日本文学研究で知られる米コロンビア大名誉教授のドナルド・キーン氏が、日本永住するために日本国籍取得の手続きを始めたそうです。
「私は日本という女性と結婚」 ドナルド・キーン氏、永住へ帰化手続きという記事になっています。
キーンさんは1922年、ニューヨーク生まれ。学生時代に「源氏物語」の英訳を読み、日本文化に興味を抱いた。日米開戦後は海軍情報士官として、玉砕した日本兵の遺書を翻訳したり捕虜を尋問。復員後、英ケンブリッジ大、米コロンビア大、京都大で日本文学を学んだ。
これまでにも、1年の半分ほどを東京都北区の自宅で過ごしていたそうです。関係者によると「行き来するのが体力的につらくなってきた」ということもあったのだとか。
松尾芭蕉の「おくのほそ道」をたどる旅をし、英訳も出版。東北大(仙台市)で半年間、講義したこともある。それだけに、被災地の状況を心配している。平泉の中尊寺は難を逃れたが、何度も訪れた松島や多賀城など芭蕉ゆかりの地は大きな打撃を受けた…。
「東日本大震災で大変心を痛め、被災者との連帯を示すために永住への思いが固くなったようだ」という関係者のコメントもあります。
震災、原発事故から日本を去る外国人も少なくない中、ドナルド・キーン氏はNHKのインタビューに次のように答えています。
「日本は危ないからと、(外資系の)会社が日本にいる社員を呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたりしているが、そういうときに、私の日本に対する信念を見せるのは意味がある」
なんと‥‥。独身のドナルド・キーン氏は「私は『日本』という女性と結婚した」とも語っています。