マスク2枚全戸配布の是非はひとまず横に置いておきまして、その配布方法として利用されるらしい郵便局のポスティングサービス「タウンプラス」というのが興味深かったので書いておきます。
全戸にマスクを送付する「タウンプラス」
全戸に郵便物を送るのに、宛名書きなどはどうするのだろうと思っていたのです。パッケージングも含めて。
菅官房長官は「既に北海道で実施している」という旨の発言をしていましたが、これがどうやら郵便局の「タウンプラス」というサービスらしいのです。
こちらのツイートで知りました。
豊田真由子氏が言う、マスク一つ送るのに84円で合計50億円かかるというのはデマ。テレビも嘘を流してはいけない。
郵便局にはタウンプラスという発送方法があり、宛名を書かずに地域指定で送れる。これは北海道でマスクを送るのにも使われた。
料金は29円。 pic.twitter.com/bvmODKmece— kebiisi (@kebiisi) April 2, 2020
ぼくも一通あたり84円もしくはそれに近い金額なのだろうと思っていたのですが、なんと30円を切る価格で送付することができるようです。
「タウンプラス」は次のようなサービスです。
・配達したいエリアを指定するだけ
・配達可能箇所に全て配達
・宛名書き不要
「日本郵便が把握している全郵便受け箱に配達する、最もカバー率が高いエリアターゲティングメディア」というウリ文句もあります。
「タウンプラス」を使うなら、モノだけ用意すれば、全戸配布するのも思っていたより難しくなさそうに感じます。
日本郵便の新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う北海道でのマスク配達について(第2報)というニュースリリースにも「タウンプラスにより、配達対象地域全戸の郵便受箱に配達します」とありました。これが北海道での実績ですね。
さらにいうと、モノによっては梱包の必要すらなく、パッケージそのままで発送できるようです。
タウンプラスは梱包する必要もなく、マスクにシールが貼って送られてきます(画像は北海道で政府が配ったマスク。NHKのサイトより) pic.twitter.com/MJuS01Qwjk
— kebiisi (@kebiisi) April 2, 2020
いくつかまとめて送る場合もA4サイズの封筒に入れるだけで良いので、梱包の手間も少なそうですし、宛名書きが必要ないというのもポイントになりますね。
で、この「タウンプラス」の29円ですが、実は類似サービスに「タウンメール」というのがあり、こちらの価格ではないかと思われます。「タウンプラス」だと、さらに安い場合があるのです、実は。
「タウンプラス」と「タウンメール」
「タウンプラス」について調べていたところ「タウンメール」という類似のサービスも出てきました。
「タウンメール」と「タウンプラス」の違いで比較されているのですが、ほぼ似たようなサービスなのですが、大きな違いは次のようなもです。
・事前申請の有無
・準備期間の長短
・最低差出個数
タウンメール
「タウンメール」は、
・事前申請のなし
・準備期間が最短3~5営業日
・最低差出個数なし
で、そして1通あたりの料金は次のようになります。
重量25gまで29円
重量25gを超え50gまで 42円
重量50gを超え100gまで 56円
タウンプラス
一方の「タウンプラス」は、
・事前申請に差出計画書と郵便物差出内訳表提出
・準備期間は差出希望日の14日以上前
・最低差出個数は500個以上~
となります。その代わり、配達個数や形状、差出条件により異なるものの料金は27円~56円となります。軽ければ「タウンメール」より「タウンプラス」の方が少し安くなるということですね。
飲食店のテイクアウト需要にも?
とまあ、マスク2枚から面白い勉強になったのですが、ふと思ったのは昨今の飲食店事情です。テイクアウトに専念する飲食店も増えつつありますが、近隣に住む人にどうやってテイクアウトのことを知らせるか?
もちろんネット広告を活用するのも大前提ですが、意外にローカルエリアへのポスティングには「タウンメール」や「タウンプラス」のようなサービスが活躍するのでは‥‥と思った次第です。