チェコに旅した際に登場したエミレーツ航空の機材は機内エンターテイメントがとても充実しておりました。国際線に乗ると日本未公開の映画が観られたりするのですが、今回は「Hidden Figures」があったのでチェック!
全米映画俳優組合賞のキャスト賞を受賞するなど評価の高い作品です。邦題は「ドリーム 私たちのアポロ計画」で、日本でも2017年9月の公開が決まっています。ただし、映画の中で登場するのはアポロ計画ではなく、マーキュリー計画なのですが‥‥。
どうしてこの作品をみようかと思ったかというと、たまたま町山智浩『ヒドゥン・フィギュアズ(ドリーム:私たちのアポロ計画)』を語るという記事を読んでいたからなのです。
(町山智浩)これ、日本の人にはわかりにくいと思うんですけど。「Hidden」っていうのは「隠れた・隠された」。「Figures」っていうのは「人・人影・人物」っていう意味なんですけども。これは「隠された人たち」っていうタイトルの映画なんですね。
1960年代にNASAで活躍した黒人女性たちの物語です。数学に強い女性たちが、差別や偏見と戦いながら、力を発揮していくという物語です。
アメリカで黒人女性がどんな差別を受けていたか、それにどう立ち向かっていったか、そもそもアメリカでもあまり知られていなかった話のようです。
彼女たちは計算する人=コンピューターと呼ばれ、途中からIBMのコンピューターも登場するのですが、宇宙飛行士は「彼女の計算でなければ飛べない」というシーンも出てきます。
オスカー候補作『Hidden Figures』の日本公開が9月に決定 しかし邦題に疑問の声も | bmrによるとアメリカではかなりヒットしたことも分かります。
第89回アカデミー賞では作品賞、脚色賞、助演女優賞の3部門でノミネートを受け、北米での興行成績は今月上旬までで1億6900万ドル(およそ192億円)を突破し、『ラ・ラ・ランド』を上回る成功を記録している。
日本でも公開されたら、ぜひ。
「言の葉の庭」も観ました。
追記:タイトルと内容が違うのではということで、話題になっているようです。タイトルと内容が違う…?大ヒット映画の邦題「私たちのアポロ計画」に批判の声 配給会社に聞くという記事にもなっていました。
「ドキュメンタリー映画ではないので、日本のみなさんに伝わりやすいタイトルや言葉を思案した結果」ということでタイトルは決められたそうです。確かに日本人には「マーキュリー計画」といってもピンとこないかもしれませんが、でも「ドリーム 私たちのアポロ計画」というタイトルを見て宇宙を連想することができるのかな‥‥とも思います。
もともと「Hidden Figures」は「隠された人たち」という意味のタイトルなので、宇宙は関係ないタイトルでも良かったのでは、と思いました。宇宙開発に関する話ではあるのですが、当時は差別されていた黒人女性たちの人間ドラマですので。
追記:タイトルは「ドリーム」と改められました。
【タイトル変更のお知らせ】
この度『ドリーム 私たちのアポロ計画(原題『Hidden Figures』)』のタイトルを『ドリーム』に変更しましたのでご報告します。
どうぞよろしくお願い致します。 pic.twitter.com/zMrhnRPs1g
— 20世紀フォックス映画 (@foxjpmovie) 2017年6月9日