梅田望夫氏がTwitterで「2006年2月よりずっと続けてきたウェブ上での人体実験を、今日にて終了することにした。そして新しいことを始める準備に入ろう」とつぶやいています。
先ごろ、インタビューで「日本のネットは残念」と語り、いろいろな人がいろいろな意見を述べたのですが、結局、梅田望夫氏の中では何も変わらなかったということなのでしょうか。
それにしても「ウェブ上での人体実験」というのは、何を指しているのでしょうか。ブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」を見ても、それ以前からのエントリーがあります。
と思ったら、すぐに「ウェブ上での人体実験=すべてのウェブ上での反応・感想を読むこと。これはもう終わりにしてもいいだろう。30,000以上、読んだから」というつぶやきがありました。
なるほど、ブログやTwitterを止めるということではなく、ウェブにおける反応・感想の全てに目を通す作業を「人体実験」と呼んでいるのですね。
ぼくも全てに目を通せているかどうか分かりませんが、Googleなどを「ネタフル」で検索した結果をRSSフィードとして購読していますし、はてなブッマークなどのコメントも一通り目を通しています。アクセス解析でリファラがあればどんなことで話題になっているのか読んでいます。
そういう意味では、ぼくは梅田さんの言う「人体実験」は継続中ですね。全く言及される量が違うと思いますけど。なので、ぼくは「人体実験」と思ったことはありません。
自分への言及を読み続ける作業を「人体実験」と思って続けていると、けっこうキツイかもしれませんね。もちろんいいことだけでなく、心に刺さるようなことが書いてある場合も少なくないですから。
最近の梅田さんは「ウェブ進化論」で自分でも思いもよらなかったところへ辿り着いてしまって、それで苦悩しているようにも見えたのですが「人体実験」を止めて次の場所に移れるのであれば、それはそれで良いことなのではないかと思います。
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