ごめんなさい、と言える状況にするのが理想。
清:地域密着と言われて久しい。ビッグクラブと言われるようになって、ちょっと地域との関係が薄れてると思われがち。
藤:ハートフルの海外活動もするようになったが非常に好評。ホームタウンで活動するのはそのままだが、メディアで取り上げられるので海外ばかりにいっているのでは、と思われているかもしれない。スポンサーも地元をないがしろにしているのではないか、と耳にする。決してそんなことはない。ホームタウンあってのアジア、世界。
最初は祭りに選手を派遣するなどしたこともある。そういうのは少なくなっているというのはあるかもしれない。しかしイベントへの協力はいろいろさせて頂いている。ただ、地域密着というのは本当はなんだろう。選手がいてクラブスタッフがいて、日常生活で声を掛け合うことか。レストランの隣にいたとか、そういう関係というのが地域に入り込んだ関係だと思っている。理想かもしれないが。
そういう意味でもレストランでわーっとなってしまうのはあってはならない。プライベートとそうでない世界はわきまえてほしい。浦和の人は分かっていると思うが。選手もいかなくなる。そうなると選手もホームタウンから離れてしまう。一緒にやっていくことが大事。
内館がクラブ広報に専念し、ホームタウン活動にも専念してもらう。小学校にいったり、商店街にいったり。非常に人気があるので、もっともっとそういう活動をしていきたい。選手がクラブに入ることで、浦和レッズのDNAが続いていく。その第一弾が内館。
清:内館はMDPに書くことになっている。フィンケ監督の話を長くするためにそろそろ二人には‥‥。
信:チームに見えるプロの雰囲気、ピッチでの大きな変化を楽しんでください。
藤:チームの変革の年と位置づけている。組織変更もした。クラブ全体で取り組んでいく体制にした。今まで以上に熱いサポートを。
清:1950から第二部、フィンケ先生のお話を。